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『ダイヤモンドの色、それは大海の一滴のような』

ダイヤモンドと言えば透明な輝きの素晴らしさを連想しますが、パレットに彩る基本のカラーにある8色のほぼ全てとブラック&ホワイトまで存在しています。その色は炭素[C]の結合体であるはずのダイヤモンドにおいていったい何の色なのでしょうか?。宝飾人ならではの疑問を少し紹介したいと思います。
先ず、「約1カラットのダイヤモンドには炭素[C]原子をいったい何個含むのか?」考えたことありますか?。
そこでの計算式は、ダイヤモンドの原子量が12という事から1molと呼ばれる単位質量は12gとなり、1ct(カラット)=0.2gとなりますのでmol数は0.2÷12=1/60(mol)と先ず導き出します。そこでアボガドロの法則より1molに含まれる粒子の個数は6.0×10^23(個)ですので、求める炭素[C]原子の個数は6.0×10^23×1/60=1.0×10^22(個)となります。[0]が22個→10000000000000000000000個。([約]省略)
日本人馴染みの数字名称では、一(いち)・十(じゅう)・百(ひゃく)・千(せん)・万(まん)・億(おく)・兆(ちょう)・京(けい)・垓(がい)・(し)・穰(じょう)・溝(こう)・澗(かん)・正(せい)・載(さい)・極(ごく)・・・と続きますので、『100垓(がい)個』となりますね。もうただ多いと表現したいところですが話を戻して、この炭素[C]原子が100万個程に対して10数個~5500数個(10ppm~5500ppm)の割合(0.00001~0.001ctのダイヤモンド中にある炭素[C]原子が1個)でダイヤモンドの結晶格子に別の原子が含まれる(置換※a)ことにより色付くと覚えてください(特にカラーで多い黄色になる窒素[N]原子でのイエローダイヤを例として)。自然界でマントルから形成されるダイヤモンド鉱石としての誕生時間は、一番古いもので【45億年】~新しいものでも【1.5億年前】ととてつもなく長い年月の最中で取り込まれることでダイヤモンドの色が変わるというものすごい物語です。
そこでまた計算しますと約1カラットのダイヤモンドでは100垓個に100万個程に対して数十個~数千個の割合という事から『10京~1000京個の炭素[C]原子が異種原子』という事になりますね。これを「大海の一滴」と表しながらこの一滴が少なからずの量であって、それはかなり色への影響力があるというスケールを文章だけですが感じて頂けたなら嬉しく思います。

[※a詳細としましてはダイヤモンドの結晶構造が1個の炭素[C]原子を中心に4個の炭素[C]原子を正四面体の頂点にくるように配置した単位の繰り返しによって結晶が形成されていて、それは各炭素[C]原子がそれぞれ4本の結合の「手」を使って隣の炭素[C]原子と結合しているという説明が一番解りやすいと思います(その為ダイヤモンドの原石表面にはよく「トライゴン」と呼ばれる逆三角マークが見られます)。この結びつきの均一性が素晴らしい事で硬度を得ていて(現在はさらに強固な結びつきによる[ウルツァイト窒化ホウ素][ロンズデーライト]がさらに硬いとされています。)、尚且つ炭素[C]原子が正確に配列した結晶においては白色光線を構成する一部の波長(色)だけが吸収されることが無いので無色透明となります。そこに不純物として窒素[N]、水素[H]、硼(ホウ)素[B]等の元素が結晶格子に入り込んだり、結晶格子中に炭素[C]原子の抜けた孔(空孔)を残していたり、結晶格子が外的圧力で歪んでいることでダイヤモンドに色がついて見えるのですが、間違えやすいのはその元素の色のように感じますが、どちらかというとこれらの欠陥が結晶格子中に存在すると白色光のうち特定の波長をもった光だけが結晶を通過して私たちの目に届くため、その結果で色が付いて見えるという現象です。例として、イエローカラーになる要素である窒素[N]の場合、窒素[N]原子はダイヤモンドの結晶格子の中で一部の炭素[C]原子と置換する事で起こりますが、その際に窒素[N]原子は結合の「手」を5本持っていまして炭素[C]原子と置き換わると1本余ってしまう事になります。この欠陥が青から紫外部の光のエネルギーを吸収して、その結果ダイヤモンドがイエローに見えるという事になります。(イエローカラーに代表されるのはI型ダイヤモンド※bとなります。)]
[※bダイヤモンドには大きく分けて2つのタイプがありI型とII型で分類されています。天然で産するダイヤモンドの97%はI型と呼ばれています。
ダイヤモンドのタイプ
Ia型:不純元素として窒素[N]が入り、2個以上の窒素[N]原子が集合体を作っているもの。無色から黄色系(ケープ系)の大抵の天然ダイヤモンドがこのタイプに属します。合成ダイヤモンドのない唯一のタイプです。
Ib型:不純元素として窒素[N]が入り、単原子の状態で窒素[N]原子が存在しているもの。ファンシーインテンス・イエローなどの濃い黄色系のダイヤモンドを生み出します。合成イエローダイヤモンドの大部分はこのタイプで、放射線処理でピンクからレッドの合成ダイヤモンドも作られています。
IIa型:窒素[N]や硼(ホウ)素[B]などの不純元素を含まないため、カラーレスのダイヤモンドです。カラレスの合成ダイヤモンドはこのタイプに属し、天然ダイヤモンドなら希少性が高いタイプです。
IIb型:不純元素として硼(ホウ)素[B]を含むため、ファンシーブルーを生むタイプです。ブルーの合成ダイヤモンドもこのタイプに属し、天然なら希少性が非常に高いタイプです。]【参考文献:提携先[株式会社 中央宝石研究所]http://www.cgl.co.jp/latest_jewel/gemmy/154/86.html】
[※c「自然または人工の放射線」としては完全に色みを人工的につけたダイヤモンドを「トリートメントダイヤモンド」としていて、完全な天然の環境で色がついた物は「ナチュラル(カラー)ダイヤモンド」となりますが、自然放射線によるカラーがあるとされる特にグリーンは放射性に起因する事が要素の為に判断が難しく、判定不能とされる事が多くあります。]

