あさひ投機紀行 天国篇第六歌
中学生のときはひねくれたガキだったので、将棋のマイナーな戦法の解説本を買って、あえて角交換する振り飛車の戦法や、居飛車矢倉と見せかけて振る振り飛車の戦法を使っていました。飛車がぐいーッと大移動するのが爽快だという理由で基本的に振り飛車が好きなんだけど、ただの振り飛車じゃつまらんから、と、基本もできていないのに最初からマイナー戦法にいったわけだ。いまみたいにネット対戦できる環境なんてなかったから友達相手に勝負するくらいだった。あのころから比べると、ひねくれ具合はだいぶなくなったなって思う。いまは、そもそも将棋をやる機会がめっきり少なくなったが、やるなら棒銀しかしない。
あらゆるゲームにおいて、好きな戦術を見つけるってのが大事だと思う。ゲームを定義を「ルールの枠のなかで一定の条件を満たすこと」くらいにまで拡張すると、恋愛や文芸にも言えるかもしれない。けど、まぁここでいうゲームはせいぜい麻雀くらいのことで、僕は高校生のころに麻雀まんが雑誌「近代麻雀」を初めて買って、そこがちょうど「むこうぶち」で上野の秀が傀にあえて赤牌を捨てた引っかけ立直の一発振り込みをキメた場面で、うおお、麻雀って基本的なルールしか知らなかったけど、こんな戦術が取れるのか!って感動して、引っかけ戦法を試みてきた。まぁ実際はまんがみたいに綺麗に決まるわけもないんだけど、かめはめ派を練習するのと同じくらいの気持ちでやっていた。いやあ、普通に牌効率を考えて手を広げたほうがいいと思うけどね。
FXもはっきりいってゲーム(賭博)なので、肌に合った戦術が見つからなきゃ続けらんないな…と思っていた(株は肌に合わないのでやる気がなくなった)。チャートの値動きのどこに着目するかってのがイコール戦術だといえると思うのだけど、僕はパソコンの大先生なので、Excel(Googleスプレッドシートでもいい)で、買う/売るべき通貨ペアの算出表を作るのがよさそうだなと考えた。思いついたことはなんでもまずExcelで表を作るんだよ。世の中にはExcelのオブジェクトを駆使してお絵描きをするひともいらっしゃるようで、彼らのようにはなれないが、カレンダーとか献立(レシピ)とかソシャゲのキャラのチーム構成とか、表にできそうなものはまずExcelで作ってみるくせがついている。そんなわけで通貨ペアの相対的な強さの表を作ってみたのだけど、これが案外よさそう。トレンドの向き(目視)とRSIから拾った数値の集計値を出すだけなので大したものではないが、根拠っぽいものが自力で出せている感がするので、この戦術が合ってるなって気がする。来年はこれで爆儲けを狙います。儲からない場合は、さも儲かってるふうなことを言って、これを情報商材として売り出すことにします。商材の商品名は「アサヒ構想」にしよう。「交響詩篇エウレカセブン」に出てくる「アゲハ構想」をパクった名前だ。僕はエウレカセブンが大好きなんだよ。