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あの日の誓い VaioSteraArchives(ショート小説)

これは電子の世界へ異世界転生したりぼんにゅーが、芸術の騎士となった出会いの日の話である。

〇ー〇ー〇

りぼんにゅーは、来るべきに戦いに行く以前に、共に戦う仲間を決めかねていた。

(どうする? どうやったらアイツらをつぶせる?)

りぼんにゅーが本来の目的を達するにはどうするか。その手段を考えているときに、声をかけてきたのが。

「りぼんちゃん、どうしたの?」

スノウだった。

スノウはりぼんにゅーと同じく今いる、バーチャルの星海へ異世界転生しに来たりぼんにゅーと同じ存在であり、他と同じ境遇の中にいるその内の一人だった。

スノウとりぼんにゅーとは、お互い知り合ってからまだ浅いが、そこまで気が合う相手同士ではなかった。

りぼんにゅーにとって、この声かけである天命を受けたと感じた。

スノウにとっては、多分何でもない問いかけ。

だが、この問いかけがりぼんにゅーの運命を変えた。

りぼんにゅーにとってこの出会いはいわば運命だと思った。

恋仲ではなく、戦友としての出会い。

そう、大切な人を失った悲しみに報いる為の目的を共にする仲間。

薄っぺらい、アイツらとは違う、本当の仲間。

それこそが、スノウと共に戦う理由だと思った。

りぼんにゅーは、自分の素性、目的、過去をスノウに向けてすべてを明かした。

その上で、スノウは応えてくれた。

「いいよ。キミを騎士の一員として扱おう。キミは反逆の名を持つのに相応しい。自分の悲劇へ抗うための、意思をキミからは感じた。でも良いのかい? キミは……」

「いい。わたしのもくてきがたっせいすれば、それでいい」

「そうか。だったらボクからは口出ししない。じゃ、始めようか」

スノウは口を三日月のような形にして、妖しく笑う。

「ボクらから全てを奪った、全てに反逆するために」

スノウはりぼんにゅーへ、手を伸ばす。

「ああ、わたしはおとうとをうばったすべてを」

言う。

「ねだやしにする」


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