食料は現地調達の無人島サバイバル1泊2日@和歌山県の鷹島

行ってきました無人島サバイバル。2009年前後のお話です。

去年に引き続き、食料現地調達の、「帰ろう」「帰りたい」って言っちゃダメ企画。


本来は、和歌山県潮岬の先の九龍島へ行くはずだったが、

渡船さんの都合により、なんと船が出ないことが判明!!


これが前日(8/29)の夕方。


さて、どうしたものか。


もちろん次なる島を探すだけ。

同じ和歌山県にある、鷹島と蟻島に目を付けて寝る。


翌日は、コマサキ隊員を甲東園で拾ってAM3:00スタート。

さらに、いしよし隊員をあびこで拾い、シモン隊員を和歌山駅で拾う。

これで、全メンバー揃った。


このときAM6:00。


しかし、行き先が決まっていない。

まずは、鷹島へ行く気になって渡船さんにTEL。

いしよし隊員の交渉力が試される。


いしよし隊員「今日、鷹島へ渡してほしいんですけど」

坂田船長「いいよ」

いしよし隊員「朝8:00ころ着きます」

坂田船長「明日ですか?」

いしよし隊員「いや、今日です」


ちゅうことで、即決鷹島決定!!


いよいよ無人島サバイバルが始まる!


全員無事に帰還できるのか???


急きょ行き先を変更したサバイバル隊4名。

坂田船長により鷹島へ渡してもらう。

港から船で約10分。

天候は曇り。

途中、淡路島の方角で虹が右から出たり左から出たり。

合計4,5本は出たんじゃない? 

そうこうするうちに鷹島に到着!

時刻はAM8:00。

長い無人島生活が始まった。


まずは島の探検。


西の方は行ってはいけないと坂田船長に教わった。

前に崖崩れが起きていて、次いつ崩れるかわからないからとのこと。


無人島ルールブックには載っていないが、

生きて帰ることが大前提なので、ここは掟を守ることにする。


島は、泳いで一周できそうだったが、

島の裏手では、釣り人がひしめいているらしく、

泳いではいけないという船長の言葉から、

裏手には行かず。


釣り人がいるの?無人島ちゃうやん!


と、つっこみたくなるが、宿泊しない彼ら釣り人は、すぐ帰るお客さんみたいなもの。

宿泊する居住者は我々4人だけなので、やっぱこれは無人島サバイバルとなる。


結局、島の探検といいつつ、シュノーケルにモリを持って、

完全に狩りモードで海へ出た。


海は透明度高く、10mくらいは底が見える状態。

魚も種類、数とも豊富。


大きさ鯉レベルの魚を発見してテンション上がり、

ゆらゆらしてるイカを発見してテンション上がり、

細くて薄い太刀魚を発見してテンション上がり、

水はきれいだし、魚は豊富にいるし、

これから先の無人島生活を考えると、

超楽しみな上々の滑り出しをきった。


到着して海に出て、魚が豊富なことがわかった。


これだけ魚が豊富なことがわかると、

しとめる魚が目移りして決まらない。


モリはいつでも繰り出せるよう準備はしつつ、

漁業は後にして、しばらく魚との遊泳を楽しむことにした。


1時間くらい泳いだか、

気づいたら雨。

それも結構降っている。


荷物の整理に帰ろうとして泳いでいると、

海底4mくらいのところに何やら白いのがゆらゆらしている。


ん?なんやろ?


と、思い、ひとまず潜ってみることにした。

すると、何のことはない、カニの甲羅である。

そして、一度息継ぎに水面に戻り、再度確認のため潜る。

そこで、カニの横にある不自然な穴に気付いた。

その穴をのぞくと、


なんと!


タコと目と目が合うではないか!

タコがカニを食い散らかしていたのだ!


キタ!タコ!タコキタ!!


