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三十路後半の中年男がスペイン語を学び始めラテンアメリカをフラフラしている理由

こんにちは、中南米が大好きなNaoです。

2018年、ひょんなことから中南米を旅し、ラテンアメリカに恋をした。

そして、デザインのスキルを身につけて、インターネットさえあればどこでも働けるようになった2019年、僕は今後ラテンアメリカで生きていくことを決めた。

なぜラテンアメリカか?

一般的には、僕のような日本人ノマドワーカーは、タイをはじめとした東南アジアや、グルジアなどの東ヨーロッパを好むが、天邪鬼な僕は、日本人ノマドワーカーのいないラテンアメリカで生活するのが面白いと思った。

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言葉の問題も大きい。

ラテンアメリカの場合、ブラジルなどの一部の国を除いてスペイン語を母国語としているので、スペイン語さえ話すことができれば、それらの国々を気軽に行き来し、人々と交流することができる。

この使用言語が同じ点が、ラテンアメリカ最大の魅力。

もちろん英語が世界で一番使用されている訳だが、その言語を母国語とする国の数で見るとスペイン語がダントツで、僕のように国から国を転々とするものにとって非常に好都合だ。

どうせ住むなら、現地の人と仲良くなりたいし、あわよくばラテン美女ともお近づきになりたい。

例えば東南アジアの場合、英語が話せればある程度の交流はできるが、そもそも英語ができる現地人は限られるし、何よりも現地の言葉を話せないと深い関係にはなれない。

一念発起して、現地の言葉を学ぼうと思っても、タイ語・ベトナム語・カンボジア語・ラオス語などそれぞれ異なっており、またマイナー言語なので学習に対するコスパが悪い。

その点、ラテンアメリカならば、国により多少は使う用語やアクセントの違いがあるが、同じスペイン語を使用するので、一粒で18度美味しい(中南米カリブ海のスペイン語を母国語とする国は18カ国)。

従って、スペイン語を話すことができたら、その時点の気分や状況に合わせて滞在国を変えることが十分可能。

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例えば、グルメな方は世界的に評価の高いメキシコ料理、ペルー料理を食べるためにそれらの都市に住んだり、アルゼンチンやウルグアイの肉料理に舌鼓を打つために、同じくそれらの都市に住む。

ダンスが好きな方は、キューバでサルサを学ぶためにハバナに住んだり、タンゴを学ぶためにブエノスアイレスに住む。

古代文明が好きな人は、メキシコのアステカ文明を探求するためにメキシコシティに住んだり、マヤ文明を探求するために、メキシコ南部やグアテマラに住んだり、インカ帝国を探求するためにペルーに住むことができる。

このように、グルメ・歴史・文化・娯楽などの面で多様性のあるラテンアメリカの国々を、スペイン語さえ話すことができれば、簡単に行き来することができる。

もちろん、タイ、ベトナム、カンボジア、ラオス、マレーシア、インドネシアなどの東南アジアの国々もそれぞれとても魅力的な国々だが、東南アジア対中南米カリブ海という構図で見ると、量の観点からラテンアメリカに軍配が上がるだろう。

僕にとってのラテンアメリカの魅力は以下の通り。
・ほとんどの国でスペイン語が話されており、かつ日本人にとってスペイン語が習得しやすい
・物価が安い
・食文化が豊か
・気候が良い
・人が陽気
・アステカ、マヤ、インカなどの興味深い文化がある

いくつかのポイントについて、深掘りしてみよう。


スペイン語は日本人が習得しやすい

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ラテンアメリカ移住のパスポートであるスペイン語は、日本人の多くが学ぶ英語に比べて、日本人にとって非常に学びやすい言語だと言われている。

ポイントとしては、
・発音がローマ字読みで(大体)通じる
・周波数が日本語と近い
・時制や動詞の活用が多く暗記をする必要があるが、コツコツ文法を勉強をするのに慣れている日本人に向いている
・単語は、英語と似ているものが多いので、義務教育で学んだ英単語の知識が生きる

要は、一度文法と単語を覚えてしまえば、後はローマ字読みで通じるため、英語のように文法はわかるのに発音ができないため話せないという現象が生じないので、スペイン語は日本人と相性が良い。


筆者が経験した実際のラテンアメリカの生活費は?