《現在解っているダイヤモンドが色付く原因項目》
・地球の中心マントルからの生成過程で炭素[C]原子の結晶格子に別の原子が含まれる(置換する)こと。
・地球の中心マントルからの生成過程で結晶格子中に炭素[C]原子の抜けた孔(空孔)を残していたりすること。
・自然または人工の放射線※cの照射などによる結晶構造の変化(歪み)によること。
※科学的証明は神秘的で未開な状況。

窒素[N]や硼(ホウ)素[B]もマントル中では炭素[C]原子に比べて微量な元素ですので、色付くのはマントル中の極めて稀である元素を取り込んで来たことによる事から、その希少性は更に増すので必然的に高価となります。しかしながら置換して色付くタイプのカラーでは比較的に少量の窒素[N]原子によって成るイエローは比較的に産出量が多くなるのはこちらも必然の為、透明ダイヤモンドよりも量が多くなる事から鑑定カラー「D~Z」の値に示されるイエロークラスは安価になって行きます。

では次に、カラー名称に対して内部要素が炭素[C]原子とどのような関係で起きるかや放射線などによる外部要素からの原因を、一般的なカラーの順に出来るだけまとめてみます。

【イエローダイヤモンド】
◎上記に記載した《炭素[C]原子が100万個程に対して10数個~5500数個の窒素[N]原子を含む(置換)する事が原因》とされています。
地球上でダイヤモンドが生成される状況で一番多い要素で、鑑定書の4Cにおけるカラーグレードはこの黄色の濃淡を指して「D~Z」の値を決めています。世界中一律になるようにダイヤモンドを制御された照明下と精確な観察条件下で、マスターストーンと比較することにより人間の目で決定しています。ちなみにグレーダーとしてはマスターストーンの左右どちらに置くかで判断が変わるほどとてもシビアな作業なんですよ。
その中でも、カラーN以下でのベリーライト ブラウン(Very Light Brown)レベルやカラーS以下でのライト イエロー(Light Yellow)レベルは一般的にこの「D~Z」の値にて評価されますが、とても輝きの良いビビットなダイヤモンドもあり、それにはファンシー(Fancy)と付けて「ファンシーライトイエロー」や「ファンシーライトブラウニッシュイエロー」などのように別ランクの評価で流通するので高価な品質も存在します。
評価の順番は薄い色から[ファンシーライト(Fancy Light)]→[ファンシー(Fancy)]→[ファンシーディープ(Fancy Deep)]→[ファンシーインテンス(Fancy Intense)]→[ファンシービビット(Fancy Vivid)]のようになります。名称としてはかなり綺麗なものを「カナリーダイヤモンド」称して素晴らしい輝きを持ったイエローダイヤと表現もしています。ここには研磨技術の賜物でもありますので、正に「ダイヤモンドはカットで変わる」証でもありますね。
ファンシーイエローは南アフリカの特にケープ州から産出が多いため「ケープ」と呼ばれることもあります。

