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「品質保証」は個性を扱う仕事
個人に対して「十人十色」という言葉があるように、組織(法人/プロジェクト/スクラムチーム等)にも「個性」があると考えています。主にリーダー格の中心となる人物の思想が色濃く反映されていることが多いように思います。
私は「品質保証」の仕事は、子育てに携わる教師や、病状の診断と対処を判断する医師など、人をより良くすることを使命とした専門職の仕事と似ていると感じています。
子供への教育や医師の診断と同様に、判断や行動を行った瞬間に絶対的な正解が分かることは少なく、一定期間が経過して、初めて過去に下した判断の確からしさが見えてくる。場合によっては、過去の判断を取り返すことが極めて困難な状況になることもあり得ます。
また、その場に置ける瞬間的な状況を的確に把握し、限られた金銭的・時間的資源の中で考えうる、最も適切な方針を打ち出すことも必要です。そのため、あらゆるケースで適切な判断が出来るようになるには、相応の経験が必要になります。
「品質保証」も同様に、過去にどれだけ意思決定プロセスに関与して、その結果がどうだったのか、成功も失敗もなぜそうなったのか。この経験を活かして次の判断を下すことが、より良い成果に結びつく一番の判断材料になると考えています。