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次に、移住を検討する上での重要項目である生活費について、筆者が最近滞在した中米の都市を例に紹介しよう。

筆者は先々月まで、中米のグアテマラにあるアティトラン湖の湖畔にあるサンペドロという村に滞在していた。

スペイン語学校に通い、地元の家庭にホームステイしているという特殊な環境だが、その生活費は下記のようになる。

サンペドロでの一ヶ月の生活費例
スペイン語学校費用      44,000円
ホームステイ費用       35,000円(月曜から土曜まで三食提供)
食費(日曜日の食事、その他)  5,000円
総額 84,000円

スペイン語学校の費用を引くと、ざっくり月の生活費は40,000円となる。
ちなみに、サンペドロは観光地なのでグアテマラの中でも比較的物価の高い場所となる。

また、先月滞在したメキシコ南部にあるオアハカの生活費もご紹介しよう。

オアハカの一ヶ月の生活費例
ホテル代(Airbnb) 45,000円
食費(昼食・夕食、外食利用) 24,000円
カフェ費用(仕事用、毎日利用) 6,000円
その他(週末の飲食等、娯楽費用) 5,000円
総額 80,000円

メキシコの観光地での一ヶ月の滞在費用が8万円。
ちなみに今回、筆者はホテルを利用したが、現地で知り合った日本人曰く、賃貸物件が2万円も出せば、それなりの部屋を借りられるとのことなので、頑張れば5万円ちょっとで滞在が可能。

以上、筆者の直近の滞在したラテンアメリカの都市の生活費をご紹介した。
筆者は、必要最低限の出費しかせず、宿泊先も簡素なもので済ませているので、移住者の最低ラインレベルの生活費のサンプルとなるが、それでも中南米の生活費用の安さは感じとって頂けたのではないかと思う。


豊かな食文化

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生活をしていく上で、飯がうまいのは非常に重要な要素だ。

ラテンアメリカの食文化を知るには、このネットフリックスのドキュメンタリーを見るのが手っ取り早い。

実際に、筆者も訪れたメキシコ、コロンビア、ペルーの飯はうまかった。

高級なレストランはもちろんのこと、その辺の路上でエプロン姿のおばちゃんがやっている何気ない屋台の飯も本当にうまい。

ちなみに、筆者は現在、一日1タコスと称して、メキシコシティの様々なタコス屋を食べ歩いている。


ラテンアメリカの温暖な気候も魅力

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その他、移住先の重要な要素としては温暖な気候が挙げられる。

もちろん、ラテンアメリカといっても広範囲に及ぶエリアなので一概には言えないが、熱帯に属している国が多く、年中温暖な場所がかなりの数ある。

先述したグラテマラのアティトラン湖やメキシコのオアハカ、そして現在滞在しているメキシコシティも、寒すぎず暑すぎない快適な気候が一年を通じて続く。

日本の夏のような蒸し暑さもないし、冬のヨーロッパのような厳しい寒さもない。

機会があれば、デジタルノマドビザを発行するというカリブ海のバルバトスで、リゾート生活もしてみたいと思う。


リタイア後の海外移住先ベスト10にラテンアメリカが7カ国占めている

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と、ここまで筆者の非常に主観的な意見を述べてきたが、ここで客観的な視点からラテンアメリカ移住について見て行こう。

インターナショナル・リビング社が独自に作成した「グローバル・リタイヤメント指数」というものがある。
これは、リタイヤ後の海外移住を考えるシニアに向けて、賃貸料・ビザ取得の容易さ・生活費・娯楽・気候などの様々な観点から候補地を分析し、移住に最適な国をランキング化した指数。これを見ると、上位10位のうち7カ国がラテンアメリカ(かつスペインもランクイン)となっている。

1位 コスタリカ
2位 メキシコ
3位 パナマ
4位 エクアドル
5位 マレーシア
6位 コロンビア
7位 ポルトガル
8位 ニカラグア
9位 スペイン
10位 ペルー

指数を作成しているインターナショナル・リビング社がアメリカの会社のため、地理的な要因から米国に近いラテンアメリカが、ほかの地域に比べて上位になっている可能性は否定できないが、それを差し引いても、多くのラテンアメリカの国々がランクインしているのは注目に値する。

ちなみに筆者は、上位10位のうち、コスタリカ、メキシコ、パナマ、ニカラグア、ペルーに訪れたことがあるが、少なくない数のアメリカやヨーロッパからの移住者と出会った。
彼らは、やはり年間を通して温暖な気候とラテンアメリカ独特ののんびりとした空気、そして安い生活費を目的に移住をしているとのこと。
スペイン語が話せれば、こうした移住のしやすさのお墨付きが付いているラテンアメリカの国々に移住をすることができる。

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まとめ

30台も後半に差し掛かる筆者が、なぜ今更、スペイン語を学び、ラテンアメリカで生きていくかを決断した理由をつらつらと書いてみた。

もちろん、習得するまでには相応の努力が必要ではあるが、スペイン語は最初の動詞の活用の多さに挫折をしなければ、後は発音もローマ字読みで通じるし、単語を覚えていけば割と早く学習効果の得られる言語だ。

ちなみに筆者は、本格的に学習を始めて半年ほどで、それなりにネイティブともコミュニケーションを取れるようになった。英語とは雲泥の差である。

もし、ラテンアメリカの温暖な街で、陽気なラティーノ達とのんびりと楽しく生活したい!なんて思ったら、スペイン語を習得して、ラテンアメリカに移住をしてみるってのも中々おつな生き方ではないだろうか。


そんな中南米をフラフラする筆者の日常はこちら(YouTubeチャンネル)になりますので、よかったら御覧ください。

住所不定のデザイナーの活動記録

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