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#167 パラグアイのお正月!お雑煮・初詣!🎍明けましておめでとうございます!Happy New Year 2024!!『ペンション園田滞在記④』🇵🇾
1/1 お雑煮/談笑/初詣withゆうきくん&さゆりさん
1/2 ケビンと水掛けでびしょびしょ🔫/イグアス居住区散策/リオ・イグアス湖まで散歩🚶
8時半、同じ部屋の住人から「お雑煮出来てるよ!」という声で飛び起きた。母屋の2階まで颯爽と駆け上がると、すでに皆んな着席してお雑煮を食べていた。
「明けましておめでとうございます」
そう言って席に着く。昨日ついたお餅が3つ、椎茸と一緒に入っていた。
これはもうパラグアイのお正月というより日本のお正月そのものだ。自分たちでついたお餅は達成感があるものだ。これを食らってはじめて完了する。汁の優しい味がしみる。もちろん2杯目もお代わりした。2杯目のお餅はついた時にひっくり返すのが足りなかったのかお米感がまだ少し残っていて皆殺しの一歩手前だったが、それはそれで手作り感が出ていて良い。付け合わせのごぼうときゅうりの漬け物も最高だ。新年早々幸せな気持ちになった。
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お昼は冷やし中華を出してくれた。麺はラーメン屋の國さんが作った麺で、タレはママが作った合作らしい。これまた麺にコシがあって美味いのなんの。世界一周中に冷やし中華を食べれることに感謝した。それにしても、この『ペンション園田』にきて食べてばかりだな(笑)
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14時半にユウキくんとさゆりさんが初詣に行くというので自分もご一緒させてもらった。昨日の拓恩寺は歩いて行っても10分かからない。境内は閉まっていて、近づくと大型の番犬が吠えて向かってきた。インターフォンを押してしばらく待つと、昨日の外国人のお坊さんが顔を出した。どうやらシエスタ(昼寝)中だったらしい。少し申し訳なかったが、お礼を言って初詣させていただいた。お賽銭のあとで聞いてみると、この方がこの寺の住職さんだった。本来修行は3年で良いところ、日本で9年も修行していたらしい。日本語はペラペラだ。
「真言宗なので修行というとやはり『只管(ひたすら)打坐』ですか」
と浅い知識で質問する。すると、
「修行はまず掃除からですね。それから掃除して、そして掃除(笑)」
「めっちゃ掃除するじゃんw」
茶目っ気ある住職だ。
昼寝を邪魔してお詣りさせていただいた。その足で宿に戻った。
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さゆりさんはすでに世界を77ヵ国も廻っているベテランで、この『ペンション園田』に来るのも2回目だと言う。前回はコロナウイルスが発生した時で、パラグアイ国境が完全に閉まってしまったので、彼女は9ヵ月もの間この『ペン園』に泊まっていた。パラグアイはコロナ発生時、最も厳格な規制を設けた国であり、家の敷地内から一歩も出てはいけない状態だったらしい。医療制度が脆弱なパラグアイで流行してしまっては政府も対処しきれないからだ。この徹底した環境下のおかげで、イグアス居住区で感染した人は1人か2人くらいだったそうな。
一応日本に帰ろうと思えば帰れたそうだが、チャーター便30万円を払って帰国するくらいなら、1ヵ月3万円もしないこの『ペン園』に留まることにしたらしい。そうして同じように残った旅人が6〜7人いたようで、彼らとの共同生活はとても楽しかったと回顧していた。ママが一人一部屋を割り当ててくれたことでプライベートも確保出来たことも大きい。
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敷地内しか居られないとなると、次第に工夫し出すのが人間というものらしい。彼女は運動のためにダンスを始め、それが習慣となって今も続けている。また、無秩序の中に秩序を生み出すのも人間の性で、一緒に生活していれば次第に一日のスケジュールも決まっていくのだとか。皆でテレビを鑑賞する時間、同居人の「ギャルみさき」とアイドルの推しで揉めた話はとても面白かったが、ここでは割愛する。
