マリッジ・ストーリーを観たネタバレ含む感想。
この感想を書き留めたい衝動に駆られnoteを開設したといっても過言では無い。
カイロレンとブラックウィドウの人の離婚前後を描いた心理すれ違いてんこ盛り愛すべき山無しオチ無し芝居バトル(歪曲)をNetflixで観てたら朝5時になったのであった。
スターウォーズでアダムドライバーを知り、人間らしく感情的になる芝居が大好きなことを自他共に認めるくらいの自分なので、アダムドライバーの出演作を観てみたいと思った。
ググると、マリッジ・ストーリー。
そういえば今程彼を認識していなかった頃、ちょうどアベンジャーズ三部作を観てスカーレットヨハンソンを認識していたくらいに、スターウォーズの人とブラックウィドウの人の共演作があるとテレビで紹介されていた覚えがあるな。これか。
Netflix配信、観れる環境にあるな、自律神経の乱れでどうせ最近夜寝れないし夜観てしまおう。吹き替え。
..............。
なんだこれは。。、
ググった時点でチラッと感想もみたが、口論が見どころで賞ノミネート並みだという評判通り。
二人の芝居が、二人以外の芝居も、キャスティングも、本も、演出も、、、実在のドキュメンタリーを追って観てるようにスルスル心に入ってくる。そして観終わった後の、この小劇場に足を運んで会話劇を鑑賞しじんわり心が雨の潤いでしっとり濡れているような感覚。はぁーっ........。となる。
Netflixを寝ながら鑑賞してこんな心持ちになろうとは。
こりゃたまんねぇ......。
画での心理表現から芝居から何も起こらなさまで引き寄せられる所か刺さりに刺さりすぎて一人で観て良かったと思うくらいだ。
あの、チャーリーが悩んでるメニューをニコールがスラスラ頼むシーン愛おしく切ないし、あの電気直し終わって門を閉めるシーン一生残るし、なにより、あの貶してまで昂ぶり泣いてついには縋るシーン、締め付けられるし、それまでに至る口論も見入る迫力だし。
本当にアダムドライバーの芝居は刺さり続けてる。あのビジュアル、存在感、引き出し多様で形容し難い人間性をふわっと出せる感性?(最早一体何がそうさせるのだと思う....)見事なまでに腑に落ちるストライク。
監督も演者も才ある人しか居ない。あの敏腕女弁護士、何か見覚えある顔だと思ったらホルド提督の人だった。
ローラダーンはステレオ男性像を見事な女性像で打ち勝つイメージがありますな。
観賞後のレビューで衝撃を受けたことその1。
口論のシーン、スクリプトに事細かに演出描写がディレクションされていたらしい。
監督も、それに従いあそこまで持っていく役者も、本当に慈愛故に怒ったら人間どうなるかを知っている引き出しを自覚してることの凄いことよ。
その2。
画面のアスペクト比が通常の映画と違い、登場人物の顔や人物のみにより集中出来るサイズにしているらしい。
故に没入感があり、より舞台を見ているような錯覚になるのだとか。なるほど納得......!拍手喝采。
一転、エンディングがその分とても、外の世界のような錯覚になる開放感があった。
同じく男女の別れを描いたララランドと似たような、別れたけどふわっと未来の広がりを示唆するエンドだった。けれどまた違ったようなハッピーバッドエンドどちら...?といった印象のリアリティエンド。これもまた良い。
そういえばアダムドライバーの吹き替え、増元拓也だぜ....。アイマスPは幸せです。
良い声すぎて冒頭のナレーション子安かと思ったぜ(ヲタク精一杯の褒め言葉)
冒頭は二人のビジュアルも相まって優しい愛おしいシーンだった。
あぁ何言っても言葉が陳腐で伝わらないよってくらい良い作品に出会ったねこりゃ。
次は吹き替えじゃなくて、役者の肉声を聞こうと思う。
彼の出演作もまだまだ観続けられるな。