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バカンスが考える、心地よい“ベーカリーカフェ”の形

「バカンスな時間」をご自宅以外でも

自社農園で育てた国産小麦を使ったおいしいパンをとおして、「日常のちょっとした時間をバカンスに」。そんな想いから生まれた1号店のベーカリーバカンスと、2号店のル・クロワッサン・ド・バカンス。

2023年6月には “パン屋によるパンをおいしく食べられる自然派カフェ” として、2号店の入るビルの3階にblank パンとコーヒーとワインが誕生。これはバカンスのパンをご自宅以外でも楽しんでいただく、私たちの初めての試みでもありました。

パンが焼ける幸せな香りを感じながら階段を上がっていただくと、blankがあります。
こだわりの野菜を使ったパンに合う一品やコーヒー、ジュース、ワインなど、作り手の愛情が詰まったとっておきのおいしいものをどうぞ。

「日常の余白=blank」を思い思いに過ごしていただきたいとオープンして、今月でちょうど1周年。節目を迎えるにあたり、この店に込めた想いや新たなチャレンジを改めてお伝えできればと思います。

お客さまと歩ませていただいた1年間

「この1年間、本当に毎日思うことなんですが、来てくださるお客さまが優しく素敵な方ばかりなんです。オープン当初、スタッフとお客さまでこの店を一緒に作っていけたら…と思っていましたが、1年経ってみて、まさに一緒に歩ませてもらっているという実感があります

そう話すのは、店長の中川実香。自身やスタッフのことを「プロの料理人や一流のサービス人というよりも、お客さまに寄り添った存在」と話す彼女。blankではパンやワインに合う一品料理やコーヒーや紅茶に合うスイーツも提供しているのですが、メニューに悩んだときにはお客さまに直接ご意見を伺ったり、お帰りの際などになるべく言葉を交わしたりと、コミュニケーションを大切にしながら店を育ててきました。

「嬉しいことに、帰りぎわに『パンがおいしかったです』と言っていただけることが多いんです。私の中でも、バカンスのおいしいパンには絶大な信頼があるといいますか。私たちの作る家庭的なお料理はパンに生かされているなと感じています」

まさに、blankの柱にはバカンスのパンあり。…なのですが、私たちがこだわりたいのはおいしいお料理だけではありません。

たとえば、休日のお昼にお気に入りの本と一緒にホッとひと息ついたり。くたくたに疲れた夜、自分をとことん甘やかしてみたり。大好きな人と一緒に、おしゃべりを楽しんでみたり。

そんなふうに、日常のちょっとした余白を彩る存在でありたい。だからこそ店に立つスタッフもまた、その景色の大切な一部であると考えています。

付かず離れずの心地よい距離感で

blankが誕生する前は、系列店の「路地裏スタンド アベック」にて和の朝ごはんを担当していた中川。飲食の道へ進んだきっかけや、この店に携わるうえで大切にしていることを聞いてみました。

「私は兵庫県の田舎の出身で、地元愛が強いタイプ。地元に帰ると夜まで開いているお店が少ないなぁ…とか、食の部分で楽しめるお店が少ないなぁ…と感じていました。地元の友達にも『お店作ってよ〜!』とはやし立てられて、『いつか作るわ〜』なんて答えていたのですが、本当に作れないかな?と思うようになって。飲食店で働いた経験がなかったので、よし、まずは飲食業界に入ってみよう!と決めたのが最初のきっかけでした」

短大卒業後、テレビ番組のセットに関わる小道具の仕事をしていたそう。「何か新しい経験がしたい」と思っていたタイミングとも重なり、飲食の世界へ。

ちょうどコロナ禍に突入した2020年春に前職を辞めて、しばらく実家で過ごしながら神戸で働き口を探すことに。その後、イタリア料理店での勤務を経て、私たちファイブスクエアと出会いました。

アベックで1年働いたあと、実は「もう少し地元に近いところで働いてみようかなと考えていた」という中川。そんなときに社長の神尾から、後にblankとなる新店舗の中心として働かないかという打診があったといいます。

「“地元でお店がしたい”という気持ちはありましたが、『今しかできないことをもう少し神戸でやってみない?』と社長に言われて。新しくできるお店がカフェじゃなかったとしても、どんな業態のお店であっても働いてみたいなと思いました。誰かのもとで働くことしか考えていなかったので、私が店長になることは、思ってもみないお話でしたね」

「とにかく純粋に接客が楽しいんです」と話すように、いつも笑顔なのが印象的。何より、ここで過ごす人がリラックスできる空間づくりに長けているように感じます。「付かず離れずの心地よい接客は、blankらしさなのかなと思っています。お話していると、『あ、いまお客さまと繋がれたな』と肌で感じるような瞬間があって、そんな時は嬉しいですね。今日は来て良かったと思っていただいたり、お客さまの心を少しでも和らげられたら幸せです」。

“ベーカリーカフェ”としての新たなチャレンジ

自分が主体となってblankが始動したことに、当初はどこか少し自分ごとではないような感じがしていたという中川。ところが新しいスタッフも増え、今では一つのチームとして車輪がしっかりと回り始めました。そこで、blankらしさとバカンスらしさをより感じていただけるような新たなチャレンジもスタートしました。

「今月からランチをリニューアルして、新たにパンバイキングを始めようと決めました。パンバイキングってどこか商業的なイメージがあったのですが、blankらしいスタイルを作っていけたらと思います」。パンに合わせてスープかニョッキ、煮込み料理が選べるスタイルで、これまでのプレートランチより、さらに楽しいワクワク感もお届けします。

また、人気メニューの一つ「キャロットラペ」の皮とヘタを使ってキャロットケーキを作ったりと、フードロスを減らすための取り組みにも積極的に。blankに関わる人みんなが「なんだか心地いい」と思えることを、スタッフ同士でコミュニケーションをとりながら追求していきます。

ありがたいことに、ここまでたくさんの人に愛していただいたblank。何度も足を運んでくださっている方にも、これから知っていただく方にも。より多くのみなさまに“ベーカリーカフェ”としてのblankを楽しんでいただけたら幸いです。

▶︎「ベーカリーバカンス」と「ル・クロワッサン・ド・バカンス」は、神戸で飲食店を展開する株式会社ファイブスクエアが運営するお店です。
系列店舗でもnoteがスタートしましたので、ぜひご覧ください!

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