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大学受験勉強のメタ:読解のミクロ編

割引あり
  1. はじめに

はじめまして、言語化が好きな一般人です。
塾講師として長年指導している中で、受験に関して言語化できてきたことがあるため、皆さんに共有したいと思います。
悩める受験生の一助になれば幸いです。
物事には、大きく分けてミクロ-マクロの関係があると考えます。今回は、その中でも、「読解のミクロ」についてまとめていきます。


まず、自分が重視していることとして、以下の二点が挙げられます。

  • 本質的なテクニック

本質的なテクニックとは、汎用性が高く、要点ができるだけ少ないものを指します。

「これさえ覚えれば長文読解ができるようになります!」
→「ルールは全部で40個以上あります笑」

これを見たとき、僕は愕然としました。こうした参考書が「本当に優れている」と信じられている状況を変えたいと強く思っています。
これでは、多くの人が扱いきれないし、「本質的」とは言えないと感じたからです。

  • 効果的な勉強方法の必要性

市販の参考書は煩雑な情報の羅列であることが多いです。

共通テスト対策のために模試などから知見を得ようとすると、テーマ史的に単元横断で出る問題に対して、解説が不適当なことがよくあります。

そこで、新たな勉強方法の提案として、まずは「読解」教科について提案していきます。

  1. 読解は本質的に同じである

よくある考えとして、「英語は英語」、「古文は古文」、「現代文は現代文」のように全く別のものと捉えている人が多い印象を受けますが、僕の考えは真逆です。
読解でやることは本質的には同じなのです。しかもそれは、できる人なら全員無意識に行っていることで、僕が知る限り、誰も説明してくれている人はいません。

それは、「予測」です。


例えば、英語で話をしましょう。

I have


あなたがここまで読んだとき、文がどう続くか、何パターン思いつきますか?
例えば、I have O(食べる、飼う、持つ)のようなパターンが真っ先に思いつくでしょう。
他にも、少し考えてみてください。

1.I have O
2.I have to do
3.I have p.p.
4.I have O C


この予測の語彙を増やすというのが、「文法学習」の本質なのです。

  • 文法ドリル・問題集は辞書

中高でまともに授業が受けられなかった、などの環境を除いて、文法を一通り完璧にしてから長文読解に挑むというのは、非効率的だと感じています。そもそも、8割方が長文読解である昨今の試験形態を鑑みても、ネク〇テやヴィンテ〇ジなどの文法問題集をやりこむというのはあまりにも理にかなっていません。
先の記述のように、予測ができなかった文法に関しては、改めて文法書を頼りにすればよいと私は考えます。


それこそ、「今から英語勉強するんだ!」という人が、オックスフォード英和辞典をaから勉強していたらドン引きしますよね。それと同じです。

TIPS

さらに踏み込んで、ここに「予測の優先順位」をつけることで、ほかの受験生の一歩上を行くことができます。さきの質問をして、使役(SVOC)を答えた受験生は、ほとんどいませんでしたが、一問に一回は必ず登場する構文です。一番複雑であろう、SVOO,SVOCを取りやすい動詞を覚え、それを発見した時に、まずはSVOOかSVOCの形が続くと身構えておくことが非常に有効です。


2.順を追って読むということの重要性
現代文なら、上から下へ順番に読みながら意味を理解していくのに対して、なぜ英語や古文で同じことをしないのですか?
それがもしできないのであれば、この「予測力」を鍛え、文法や単語の語彙を増やしていくことが先決です。
とはいえ、それだけの説明では心もとないですよね。
少しだけお時間をください。ここからは具体的にその練習方法を提示します。

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