#205 323日間の世界一周、完結！ただいま！(🇺🇸→🇯🇵)
2/27〜28 ZIPAIRで成田空港まで。世界一周の旅、終幕！！
昨晩空港で一夜明かした。仮眠と言えるほどの休息は取れなかったが、6:30にZIPAIRのチェックインカウンターが開いた。「Tokyo NRT」と書かれた行き先を見るだけでとても感慨深い。西回りの地球一周が完了しようとしている。もう、終わってしまうのか...
嬉しいような、残念なような、混沌とした気持ちが心を巡る。
振り返れば、この旅中にホームシックになったことは無かったかもしれない。旅が始まったバンコクの路上で少々エモーショナルになったことぐらいだろうか。ホームシックとは、故郷から遠ざかる時分には発病せず、むしろ近づく時にこそ、深層の部分で鳴動し、発作的に起こるものなのかもしれない。
チェックインバッグおよび機内持ち込み手荷物に危険物が入っていないか、おなじみの質問をされ、諸々の手続きが終わると航空券を発券してくれた。「Thank you.」
そこからすぐに手荷物検査場に向かった。
日本の大学生くらいの男子数人が、「ペットボトルって持ち込みダメだっけ？」
などと日本語で確認し合っているのを見ると、つい顔が綻んでしまいそうになる。
「水は大丈夫だと思いますよ。生の食べ物はダメだけど。」
と、自分は彼らに教えてあげた。
「そうなんですね。ありがとうございます。」
バナナが一本リュックの中に残っていたのを思い出し、並びながら食べ終えた。
手荷物検査待ちの列に並んでいる所で銃の持ち込み禁止パネルを見たとき、流石はアメリカと思った。9.11で亡くなった人の名前が刻まれたナショナルフラッグも掲げられていた。
煌びやかな免税店を通り、出発ゲート付近でブログを書きながら時間をつぶす。
9:20、ゲートが開いた。飛行機に乗り込む。
ZIPAIRのエコノミー座席はモニターが無かった。代わりにQRコードがあり、機内Wi-Fiに接続してからスマホでそれを読み込むと、映画や位置情報など、各種サービスが受けられる仕様となっている。
価格を抑えるためによくこのような画期的な方法を思いついたものだと感心した。客室CAさんは自分よりも明らかに若い。大学を卒業したばかりとも思われた。この歳で国際線のCAを任されているなんて凄いなぁと思った。
さて、これが世界一周旅最後のフライトとなる。千里の道も九十九里を以て半ばとす。どうか、落ちませんように。
約11時間のフライト中、自分は寝れなかった。
そして、2024年2月28日、日本時間14:00、ロサンゼルスから飛び立った飛行機は、成田国際空港に無事ランディングした。
それは或る一人の男が、世界一周を遂げた瞬間となった。
飛行機の窓の外、底が抜けたような青空を見つめながら、自分は声にならない独り言のように、感慨深く呟いた。
「ただいま」
【エピローグ】
成田空港の制限エリアを出ると、「YOUは何しに日本へ？」のテレビクルーが外国人にインタビューしていた。それを横目に見ながら、自分は東京駅行きのバスを1300円で予約する。大きなバックパックを持っている自分が電車を使うと、幅を取って迷惑になりそうだったからだ。15時発のバスに乗った。
東京駅に着いて手土産を買った後、すぐに自分は溜池山王駅へと向かった。前職場の同僚に挨拶をするためである。
「帰国した折は、真っ先にここに挨拶に来ます！」
そう言って旅に出たのが、もうかなり昔のことのように感じられた。
バックパックを背負ったまま、職場の扉を開くと、ありがたいことに皆が温かい声を持って迎えてくれた。旅の話もそこそこに、今度皆で飲みに行く約束を交わして、20分ほどでお暇した。
そこからは東武東上線で埼玉の実家に凱旋した。車窓に流れる景色は何一つ変わっていないようだった。
両親は変わらずの体で自分を迎えてくれた。4ヶ月前にスペインで合流したからか、あまり久しぶりという感じでも無かった。
夕食は三人でスシローに赴き、日本の寿司のあまりの旨さから、この国に生まれてきたことの幸せを感じながら頬張った。
そして数日が経って落ち着いてから、インスタを更新した。20代で世界一周に挑戦出来たことは、自分の中の羅針盤となり、これからの人生に間違いなく生きてくると思うし、何よりも一生語れる思い出が出来たと強く感じている。そんな内容の文言と共にポストした。
人生の目的、それは思い出づくり。
323日間の旅、完結。
イスラエル滞在3カ月後にハマス戦争勃発。
モロッコ大地震を紙一重で回避。
コロンビアで恐喝に遭うも何とか逃走成功。
その他、大きな怪我もなく盗難にも遭わず、自分の運の強さ、家族の有り難み、そして日本の恵まれた環境への感謝を感じずにはいられない世界一周だった。
自分の世界一周を応援、支えてくれた全ての人へ。本当にありがとうございました。
心から。
ばゞたけ
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【感謝】
世界一周の記録として、色んな国を歩き、そこで見たこと聞いたこと、感じたこと、経験したことを一人称の目線でこれまで綴ってきました。更新がしばしば遅れてしまいましたが、皆様のスキや応援コメントに励まされ、ここまで続けてくることが出来ました。
世界一周noteにお付き合いいただき、ありがとうございました！
今後もnoteは継続していく予定ですので、引き続き応援よろしくお願い致します。
PS.
