VALIS 2周年にあたって
はじめまして、VALISディレクターの操桃(そうと)です。
VALISのデビュー2周年となる5/15に、ミニライブ「感情プレステージ Vol.2」を開催する運びとなりました。
このライブに至るまでの、VALISの決して順風満帆ではなかった2年間について、少しお話させていただけたらと存じます。
かなりの長文ですが、お付き合いいただけましたら幸いです。
2019年12月頃、ちょうどデビューに向けた準備を進めていく中で、コロナウィルスが流行の兆しを見せ始めました。当初予定していたスケジュールの調整を繰り返す内、コロナ禍は悪化。「無事にデビューできるのか?」という不安な思いを抱えながら、メンバーは、その時できること(主に筋トレ)に精一杯時間を使い、お披露目の日を待ちました。
やっとの思いで2020年5月15日にデビュー曲「残響ヴァンデラー」をリリース。これを皮切りに、YouTubeでの活動を中心に、VALISプロジェクトは始動しました。
しかし、そこからなかなかに厳しい期間が続きます。
有名なコンポーザーの方々から楽曲を提供していただいて、優秀なクリエイターの方々による素晴らしいクオリティのMVの数々をリリースしたり、KAMITSUBAKI STUDIOの花譜さんのライブを始めイベント出演などを通して、様々な形でVALISのショーをお届けしてきましたが、思うような結果が出せない・・・端的に言うと、知名度も人気も低迷の一途でした。
後に続いてデビューしていく才能あるバーチャルアーティスト達に、数字の上で追い抜かれていく現実。「何がダメなのか?」「VALISには何が足りないのか?」を自分自身に問い続ける日々でした。
デビューから半年ほど経った頃、
それまでどちらかというとサポート的な立場にいた自分でしたが、VALISが当時陥っている現状をなんとか変えたくて、PIEDPIPER氏に相談し、立場をディレクターに改めてVALISに関わり直すことになりました。
PIEDPIPER氏と話し合いを重ね、現状を打破するための施策として、いくつか大きなチャレンジをしていくことに決めました。
その内の1つが、1st ワンマンライブの無料配信をかけたクラウドファンディング、もう一つが、同じく1stワンマンライブでオリジンを披露すること。
いずれも、プロジェクト結成時にPIEDPIPER氏がVALISに課した目的の一つではありましたが、自分がディレクターに就任した当時は、それらは到底達成可能な目標ではないように、正直言うと感じていました。
VALISとは「何かに挫折した過去を持つ」女の子たちが、アバターの姿で再び表舞台に立つチャレンジをするために集められたバーチャルガールズグループです。そんな彼女たちに、この大きな挑戦をやり遂げることができるのか、自分自身ずっと信じきれないでいました。自然、彼女たちへの接し方はかなり厳しくなっていたと思いますし、何度か衝突したこともありました。控えめに言って現場は地獄でした。
しかし、さすがに一度挫折したことがあるメンバーの根性は違いました。彼女たちは、いきなり現れて言いたいことを言いまくるディレクターの圧政にめげず、コツコツとレッスンを重ねて、徐々に実力を付けていったのです。
クラウドファンディング実施の前日に開催したカバーライブ「旋律コレクション」で、彼女たちの歌声が自分の期待を大きく越えたものになっていることに気づき、そこで初めて、PIEDPIPER氏から課されたチャレンジを達成できる可能性を見出すことができました。
その後、クラウドファンディングは、目標金額300万円を大きく上回って1000万円近くの支援が集まり、それを受けて無事に無料公開を果たした1stワンマンライブ「拡張メタモルフォーゼ」では、最高6000人の同時接続を記録、その中で【オリジンのお披露目】という、最高の瞬間を迎えることができました。この時を超える感動は、多分後にも先にもないんじゃないでしょうか。(今後2つのライブを控えているので、後にはあってほしい気持ちです。)
と、ここまではメンバーと運営がいかに大変だったというの話にしかなっていないのですが、本当にお伝えしたかったのは、これまでVALISを応援して下さったヴァンデラーの皆様の存在がどれだけ大切か、ということなんです。
VALISというグループは、一度は夢破れた女の子たちが、再び大好きな歌とダンスを続けていくための箱であり、またヴァンデラーの皆様とメンバーらが繋がっていくための大切な「居場所」なのではないかと考えています。
自分はそこを守り続けていきたいし、そのために全力を尽くしていきたい。現実的に言うと、少しでも多くの方々にVALISのショーをご覧いただき、その数を増やしていくことこそが、より具体的な自分の使命です。
まずは、これから控えている「感情プレステージVol.2」と、7月に順延した「転生デパーチャー」を多くの方にご覧いただくために、今できることをコツコツとやっていきます。ディレクター、いや、団長業とは地味な作業の積み重ねだなぁと、常々感じます。
2周年記念イベントは、敢えての有料配信ライブの開催に踏み切りました。「おめでたい日こそフリーのイベントをすべきではなかったか?」と迷いましたが、これも彼女たちの「居場所」を守るための必要な選択と考えた次第です。メンバーの意向もあり無料配信のイベントも設けさせていただきましたので、そちらもお楽しみいただきたいのですが、もし、VALISのパフォーマンスをこれからも見てみたい、少しでも長く彼女達の居場所を守りたいという気持ちを持ってくださった方は、是非Z-aNにてライブを全編ご覧いただけましたら幸いです。
そして、ライブをご覧くださった後には、ライブの感想をどんな形でもいいから発信していただけないでしょうか。パフォーマンスに対する講評の言葉は、彼女たちが活動を続けていく上で何よりのモチベーションになりますし、ヴァンデラーの皆様が見てくださっているからこそ、彼女たちはステージに上がる意味があります。どうか、どんな言葉でもいいので、感想の発信という形で愛を届けてあげて下さい。
そうしたことの積み重ねによって紡いでいくヴァンデラーの皆様とメンバーとの関係性こそが、これからの「VALIS」を作り上げ、居場所としてあり続けるための要であると、自分は信じています。
昨年の1周年記念は、日を跨いで1周年を祝うという、初めて長時間に及ぶ生配信イベントを開催しました。最高同時接続数は440人ほど。まだまだ人気グループというには程遠い数字でしたが、この日のためにヴァンデラーの皆様が用意してくださったメッセージやファンアートは、今でもVALISの宝物です。今年の記念日は、より多くの方々と過ごすことが出来ますように・・
どうか、5/14と15の両日は、バーチャルサーカスVALISの公演においで下さいますよう、切にお願い申し上げます🐭
操桃 拝