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#154 二日連続のトレッキングで筋肉痛になりました🇦🇷
12/11セロ・トーレトレッキング🥾(往復約20km)←フィッツロイの道と間違えた笑
12/12 フィッツ・ロイトレッキング🥾(カプリ湖まで)
10時半、500mlの水とクッキー、そして防寒着をナップサックに詰め込んでトレッキングを開始する。1時間ほど歩いたところにある湖までの予定だから装備はこのくらいでも大丈夫だろうと予測する。今日が新調した靴の長距離デビュー戦となる。頼むぞ新しい相棒!
トレッキングルートはホステルのすぐ前から出ているのでアクセスがとてもしやすい。天気は良くもなく悪くもなくといった感じなので、フィッツロイが見れれば運が良いといったところか。
最初の傾斜を登ってしまえばあとはそれほど大変ではなさそうだ。振り返ればエルチャルテンの町の全てが見える。
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草木の真ん中に道ができている。このエルチャルテンは登山家たちの聖地でもある。何万人もの観光客が歩いてきた軌跡がくっきりと出ているので、これでは迷うことの方が難しいだろう。
「行程1/9」の標札が出ていた。今日はここから4km付近にあるカプリ湖まで行ってみようと決めた。所々にある枯れ木の存在感がすごい。進む左手は渓谷になっていて水が削ったのであろう年月が想像できる。見上げればここからでもフィッツロイのてっぺんが見える。
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「行程3/9」まできた。あと1キロほどで湖に着くはずだ。しかしそれらしい湖が見える気配がない。不思議に思いながらも「行程4/9」を通過して、さらにそのまま「行程5/9」の標札まで来てしまった。
「あれれ〜おっかしいぞ〜」
ここでようやくバス停でもらった地図とスマホを開いてみた。するとカプリ湖からかなり離れていることが判明した。理由は単純明快。登る山を間違えていたのだ(笑)
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自分はどうやら「フィッツロイ」ではなく、「セロトーレ」という山の途中らしい。地図を見ると、フィッツロイの麓のキャンプ場「ポインセノット」までの迂回路が出ているみたいだが、ここからではかなりの遠回りになってしまう。なんてこった。まさか山を間違えるという失態を冒すとは。
計画変更!せっかくなので今日はこのままレロトーレを踏破して、フィッツロイには明日の早朝に日の出を見に行くとしよう。
セロトーレの道のりは平坦でピクニック感覚で楽しめて最高だ。トーレ氷河&湖が遠くに見えている。森の中のトレッキングルートを進み、川を越え、石エリアを通過する。自分はほとんど競歩のスピードで進み、他の登山客を何人も抜いていった。
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ホステル出発から2時間で、セロトーレの展望台、ミラドール・マエストリに到着した。トーレ湖には氷山が浮いていて、奥に氷河が見えているのだが、肝心のセロトーレは雲の中で姿が見えない。自分はしばらく粘ってみることにした。止まっていると肌寒くなってくるので、先人たちが作ったのであろう石の防風壁に身を寄せて、クッキーでエネルギー補給をして待つ。
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1時間待ってみたが、セロトーレは依然として雲の中で、顔を出す気配が一切なかった。最後が寒さに根負けし、諦めてホステルに戻ることにした。
2時間かけて町まで戻り、今日の夕飯の食材を買いにスーパーまで行った。ひき肉、ナスを買ってそぼろと茄子のステーキにした。これは2日後筋肉痛だろう。
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翌朝3:20に起床。同室の人間を起こさないようにホステルを抜け出し、フィッツロイ登山口までやってきた。昨日の反省から、母がスペインまで持ってきてくれたコートを持っていくことにしよう。
辺りはまだ暗く、星が見えている。事前にレンタルショップでヘッドライトを借りようかとも思ったが、自分の視力と感覚を頼ることにした。3:50にフィッツロイ登山口に到着した。今度は間違いなさそうだ。昨日よりも高低差があり、足のだるさも相まって登るのはかなり疲れる。足下もあまり見えないので時々何かに躓いたりしたがそれでも先に進んでいく。少し登ったところでエルチャルテンの夜の町が一望できた。向こうの空が明るくなっている。日の出にはどうにか間に合わせたい。
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空には雲があり、若干小雨も降ってきたが、気にせず進むとようやくラグーナ・カプリが姿を現した。何とも静かで神聖な雰囲気がある。風もあるので湖近くはかなり冷える。ところどころテントが張ってあるので誰か寝ているのだろう。自分はこんなに寒いところでは寝られない。
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湖近くの展望台まで行く。立ててあった標識の簡易さに惑わされたが、何とか解読してたどり着くことができた。あとは朝日が登るまでこの寒さを耐え抜くのみ。木の根元に倒れ込み、吹き抜ける風を極力受けないようにして仮眠と栄養補給で気を紛らわせた。
5:37、手前の山肌がオレンジ色に輝き出した。雲まで輝くこの朝焼けの状態のことを「モルゲンロート」と言うらしい。残念ながらフィッツロイは見えなかった。途中で短パンの男性が来たのには驚いたが、こんな格好で寒くないのだろうか。
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下から登ってくる登山客に「Hola!」と挨拶を交わしながら、8時前に町に帰ってきた。
本当は今日中にエルカラファテまで戻ろうとしたのだが、昨日と今日のトレッキングで酷い筋肉痛になったので今日はエルチャルテンで別ホステルに泊まることに決めた。二日間泊まっていたホステルから歩いて30秒のホステルに決めた。
チェックインをしてベッドに向かうと、韓国人の女の子が自分と同じ理由でベッドに寝ていた。彼女は今日2時半起きでフィッツロイに登っていたらしい。名前はコン・ヘビンといった。日本の映画が好きなようで最近は『すずめの戸締り』を観て号泣したのだとか。確かに、この映画で泣かない人はいないだろう。ちなみに彼女の先祖は中国系で血筋は82代前まで辿れるらしい。ざっと見積もっても1700年前まで遡れるのには凄く驚かされた。日本の皇室でもあるまいに一般人で良くそんなに遡れるものだ。
そしてもう一人、ポルトガルからダニエルという青年が同室だった。我々アジア人の荷物のまとめ方を見て、
「君たちはすごいオーガナイズ(整理整頓)されてるね。ヨーロッパ人とは違うよ。見習わなきゃ」
という。ポルトガルにも日本のアニメや漫画は浸透しているらしく、彼が『君の名は』の楽曲、RADWIMPSのスパークルを日本語で歌い出したのにはこれまた驚いた。
日本のことはアニメや漫画の話で盛り上がれるのだから凄い。日本に生まれて、良かった!
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