そこからは、穴の周りの石をどけ、息継ぎし、また石をどけ、息継ぎし、

近くにいた、いしよし隊員を呼んで喜びを共有し、

また石をどけ、息継ぎし、ついにタコGET!!


1日目の昼ごはんタコ料理決定!!


降りしきる雨の中

お決まりの「とったどー!」をして、

記念撮影。


そうこうするうちに雨もやんだので、

さっそく流木を集めて、火を焚いて、味噌スープと捕れたてタコの刺身で昼ごはんにした。


いやータコの刺身の美味しいこと美味しいこと。


グルメランキング、タコの大幅ランクアップ決定↑↑

無人島サバイバル、しょっぱなからグルメな昼ごはんになった。


こんな素晴らしいグルメな食の出だしでいいのか?


と、これからの生活に若干不安を覚えつつ、とりあえず今このグルメを楽しむ4人だった。


1日目の昼ごはんを、生ダコ刺身&味噌スープというごちそうをいただいた隊員4名。

早朝の出発でさらにお腹も膨れたこともあり、

浜で各自思い思いに横になり、しばしお昼寝。


この頃には、日も射し始め、完全に炎天下状態。

せっかくなので、普段焼けない太もも全体を焼こうと、

海水パンツ替わりのサッカーパンツをまくる。

顔はもうすでに黒いので、日焼け防止のためタオルを顔にミイラ男ばりに巻く。


・・・約1時間半ほど経ち、目が覚めた時にはこんがり焼けていた☆よしよし☆

焼けた体を冷やすため海に入って、ついでにモリをかついで夕方まで漁業。


それぞれ、働かざる者食うべからずの精神で、

魚を突いたり、魚釣りをしたりして漁業に勤しむ。


そんな中、いしよし隊員がお手柄。


なんと!


イカを突いたのだ!


ユラユラ泳いでいる割には、一定の間合いを保ち、

こちらが近付くとギアをあげて逃げていくイカ野郎。

クソ!突けねぇ・・・という簡単には捕れないレアキャラだが、

確かにボウルの中にはイカがいる。

やるなぁ、、さすが無人島経験者。


さらに、いしよし隊員曰く、

あの幻のコイみたいな魚も突きかけたというではないか。

どうやら、身をひそめて待ち伏せしているところにヤツが現れて、

一突きしたらしいが鎧が固くて突き切れなかったという。

ウロコじゃなく鎧ってところが笑えるが、

当時は鎧かぁと、妙に納得していた。

以降、幻の鯉みたいな魚をヨロイザカナと命名し、


「ヨロイザカナが捕れたらごちそうだ!ヨロイザカナが捕れたらごちそうだ!」

と、2人して目を光らせて喜んでいた。


イカも魚も捕れ、いよいよ晩御飯の準備☆

コマサキ隊員の提案で、

魚はスープに入れるとすこぶる美味しくなくなるため入れないということになった。


ということで、晩御飯のメニューは、

・小麦粉と水でこしらえたうどんもどき、ちねりもどき。

・上記うどん&ちねり入り味噌スープ

・焼き魚

・イカ…は、結局焼いたんやっけ?一度ミスって焚き木の中に落ちたのは横目で見たが、、、

・水

以上、これまた昼に続きごちそうである。


サバイバルと言っているわりにごちそうが続くので、

食事のとき、とても戦力になっている小麦粉と味噌は、

サバイバルにふさわしくないのではないか?

という議論が勃発。

次回から考える必要がある!

