第2章「自分を成長させたいくつかの話」#17そして今、そんなことを考えながら、バドミントンをしている
「普通はさ、は普通じゃない、ただの自分の物さし。
自分の常識は万国共通ではない。」
2019年9月
ニュージーランド・オークランド
1ヶ月間ホステル生活をした後に移動した、シェアハウス。
週160NZドル、韓国人と日本人が暮らす家。
良い人たちに恵まれて、ほのぼのとした生活。
休日に、バドミントンのラケットを買い、風の強い日に外でするという矛盾。
それでも楽しい、やっぱり体を動かすことは大切だ。
できて当たり前。
それはどうしてできて当たり前、なのだろうか。
ある店のマネージャーは言った。
フロアスタッフのこの子は、あなたと同じ時期に仕事を始めたのに、
時給以上の仕事ができていない、そんな子達と同じ時給ってどう思いますか?と。
その子達は、出来ていない、のではなく、出来るまでの成長段階にいる。
私は、年齢的に、接客業が初めてではないし、3カ国目のワーキングホリデーで英語にも慣れている。
だから、2週間、3週間で慣れてくることは出来る。
しかし、彼女たちは、人生で初めてのアルバイト、もしくは、海外で初めてのアルバイト。
本当に初めての時、どうだっただろう?
1ヶ月もしていて、これしか出来ていない
あなたはそう言いますが。
初めてのバイト、初めての仕事、初めての1ヶ月
その1ヶ月で、
・あなたは100%その時のマネージャーの要望に応えることができていましたか?
・一度も怒られませんでしたか?
・全く褒められず毎日反省会をされていたら、何かが弾けそうになったりしませんでしたか?
私は、無理だった。
18歳のとき、初めて居酒屋で働いた。
4ヶ月後、
怒られるプレッシャーと間違えることのできない雰囲気に押しつぶされて心臓が痛くなった。
辞めた。やめるということさえも、勇気がいった。
何かを指導する、叱る、褒める、そして、次に繋げる。
分からないことがあるなら聞け、と言うのに、
「それ違う」って「何回も言ったよね?」ってどういうことでしょうか。
「普通はさ、考えればできるじゃん?」の普通って何ですか?
学校じゃないんだから、教わるではなく自分で覚えてこい。というのならば、
なぜあなたは雇ったのですか?
年齢を聞いて、自分の年齢と近い人を雇えばいいのではないですか?
自分の責任を違う言葉で転嫁する。それに気づくのはいつだろう。
その過程を私は知る気もない。私はオーナーでもないし、もしその職場が好きなら、無意識に協力している。
人の悪い部分ばかり見えるようになってきたら、それは自分も悪い心が芽生えてきているサイン。
ならばその芽を摘もう。次に進もう。
そこにいる時間はない。
人に信頼される為には、自分の言ったことに全力で取り組み、その上で相手のことを思いやる。
この経験は私にとって反面教師。
ただ、最悪だったと終わるのではなく、なるほど、じゃあそうならないようにこうしよう、と客観的に物事を見て、次に応用しようと思えていることに、成長したなと感じたこの頃。
普通って、日本で働いてたときよく言って、よく言われてたけど、
普通って誰が決めるもんなんだ。周りに流されて決めた基準に振り回されるその普通って言葉、一回やめてみよう。
何にでも当てはまる言葉、
”初心忘れるべからず”