USのインディーレーベル、Ruination Recordsからの一枚。
NYで活躍するSean Mullinsはさまざまな楽器を使いこなすマルチなプレーヤー。今作ではKeyboards, Vibraphone, Percussionなど多岐にわたる。他作では吉村弘からの影響も語っている。彼のソロプロジェクトが本作にクレジットされているMoon Mullins。
デジタルオンリーの前作「10 Miles to Tilden」も最高だったし、7”カットされた「Two Intermezzos and a Waltz」も素晴らしい出来だった。今作は満を辞して初の12″リリース。
過去作から一貫するゆるいシンセ(その音色が実に素晴らしい!)の流線とその程よく耳に残るメロがこの作品の醍醐味だ。
うだるような暑さの夏に窓を全開にし、カウチソファに身を埋め、ただただ耳を澄ませていたい。そこに重力や意味なんてものはなく、全てがスローモーションで、心地よい水の中に包まれていくようだ。