と、大きな声で言いつつも、過酷な状況の中、空腹を満たしてくれる小麦粉と味噌に感謝し、

感謝する中で議論もフェードアウトしていった。

食に預かれることに心から感謝しごちそうさました。


さて、晩ご飯ごちそうさまで全隊員満腹。

日も暮れて、弱火で燃える焚き木以外は闇。真っ暗。


去年の無人島サバイバルでは、闇になった瞬間、

大ネズミの大群が押し寄せてきて、

全員あわてて戦闘配置についた。


今回はどんな敵が現れるかと身構えたが、

特に何も襲ってこず平和な夜になりそうな雰囲気。


隊員それぞれ、浜に寝っ転がり、

満点の星空を仰ぐ。


沖に目をやると目立つのは、

灯台のちらつく光と、

時折通る船の灯り、

あとは不動の淡路島くらい。


なーんもないとはこのことで、

文明から離れた夜を送ろうとしている。


そんなことを考えつつ、

また空に輝く星たちを見ていると眠たくなってくる。


誰ともなしに寝袋を敷きだす。


本来なら、夜の狩りをするはずだが、

昼、夜と続くごちそうのため満足してしまったのか、

就寝モード突入。

時計を見ると、20:30。

良い子は早く寝よう。


おやすみなさい……zzz

・・・(しかし、無人島の夜は甘くはなかった)・・・


……何時間くらい寝ただろう。

目が覚める。

喉が渇き、暗闇の中、タンクにつんだ水を飲みに行く。

時計を見ると、22:00。

けっこう寝たと思ったがまだ、90分しか経っていないのか。

夜明けまで、あと7時間もあるではないか。


そう、これが無人島の夜の恐ろしさ。

かなり寝たと思っても、

緊張なのか目が覚めてしまうのだ。

そして、夜の長さに愕然とする。

12時頃だったか、寝ている途中、

何やら胸のあたりがモゾモゾ。。

明らかに服の中でモゾモゾしている。。

左手でつまむと怪虫がうごめいているのがわかる。

きっとフナムシの襲撃を受けているのだろう。足のほうでもモゾモゾしている。

フナムシごときには私は負けない!と、無視して再び寝る。


1時頃だったか、寝ている途中、

強烈な光に照らされて寝が覚める。


クゥ!まぶしい!!

何が私を照らすのだ!!まぶしすぎる!!

一体なにが起こっているのだ!


正気を取り戻して、光のもとを見るとお月さま。

そういえば、月が出てなかったな。

それで、あれだけ満点の星だったのか。

しかし、月の光ってものすごい。

ちゃんと影もできるし。

しばらく月を眺めつつ再びおやすみなさい。


2時頃だったか、寝ている途中、

チクゥッ!!っと背中に強烈な痛みを感じて目が覚めた。

何かいる。。でも寝起きなので意識朦朧。

ま、いっかと再び寝る。

あれは何だったんだろう。。。


3時頃だったか、なぜか目が覚めてうろうろしていると、

ポツリポツリと雨が降ってくる。

もちろん防ぐ手立てはなく、濡れるしかない。

むぅ、どうしたことかと思っていると雨は止んでしまった。感謝。

(いしよし隊員は雨にも負けず就寝をキープ。)

せっかく起きたので、網を片手にカニはおらんかと、浜をうろうろ。

案の定、浜を横切るカニ発見。

さらに岩場でもカニがたむろしている。

何匹か網で捕まえたが、

まぁ食わんだろうとリリース。

夜明けまで後2時間かぁと、再び床につく。


4時頃だったか、蚊の襲撃を受けた。

両耳からプーンプーンと襲ってくる。

ミイラ男ばりにタオルを顔に巻いている我々。

コラッ!っと、叩くが蚊も大群なのかパンチをかわしているのか、プーンプーンがやまない。

格闘しては眠り、格闘しては眠りを繰り返す。

朝になると耳付近の蚊をタオルの上から叩いて退治したために、

顔に巻いていたタオルに吸われた血が点々とついていた。

闇の戦闘の激しさを物語っている。


(いしよし隊員は、タオルを顔に巻いていたのだが、

残念ながら額が隠れておらず、

朝起きるとおでこが蚊によってボコボコになっていた。)

そうこうする中、夜明けを迎え、

我々も漂流2日目の活動を開始することになった。


太陽を見た瞬間誰もが、夜から解放され、

太陽が再び現れて朝を迎えられたことに感謝したに違いない。

ありがとう!!!


