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My Back Was a Bridge for You to Cross-ANOHNI and the Johnsons

好み度:★★☆☆☆

イギリス生まれ、ニューヨーク在住のアーティストであるアノーニが、アノーニ・アンド・ザ・ジョンソンズ名義の最新アルバム『My Back Was A Bridge For You To Cross』を〈Rough Trade〉よりリリース。2016年の傑作『HOPELESSNESS』以来となる本作は、創作過程は痛みを伴うものでありながら、インスピレーションにあふれ、喜びと親しみを感じさせるものであり、彼女が見るままの世界に対する、新たな反応と解釈だったと説明している。

「マーヴィン・ゲイの『What's Going On』のことをよく考えていた。あれは私の中でとても重要な指標だった。アルバムの中には、50年以上前にポピュラー音楽で初めて提起された地球や環境への懸念に対して、今現在の感覚で答えている曲もある。」とアノーニは本作について話す。

2022年、アノーニは、ソウル・ミュージックに対する彼の感受性に注目して、ジミー・ホガース(エイミー・ワインハウス、ダフィー、ティナ・ターナー)と仕事を開始した。これまでのジョンソンズ名義のアルバムにおいて、作曲とプロデュースを自身で手掛けてきたアノーニにとって、このようなコラボレーションは初めてのことだった。ノートいっぱいに書き留めた歌詞のアイデアを持ち込んだアノーニは、ホガースのギターと自身のピアノに合わせて一連のデモ音源を作成した。その後、ホガースは、レオ・アブラハムズ、クリス・ヴァタラロ、サム・ディクソン、そしてストリングスアレンジャーのロブ・ムースを含むスタジオ・バンドを結成し、アルバムのレコーディングが行われた。ホガースの直感的なギターが、アメリカン・ソウル、ブリティッシュ・フォーク、実験音楽の要素に触れながら、10曲にわたってリスナーを先導していく。そこには大きな優しさと、メロディ、不協和音が共存している。

幅広いテーマを形にすることにより、今の世界の状態を表現している。アノーニは、パーソナルなレンズを通して、愛する人を失うこと、不平等、疎外感、受け入れること、残酷さ、環境破壊、アブラハムの宗教(*聖書の預言者アブラハムの神を受け継ぐと称するユダヤ教、キリスト教、イスラム教の三宗教)がもたらす壊滅的な状況、未来的フェミニズム、そして、私たちの考え方、精神性、社会構造、自然との関係を、まだ変えられるかもしれないという意図といった様々なテーマを取り上げている。

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