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Days of Samurai
世界中の誰もが知るモータースポーツといえば?答えはF1だろう
有名どころ、というか権威あるカテゴリーといえばヨーロッパのものだろう。
それはそれとしてガラパゴスなモータースポーツもF1に劣らない魅力があるのも事実。
日本人としての贔屓を抜きにして、スーパーGTは世界で一番面白いハコ車レースの一つだと信じている。個性豊かなGT300に三大メーカーがしのぎを削るGT500、勝敗を不透明にするサクセスウェイトなど、エンターテイメントとしての完成度は非常に高い。
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スーパーGTならではだ
だがエンターテイメント性を語るのであれば、アメリカンモータースポーツは決して無視できない。
その代表例はNASCARなどのストックカーレースだろう。
パイプフレームの車体に樹脂やスチールで市販車風に仕上げたボディ
そんなシンプルなマシンが、爆撃機のようなV8サウンドでオーバルトラックを疾走するサマは痛快だ。
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それゆえにF1を凌ぐほどの競争が繰り広げられている
シンプルだからこそ技術競争は熾烈を極める。重箱の隅をつつくと言った表現では生温いレベルで
以前はテンプレートという板で車体がレギュレーションに違反していないか確認していたが、今はレーザースキャンが導入されている。
一度でパスすることは稀な厳しい車検をくぐり抜けつつ、チームはボディにほんの僅かな調整を施す。その微妙な差が1位とテールエンダーの違いを生む。
NASCARのエンジニアにとってF1は「妥協の総合芸術」だそうだ。
あらゆるコーナーやストレートをこなさなければならないF1と違ってNASCARはオーバルトラックが主体(一部ロードコース戦もあるが)、左に曲がるだけだから桁違いにセッティングを最適化できるわけだ。
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しかし、野暮ったく見えるようで非常に洗練されたマシンなのだ
そんなハイレベルな戦いが繰り広げられているストックカーの世界だが、少々ガラパゴスだ。最近はジワジワと外国人ドライバーの参戦も増えているが、インディカーに比べたら微々たるモノだ。
かつては鈴鹿やもてぎで最高峰のカップレースも行われていたが、日本での認知度はたかが知れている。
それでも本場アメリカで夢を実現させようと足掻く日本人は少なからず存在する。
そして4月10日、日本人として初のストックカーレースウィナーが誕生した。
名前は尾形明紀。2003年からNASCARに参戦してきたベテランだ。
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彼の足取りはこの記事を読んでいただけた方が早いだろう。
Japanese driver Akinori Ogata fulfills dream of winning in United States, keeps eye on NASCAR Cup Series
長年、最高峰のカップシリーズに準ずるトラックシリーズやXfinityシリーズに参戦してきた彼は、ノースカロライナのヒッコリースピードウェイで悲願の初勝利を遂げた。
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ローカル戦ではあるがこれは大きな一歩だ。
この勢いのまま勝利を重ね、いずれはアメリカンモータースポーツの花、デイトナ500の参戦をぜひ叶えてほしい。
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尾形選手の初勝利の報を受けた数週間後、彼が昨年のダーリントンにスポット参戦した際のモデルカーが届いた。
しかしこれ以上に手柄を立てられると僕は困った状況に追い込まれる。
僕の財布の紐はTwitterでバズるエッセイ漫画並みにユルいのだから
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ちなみにNASCARの魅力を手っ取り早く伝えるのにオススメなのが、映画「デイズ・オブ・サンダー」
勝利を勝ち取るためにはF1レベルの投資と施設が必要な今のNASCARとは違う、納屋で車を組むような前時代的な雰囲気の作品だが、根本的な魅力は変わらない。
ストーリーは若く才能豊かなトム・クルーズ演じる主人公が栄光と挫折を味わい、美女とのセックスを経て、成功をおさめるというもの。
そう、ほぼトップガンだ。