コロナに対する小劇場界隈の、ぱっと見の感想。
自粛云々に関わらず話が逸れがちな、元小劇場人間の、小劇場に限っての、垣間見る限りでの執筆時点での思いのひとつです。
サタデーステーションを観ていたら新型コロナウイルス感染防止自粛要請に関するVTRが流れた。
一般人も全く知らない、小劇場系劇団の苦悩。
「設立周年記念作品として一年以上準備し、客演含め人々の思いと生活が掛かっている、200万以上掛けた芝居を、簡単には中止に出来ない。自粛要請の今、演者たちはどう思っている?」
考えたくなかったかのように目を伏せる座組の面々。
「演者曰く、このままモヤモヤなのは納得出来ない。主宰は、正直やりたい。お客さんの健康は心配。マスクや会場消毒で乗り切りたい。後世はもっと萎縮してしまうかも知れない。」
普段から自分たち以外のことを全く考えてない客観性のない思慮と自立心の無さをみた.......
だから芝居に固執することしか出来なくてうだうだ中身のない取材されるんでしょうに。
苦悩なことは分かる。日々命を削り、座組の思いを受け取り合い膨らませ稽古し、考え、準備に費やし温め、千秋楽まで駆け抜ける。
しかし苦悩にするな。簡単なことじゃないからって政府のせい、周りのせいにし、自分が何も出来ない苛立ちと不安をだらだら矛盾と共に垂れ流すことの何とも痛々しく作品も知る気が失せること。
もはや「自粛」「要請」の意味さえ一人歩きしている。
社会的責任問題という重要な延期や変更含む運営と、演劇人としての何たるかは切り離さなければならない。ビジネスとして考えられないのは日本の舞台文化の燻りの原因でもある。
プロフェッショナルとアーティストとを線引き出来ずに活動している故か。
生きている内に文化的なことが鎮まり、お金にもならないことがあるのを承知の上で芝居やってるんじゃないなら何が「演劇は生き方」だよなぁ....。
別件では、
自粛しろというなら映画もだ、とか自粛した時に補填しろ、とかもTwitterで見受けられた時もあった。心で嘲笑ってしまった。。
(長期化にあたっての補填に関しては、きちんとビジネス化してるプロフェッショナルなら、権利主張は出来ると思いますが。)
割と熱出ようが咳しようが自己の体調管理不行き届きと認識して普段から舞台に立ち続けてることが常識的な界隈なのである。
そんなことでは個人の意見としては、「万全の対策で臨むので安心して観に来てください中止しません」って信用出来ないことこの上ない。(筆者は行くか行かないかで言ったら行かない。)
映画と違って生身の人間が飛沫飛ばすのが演劇公演なんだから。稽古場も劇場も良い空調の方が珍しいくらいなのだから。
このようにリスクが高いことを自覚しているのだろうか。
そこで「こんなご時世だからこそ来てください!!」と必死に宣伝する役者は演劇と関わりない友達や世間一般からどう見られるだろうか。
自己責任でやるならやって良い。
自己責任で来る人は来るし来ない人は来ないのだから。
たとえ閑古鳥の劇場になったとしても、病院にも行けず視野を広げるような考えを持つ時間も作れず日々稽古に準備にと多忙を極め、「それが演劇人の生き方だから」と誇り顔で、閉鎖的にその世界に生き続けるのか?
もう少し、どっしりしてくれ、、、。
批判されたりホームグラウンドが邪魔されたりするだけで、小さい器でギャーギャー騒がず、周りに求めずに、どっしりと
劇場も劇団主宰も演者もスタッフも、活動名持ってる人みんな、巻かれずに方針やポリシーを持ってくれませんか?
演劇に限らず多方面に感じる。
「自己責任」は丸投げされているようで納得出来ない?いやいや、気を使うと言う名の好かれなきゃ生き残れない三下根性で自分のやっていることを人に任せる放棄を自覚していないだけだ。
日本人の自立性の無さに泣いている昨今である。