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いみの心

雨音がする。

ざぁざぁと降る雨音。その中を掻い潜って独自の音を響かせる。ピチピチ。パラパラと。

その個性を愛しく思う。

ブロックしていた人には自ら近づかず。
ブロックしていた人から近づかれれば距離を置いてから近づいてあげる。でも、傷ついてないわけじゃない、事実を知っていて尚、敢えて答えてあげてるだけ。知らないのであれば、幸せだったろうに……と思うも変えられない事実。
ネットの雨模様は一度の間違いを犯すだけでもう二度と戻らない。それくらい脆く響く雷鳴。

打ち付けた模様を忘れて近づいてくる人は、信用ならない。それを隠して共に雨音を奏でる自分は如何なものか?

大丈夫、私は知ってるあなたの本性を、本来の雨音を。だから今だけは見て見ぬふりをしてあげてるの。
わたしの間違いから去ったのかしら?
それともあなたが犯した事に逃げ出したくなっただけ? どっちでもいいわ。

次会うことがあるのなら、初対面ね。
だって同じ顔をしていてもあなたは違う人になったのだもの。人に知られず違う人になったのだもの。

それは当たり前の行動よ?

いみの音を探す。
雨音がピチピチと聞こえる。

いみの音をさがす。
ドロドロとした、ゴポゴポとした音が聞こえる。

さよなら、あなたから縁を切ったのだから。
傷つくのはあなたではない。

傷ついたのは私のほう。
間違いを犯したのは私の方。
それを奇異の心で宣伝したのはあなたの罪。
それに耐えられなくて、私が嫌になって? 逃げ出して縁を切ったのはあなた。

また私を跳ね除けたあなたが、私に何気ない顔をして近づいて来るのか、見物ね。
人間なんて、そういう生き物よ。

ざんねんね

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時雨賢治
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