【ブラウンダイヤモンド】
◎《イエローダイヤのように窒素[N]原子を含む(置換)する事やその他の条件で結晶格子の歪みによってという事が原因》とされています。
比較的安価な印象はカラーN以下でベリーライト ブラウン(Very Light Brown)以下レベルと言われるように「D~Z」での値基準から評価される事からで、色が濃く見えるカラーダイヤの場合に[ファンシーディープ(Fancy Deep)]というより[ファンシーブラウニッシュ(Fancy Brownish)]と鑑定が多くなされるように「人間の目で見たときグレー(グレイッシュ)で濃くなるというよりブラウン(ブラウニッシュ)で濃くなる印象だから」です。
しかしながらさすがダイヤモンド!、ブラウンにも素晴らしいカラーイメージの品質は存在していて、最高級の色合いのブラウンダイヤは別名「コニャックダイヤ」と称賛してセールスされています。その他の別名として「コニャックダイヤモンド」・「シャンパンダイヤモンド」という名称も使われています。

【オレンジダイヤモンド】
◎《イエローダイヤ~ブラウンダイヤのように窒素[N]原子を含む(置換)する事やピンクに起こる結晶構造の歪みなどによる様々な要素が原因》と推測されますがまだ科学的証明は神秘的で未開な状況。
オレンジとなると非常に稀少になります。条件がかなり揃った数%可能性であるからでしょう。更にビビットで鮮明なオレンジ色のダイヤモンドには「パンプキンダイヤモンド」といった特別な呼び名で称されるものもあります。イエロー~ブラウン系の要素と近い色合いなのでブラウンの時と同じく「コニャックダイヤモンド」・「シャンパンダイヤモンド」という呼び方や「ダージリンダイヤモンド」・「マンダリンダイヤモンド」といった身近な美しい飲み物などに例えて呼ばれることもあります。

【ピンクダイヤモンド】
◎《結晶格子の歪みによってと結晶格子中に窒素[N]原子が取り込まれたその隣接する炭素[C]原子が欠陥するという空孔が起因する事が原因》とされています。
1カラット以上の大粒の天然ピンクダイヤモンドは世界で年間数十個程、2~3カラットクラスになると数個しか採掘されないそうです。小粒(メレー)ダイヤは日本でブライダルジュエリーなどの需要に人気があるので品薄感と高騰状況は少しずつですが否めない状態です。産地でとても有名なの場所がオーストラリア・西オーストラリア州キンバリー(Kimberley)地域東部に位置する世界最大のダイヤモンド鉱山『アーガイル(Argyle)鉱山』で、この場所の色の原因は窒素[N]に起因するものではなく、一般的には地中で熱や外的圧力によりダイヤモンドの結晶構造に歪み(滑り)が生じたものとが多いそうです。

【レッドダイヤモンド】
◎《ピンクダイヤモンドと同じく結晶格子中に窒素[N]原子が取り込まれたその隣接する炭素[C]原子が欠陥するという空孔が起因する事が原因》とされています。
解りにくいのですがピンクが濃くなって「レッド」と評価される珍しいカラーで、レッドそのものの色になる要素が存在しているという理由ではないのが不思議なところです。GIAの評価基準ではファンシー(Fancy)と付くランクも存在していて更に評価が高いのですが、ノーマルなレッドダイヤモンドでも米粒ぐらいの大きさのマーキースで高級車ぐらいの値段が付いているのを見たことがあります。比較基準がないので流通次第で相場が全く違います。このようにレアな宝石こそ販売において知識と経験に何より信用が重要なことが証明されるように思いますので、日々仕入れ業界の情報など入手し続けたいと思います。

