庭球日記
遠くから、ひとがやっているのを見ているとすごい簡単そうに思えて、あれなら自分でもできそうだなあ、と、思いあがっていた天狗の鼻をへし折るように、ラケットはスカッと空を切っていく。スカッはスカッでも、ヘロヘロのスカッで、これを刃に持ち替えたところで、コンニャクも切れないだろうなというスカッ具合。自分の身体は、自分で思っているよりもはるかに動かせないものだ。
そうして、僕はテニスの練習を始めました。まずは、球を狙ったところに打てるように、ちょうどいいマトがあるじゃないかと、マトに選んだ祠がマズくって、テニスの腕前の上達に比例してダメージを受け続け、ついに壊された祠の祟り(いにしえの邪神・天乃血愛叉非乃命の復活)によって、この世界は滅びを迎えることになりました。
日記を書くのは、難しいですね。なかなか思った通りのことを書けないです。日常のちょっとしたことを、村上春樹をろくに読んでいないのに村上春樹の悪口を書いているひとみたいに、すらすらと書けるようになりたいです(村上春樹をろくに読んでいないのに村上春樹の悪口を書いているひとの悪口はすらすらと書けるような気がします)。
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