#98 スターウォーズロケ地・タタウィーン🇹🇳
8/17 スースからタタウィーン大移動🚌
8/18 映画ロケ地、クサール・ウレドスルタン
日本から送ってもらった動画を観ながら、少年サッカーの研究をして夜更かししたが、アラーム前に起きれたのは、窓の外の喧騒が大きくなってきたからだった。
今日はこのスースからチュニジア南方の砂漠地帯にある町、タタウィーンを目指す。昨日ホテルのスタッフにタタウィーンまでの行き方を聞くと、どうやら「ガベス」という町で鉄道からバスに乗り換える必要があるとのことだったので、とりあえず8:40発のガベスまでの切符を買っておいた。一等車で18D(850円)とこれまた格安だ。ホテル代以外は旅行者にとことん優しいのがチュニジアの良いところである。
8:15にホテルをチェックアウトして駅に向かった。今回は一等車なのでおそらく座席は確保出来るはず。よってゆったりした気持ちで待つことができる。列車はほぼ時刻通りに着き、そしてスムーズに出発してくれた。
南に下っていくにつれて、緑が少なくなり砂漠地帯に入って行くのが感じ取れる。オリーブの木が一帯に植えられているのを車窓に見ながらガベスに到着したのは出発から5時間半後のことだった。
14時半にタタウィーンまでの中継地点、ガベスに到着できた。おそらくここが鉄道の終点だろう。ここからタトゥイーンまではルアージュという乗合バスで2時間半をかけて向かう。ガベスのバスターミナルは鉄道駅から大通りを歩いて西に20分ほどいった場所にあるようだ。ルアージュは何時に出発するのか不明なので、急ぎ足で向かう。I♡GABESのモニュメントがあり、その斜向かいにバス停はあった。各地に行くルアージュが停まっている。「タタウィーン?タタウィーン?」とバス停にいた人たちに伝えていくと、奥でチケットを購入する必要があるとのことだった。タタウィーンまでは11.3D(532円)だ。相変わらず、チュニジアの交通機関は激安でありがたい。
そしてまたラッキーなことに、自分がラストの乗客だったようだ。バスはすぐに出た。8人乗りのミニバスだ。走り出してすぐ睡魔が襲ってきたので体を隣の乗客に委ねて仮眠した。体勢が悪く何度か目を覚ました。
タタウィーンのルアージュ乗り場に到着した。今日の宿はここから3キロ弱南に行った街中にある。街の雰囲気を見ておきたかったので、歩いて行く。地元住民は基本カフェにいて、道を行き交う人たちの様子を見つめている。ぽっと来た東洋人が目を引いて、よく見られたが、誰一人声をかけてくる人はいなかった。チュニジア人はシャイな国民性なのである。
30分ほど歩いて街の中心にあるホステル「Auberge Fedaous」に到着した。もうすでに18時近い。オーナーは待っていましたとばかりに歓迎してくれた。予約した部屋は5人部屋のドミトリーなのだが、宿泊客は自分しかいなかった。
街のレストランに繰り出し、ここでも1/4チキンを注文する。付け合わせのソースが美味しく満足した。もう遅いので帰ろうとしてホステルに向かっていると例の美味い平たい桃が売られていたので、歯応えのありそうなしっかりした硬めの桃を選び、2デナル(93円)分と、りんごを一つ買った。りんごは一つで2D少し高いらしい。
このホステルには朝食が付いていて、焼きたてのチョコレートパンを提供してくれる。これがとても美味しい。
今日はシェニニという町に行こうとしたのだが、オーナー曰く、本日はルアージュの便が少ないらしく、もしタイミングが良くなかったら代わりにクサール・ウレド・スルタンに行くといいと勧めてくれた。ここはスターウォーズ・エピソード1で、アナキンが幼少時代を過ごした場所として撮影されたベルベル人住居がある。今日はそこに行くとしよう。町へのルアージュ乗り場はホステルから2ブロックだけ南に行った右側にある。「クサールスルタン?」と尋ねながら該当のルアージュを見つけることができた。乗客と一緒に主食である細長いパンが積み込まれている。20分でクサール・スルタンに到着できた。降り際に渡す運賃は2デナル(93円)で済む。
町は人がいるが思いのほか静かで、老人たちは日影に陣取ってじっとしていた。若者はサッカーボードゲームに群がって遊んでいた。この具合では娯楽も少ない様子である。
さっそくスターウォーズの撮影で使われたベルベル人住居の入り口を潜ってみた。確かに見覚えがある場所だった。アート職人だという現地の人が「あの角で撮影したんだよ」と当時のことを話してくれた。しかしほとんどの洞穴はもはや使われておらず、使われているものでも土産物屋やカフェとして利用されているくらいだった。
町は小さく、どこで何をしていても誰かしらに見つかるようなところだった。モスクや学校、郵便局、簡易スーパーがあったが、その他には荒い砂漠の他は何も無い場所だった。水を買って、しばらく待っているとやってきたルアージュに乗せてもらい、一つ先の町まで寄り道をしてタタウィーンに戻った。
まだ12時前だったが、疲労が溜まっているのだろうか、少しベッドに横になるとそのまま記憶が遠のいていった。