2月の全国消費者物価
日本の2月のCPIが発表されました。電気やガソリンの政府による価格抑制策が去年2月スタートでしたので、その影響がなくなり、CPI総合は前年比+2.8%の上昇でしたが、その影響がないコア指数は+3.2%と伸び率鈍化が続いています。
足元の動きが見やすい前月比では、モノが▲0.2%、サービスが+0.2%で全体はフラットでした。
サービス価格+0.2%は、前月の+0.1%から加速ですので、わずかにインフレの動きが出ています。この上昇を細かく見ると、通信・教養娯楽関連サービスに含まれるホテルの宿泊費の上昇が主因です。2月は訪日外国人が、2月として過去最高を越えて来た影響が強く、正に旅行者と一緒にインフレを輸入してきた格好です。
3~4月の桜の季節には、外国人宿泊数は更に上昇の見込みで、今後も宿泊費の上昇は続きそうです。逆に見ますと、ホテル以外では今のところ目立ったインフレは起こっていません。ホテル価格を除けば、決して日本にインフレは起こっていないというのが、今の消費者物価の動きと見ています。
なお、この値上がり、平均的な日本人には宿泊料が上昇して旅行がしにくくなっており、消費マインドにはマイナス要因となります。
ちなみに、2023年の3-4月の帝国ホテルの客室単価は10万円を越えたそうです。また、ビジネスホテルのドーミーインも、2023年10-12月の客室単価は1.44万円と2019年比約+35%上昇しています。
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