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時雨賢治の創作

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文章からなる詩や小説。 画からなるイラストやイメージ、練習。二次創作をも含むファンアートをまとめてます。
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2023年9月の記事一覧

うるむココロ

 心が乾いてひびわれた。 そんな私にやってきたのは、痛みだけ。 心が何にも反応しないの。 ココロが乾いて日々割れた。 そんな僕にやって来たのは、伊丹だけ。 ココロが何にも反応しない……。 いや、していたんだ。 その存在に。  ひび割れた世界で寄り添うのは痛みだけだった。けれどそれは痛みと共に私にそれを与え始めた。 赤く生温い温度。やさしい温もり。  日々が割れた世界で寄り添ってくれた伊丹には、今の僕でも理解出来ないくらいの何かを与えていたのだろう。 赤く温かい温度。優し

サンタクロースの間引き

サンタクロースの姿を見たいと思うのは良くあること。僕も子供の時は気になってました。 最近はカメラ設置したり動画撮影とかがあるらしく、そこまでして姿が見たい、自分が起きてるとかでは無くそういう事をする子供の所には、行かなくていいと思う。 そういうことされたら、もういい子ではないですし、来なかったと。それによって数年来なくても良いのでは無いかと。 なのでプレゼントも無いので自業自得。 僕も会いたいが故に布団の中で起きてたことはあったが、いつの間にか寝てたというオチで見た事はな

1000円カットの恐怖

 「ワタシ的怖い話をしよう」 そう言ったのは先輩だった。ワタシ的というのは一般的な怖い話では無いということだ。 先輩にとって怖かった、怖いと思った話なのだ。 つい、先日先輩は髪を切りに行ったという。 なんでもその前の週に友達と遊び回り財布の中が氷河期突入状態だったそう。 しかし、髪は切らなくてはならずその理由が、 『風呂も朝も髪なげーと面倒なんだ』 真面目な先輩なのだが、時折色々なことを怠る質であった。  そして先輩は携帯電話で安めの髪切り所を探したどり着いたのが1000円