【ブルーダイヤモンド】
◎《炭素[C]原子1億個の中に5個程の硼(ホウ)素[B]原子が含まれる(置換する)事が原因》とされています。
レッドダイヤモンドと同様にブルーダイヤモンドもかなりレアな宝石ですから小さくても高級車ぐらいの値段が付いて売買されることもあります。その為、レッドもブルーも人工的に作られたトリートメントダイヤモンドがありますので注意しましょう。
分析の結果で硼(ホウ)素[B]原子が含まれる(置換する)事が原因とまでは解っているのですが、マントルからの生成過程で硼(ホウ)素[B]原子がどのタイミングでどのような地層構造や圧力などで含まれたかは定かになっていません。ただ、インドの特定地域での産出が多いことから将来研究結果が出る日も近いかもしれません。
天然の検査基準の中には先ずI型とII型の両方に存在はしますが、I型には水素[H]が多く含まれる特徴が主にありグレーブルー~バイオレット辺りの色味を持っています。更にもう一つのI型には自然界にある放射線の照射を受けたことによるとされる物があり、その色調は淡いアイスブルー~ブルー~グリーンブルーのものとされています。そしてII型の方には含有する極微量の硼(ホウ)素[B]が結晶に電導性を与えることで電導性が認められるというのが明確な特徴です。極微量という事で淡いブルーなことが多いですが濃いものも存在しています。(II型の場合、IIa型は不純元素を含まない方でカラーレスですから全てIIb型となります。)

【バイオレットダイヤモンド】
◎《ピンクダイヤモンドやブルーダイヤモンドになるような様々な要素が原因》と推測されますがまだ科学的証明は神秘的で未開な状況。
バイオレットと言いますと「青紫」になりますね、こちらもかなり希少です。ブルーダイヤモンドがグレイッシュやブラウニッシュと混ざって見えるようにも感じ難しい鑑定となると思います。という事でイエローやブラウンになる要素も含まれそうですが明確には結果が出ていないようです。今後もリサーチして解り次第掲載したいと思います。

【パープルダイヤモンド】
◎《ピンクダイヤモンドやブルーダイヤモンドになるような様々な要素が原因》と推測されますがまだ科学的証明は神秘的で未開な状況。
パープルと言いますと「赤紫」になりますね、こちらもかなり希少です。ピンクダイヤモンドがグレイッシュやブラウニッシュと混ざって見えるようにも感じ難しい鑑定となると思います。という事でイエローやブラウンになる要素も含まれそうですが明確には結果が出ていないようです。今後もリサーチして解り次第掲載したいと思います。

【グリーンダイヤモンド】
◎《放射線の照射を長期間あたえることで含まれた(置換した)窒素[N]原子2個に挟まれた炭素[C]原子が欠陥して空孔が出来る事が原因》とされています。
天然のグリーンダイヤモンドはレッドやブルーと同じくとても希少ですが、人工のものは「アップルグリーンダイヤモンド」というセールス名称で割と流通しています。蛍光性が非常に強いイエロー・グリーン~グリーン・イエローの色調で自然界においてここまでの放射線の照射を受けて産出したとするとインド共和国のアーンドラ・プラデーシュ州にあったコラール鉱山やブラジル産など目立つ地域からの産出で大きければ話題になりますから、普段お店などで見かけたとしたらよほどの作品以外は人為的なトリートメントダイヤモンドと思います。ただ鑑定機関としてはそのような憶測で判断する訳にはいきませんので、実際のところ色の起源を「天然」か「人為的」なものかの判定が、GIAでは30%位は色の起源が[判定不能]ということで鑑定できないと記載されるかと思います(鑑定書備考欄に「色の変化を目的とした高温高圧プロセスが行われています。」など)。無色の一般的なダイヤモンドに別の色の物質を蒸着するだけのコーティング処理によるすごい安価な処理石もあるようです。
黄色味に少し緑色っぽいぐらいではイエローダイヤモンドですしだだ少し珍しい蛍光色の事もありますので気を付けて調べてくださいね。

【カメレオンダイヤモンド】
◎《変色の科学的なメカニズムはまだまだ未解明である部分が多いのですが、唯一解っていることは水素[H]を多く含むという特徴です。》まだ科学的証明は神秘的で未開な状況。
基本定義として「ある期間を暗所に保管した後に見えるカラーと、緩やかに加熱[200℃~300℃程度]によって数秒から数分でも別のカラーに変色するダイヤモンドのこと」となっています。他にカラーチェンジする宝石としてはアレキサンドライト効果などが有名ですが、この場合は光の波長によっての変色ですからジュエリーの作品になっていても確認できますが、カメレオンダイヤモンドの場合には加熱が必要のことが多い為に裸石(ルース)の状態で金属製のスプーンに乗せながらアルコールランプやライターなどで徐々に加熱するなどの作業が必要となります。変色の度合いも差があるので、暗所に保管してカラーチェックしてから明るい部屋へ行った場合に変色が観察される上質なものもありますがさらにレアケースです。実物を見ると基本は常温でオリーブグリーン~グリーングレー系~ややブラウンの色をしていて、加熱後は淡いレモン色~オレンジイエローの色調という表現が一番的確なイメージです。それが稀に逆になると「リバース・カメレオンダイヤモンド」と表現するそうです。
カメレオンダイヤモンドという名前は呼称ですので、鑑定書には備考に「~通称カメレオンと呼ばれています。」というような記載になります。