彼女はベテランの旅人で、旅で出会った人たちとの面白い話もたくさん持っていた。
①キューバ両替商とのバトル
女の友達がキューバ滞在時に、一万円札を現地通貨に変えようとした際、両替商の兄ちゃんたちに紙幣の数をちょろまかされたらしい。その友達は出し抜かれたのが悔しくて悔しくて、「もう一回やって見破ってやる!」とリベンジに燃えた。近くの印刷屋のおっちゃんに、「コピー機貸して」とお願いして、何と一万円札を印刷し始めた。おっちゃんも「これは面白そうだ笑」とノリノリで協力してくれたらしい。
いざ再戦のとき。キューバ両替商が金を数えるところをしっかり見ていたのに、後で自分で数えてみるとやはり紙幣数枚が抜かれていた。
「また分からなかった!!負けた!!悔しい!!!」
友達はそう言った。
「いや、トータルでは勝ってるよ!(笑)」と慰めたという。偽札作りは完全に違法だが、聞いている分にはめっちゃ面白い(笑)
②画家になった話
南米で旅をしていた人が、休憩でバスを離れた際に取り残されてしまったらしい。バスの中に全ての荷物を置いてきてしまったので文字通り一文無しになってしまった。しかし、人間というものは絶望したところから開花するようで、彼は絵を描いて路端で売り出した。値段は購入客に付けてもらう。そうして金を稼ぎ、帰国資金を貯め、結局今は画家になって活躍しているそうだ。
その他さゆりさん自身も、ある東京の富豪のおじいちゃんのゴミ屋敷で住み込みで働いていた話や、農業バイトで2年間働いていた経験などを話してくれた。こんなにも話の引き出しが多い人と会うのは稀かもしれない。
「ピンチはチャンスなんだよ」
よく聞く言葉だが、彼女の口から聞くと説得力が違った。
翌日の昼間はケビンくんが「こっちおいで」と言うので近づくと、水をかけてきたので、そこから敷地内水掛け鬼ごっこが始まってしまった。逃げれども逃げれども追いかけてくる。子どもの体力恐るべし。ケビンをさゆりさんに擦りつけようとしたが、彼女は散歩に出て行ってしまったらしい。誰か助けてくれ(笑)
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14時、流石にそろそろイグアス居住区を散策しておこうと思い、中心まで歩いて行った。それなりに広い公園があって遊具も充実しているが人はいない。公園内には今上天皇が皇太子時代に植樹された木が大きくなっていた。農協スーパーは5日からの営業らしく、閉まっていたので宿に戻った。
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宿に戻ると、サッカーコーチのユウキくんが、
「やっぱり湖に行こうかな」
というので、さゆりさんも誘って3人で「リオ・イグアス湖」を目指すことにした。北に進みながら町を抜けると、広大な大豆畑が広がっていた。途中に牛舎があり、白い牛たちが狭い囲いにこれでもかというほど集められていた。自分たちを異質のように思ったのか、近づくと怯えていた。
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「Asahi Resort (朝日リゾート)」という場所に着いた時には、出発から一時間程が経過していた。スペイン語が達者なユウキくんが係員に聞くと、20,000グアラニ(401円)で入場できるというので支払った。
「良いところだね」
湖ではパラグアイ人の家族連れや若者たちが遊んでいた。水上ボートも走っている。湖は遠くから見ればとても綺麗だが、近づくとかなり濁っている。しかし、そこから吹いてくる風が肌に馴染むので気持ちがいい。
帰り道、夕暮れに染まる大豆畑に見惚れながら、地球の大きさを体感する。南の方角には遠雷が見えている。
暗闇の中歩けるのも仲間がいるからで、みんなで歩くだけで安心感が違った。
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『ペン園』に戻ってきた時は7時半を過ぎていた。明日はとうとうこのペンション園田を去ってブラジルに再入国する日だ。明日に備えて早めに寝ることにした。
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