夜が明けて朝が来た。

昇ってくれた太陽に感謝。


14:00の救助まで残り6時間。


朝ご飯は、小麦粉をこねくり回したものを、
前日から継ぎ足し継ぎ足ししている味噌スープへ投入。

各自、食べたいときにすすることにする。


そうこうするうちに、お昼ごはんの準備に取り掛からなくてはいけない時間になった。

また漁業開始である。


前日食べたタコの刺身が頭をよぎる。

またタコはおらんかのぉ、
どうせ食べるならごちそうがいいなぁ☆

と、タコとイカ、そしてヨロイザカナに焦点をしぼって狩りに出る。


狩りの途中、ヨロイザカナが3匹泳いでいるのを何度も目撃するが、私の間合いに入ってこず突けずに終わる。

さらに、イカがV字隊形で飛行しているのを何度も目撃するが、ちょうど間合いの1歩外を回旋するためイカも突けずに終わる。

はたまた、太刀魚が間合いに入ってくるも、その体の細さゆえにモリが機能を失い、太刀魚もGETならず。

こうなると勝負は穴に潜んでいるタコになる。

昨日のタコ穴を訪れ、タコとの激闘を振り返っていると、

その横にもうひとつタコ穴っぽいのを発見。

もしや…??

と、思い潜ってみると、

なんと!!

タコを目と目が合うではないか!!

もうタコGETの方法はマスターしている!

いただきますっ!!

またしても「とったどー!」をして、

全隊員集合でタコ刺身をいただく。

いや、これ、まじ旨い。。。

ちゅうことで、お昼ごはんもごちそう☆☆

今回の無人島サバイバルはとてもグルメなサバイバル♪

サバイバルのラストは遠泳。

遠くに浮かぶ発泡スチロールにタッチして帰還。

記念撮影をして、

2日間の我らの住処をキレイキレイにして、

後は救助の船を待つのみ。


長きにわたる無人島サバイバル生活も終わり。

各自、荷物を整え、救助の船を待つ。

シモン隊員「あ、船が来ましたよ!」

ついに、迎えの船が来た。

当日朝に行き先決定。

やたら現れた虹。

予想外のごちそう。

怪虫たちの襲撃。


今となってはすべて良い思い出である。


無事に生還できたことに感謝!

ありがとう鷹島、ありがとう無人島、ありがとう隊員のみんな!!

帰りは、まず港近くのコンビニでアイス。隣接する果物屋でイチジク。

そして、車に乗ってみんなでラーメン食べに行った。

無人島ではすべて味噌スープだったため、全隊員もちろん味噌味は避けていた。

おいしかったなぁ、、ラーメン。文明の味がした。

その後、次回の無人島サバイバルに思いを馳せつつ、今回の無人島漂流記を締めくくる。


・・・物語はこれでめでたく終わるかに見えた。

しかし、無人島は甘くなかった。


ひとつは、1日目の昼にお昼寝した際、

あろうことか、私のお腹あたりの服がめくれていたようで、

服を脱いだらそこだけ日焼けしていて、

完全にベルト状態になっていたのである。

写真でお見せできないのが残念だが、

これから約半年は、刺青のごとく体に刻まれた天然ベルトと寝食を共にすることになった。


ふたつめは、同じく1日目に捕ったタコ。

なぜかこやつの炭で、腕にひらがなで「たこ」と書いたのだが、

この炭がなかなか取れずにおり、結局家に帰るまで「たこ」と書いてあった。

そう。お察しの通り、その部分だけ太陽に焼かれていないのだ。

つまり、今でも私の腕には「たこ」と書いてある。

これから約半年は、仕事するにも、どこかへ行くにもこの「たこ」と寝食を共にするのだ。


無人島を決して甘くみてはいけない。


おわり。

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