【バイカラーダイヤモンド】
◎《変色の科学的なメカニズムはまだまだ未解明である部分が多い特徴》まだ科学的証明は神秘的で未開な状況。
ダイヤモンドの双晶などによって面がはっきり分かれてカラーが二色になっているような感じかも微妙な見解で、トルマリンのバイカラーのようにカラーが切り替わる境界はややグラデーションしたりしています。ものによってはカッティングで色の集積があるようにも見えますが実際詳しい情報が解りましたらまた記載したいと思います。
透明とイエロー・透明とブラウン・透明とその他のカラーといったように[透明+カラー]という条件が多いと思います。このタイプもかなり珍しいです。

【ブラックダイヤモンド】
◎《その他のカラーのような微量元素の置換などではなく、鉱物(グラファイトや鉄鉱石)などのインクルージョンが多く含有することで色が黒く見える事が原因》とされています。
天然のブラックダイヤモンドはこのような条件で、名称のイメージだとカーボンと言われるような内包物が含まれるという事になります。
そんな天然(ナチュラル)のブラックダイヤモンドは実は希少で、現在一般的に流通しているほとんどはトリートメントのブラックダイヤモンドになります。処理方法としても一般的な「加熱」「放射線照射」「イオン注入」などで施しているそうです。

【グレーダイヤモンド】
◎《ブラックと違って水素[H]が関与して色が見えると思われていますが、水素[H]原子はどのように結晶格子中に含まれるかなどは解明されていない特徴》まだ科学的証明は神秘的で未開な状況。
という事で生成過程で結晶格子中に異種元素が含まれてや結晶構造に歪みが生じてといった条件でグレーになっていることを考えると、れっきとした[カラー]と表現して高価に売買されても良いように思いますが、グレーのイメージもあるのでしょうが価値を低く見られるのが一般的です。
別の視点から見ると光の吸収が全くないものが無色透明で全て吸収すると真っ黒になるという事はカラー全般をやや吸収するということで、イエローダイヤモンドでの「D~Z」の値基準に近い考え方となっています。
しかしながら近年、ホワイトやグレーでも希少価値のあるやや高騰しつつあるダイヤモンドも出てきているそうです。

【ホワイトダイヤモンド】
◎《ホワイト色としての科学的なメカニズムはまだまだ未解明である部分が多い特徴》まだ科学的証明は神秘的で未開な状況。
ホワイトダイヤモンドという呼び名を透明のダイヤモンドに使用している業者もいるので紛らわしいですが、ホワイトカラーのミルキーな乳白色になるダイヤモンドは存在しています。どこからが[D]カラーのより白色が強いものと位置付けするか難しいガイドラインのダイヤモンドもあると思われますが、明らかに白色と言えるものから雲のように曇っているようなイメージの物もありますので判断が難しいです。更に一般的に蛍光性の強いダイヤモンドには「オイリー」と呼ばれる油膜が張ったように白っぽく曇って見える物もありましてますます判断が難解です。
「ファンシーホワイトダイヤモンド」となるものはとても綺麗な光彩を放つことがありますから、やはり白色に色付いた天然(ナチュラル)ホワイトダイヤモンドの要因がカラーと判断したいので、今後の研究結果が発表されましたら解り次第掲載したいと思います。
近年、ホワイトやグレーでも希少価値のあるやや高騰しつつあるダイヤモンドも出てきているそうです。
(※ちなみに「オパールダイヤモンド」と言われる遊色効果を持つ乳白色のダイヤモンドがあるという文献を見たことがありますが、発光や煌き(シンチレーション)による虹色との違いが掲載画像で判断しかねましたので詳細が解り次第こちらも掲載したいと思います。)

産出国はナチュラルカラーダイヤモンドと通常の透明なダイヤモンドと産出量順番は変わってくるかと思いますが、オーストラリア・ロシア・ブラジル・インド・タンザニア・ザイール・アンゴラ・南アフリカ・カナダなどと目立った国は同じです。

【ダイヤモンドのお手入れ】

【宝石言葉】

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