2017欧州バレー観戦の旅51~PLUSLIGAセミファイナル
ポーランドファンのバレーへの熱さは
十分に分かっているつもりでした。
それを肌で感じられるライブ観戦は
大興奮するので大好きでした。
しかしそれはあくまでも
勝敗に関わらない範囲でのこと。
アウェーでの対戦において
ホームを敵にまわして
声援を送るという行為が、
どれだけ恐怖を感じるものなのか…
ここで身をもって
思い知ることになりました(苦)。
4月12日
PlusLiga、セミファイナル第2戦目。
レソビア対スクラ。
1戦目をストレートで落としている
レソビアにとっては
スクラに2セットを取られた時点で
ファイナル進出は絶たれます。
よって赤白のチームカラーに
身を包んだサポーターを
「食いだおれ人形軍団」なんて
暢気に言えないくらい、
会場のは闘志が充満。
声援の声もいつもよりパワーを感じました。
とはいえ、試合前の選手は和やか。
リシナツとイボビッチは
先の勝負とは無関係に
仲良く立ち話しています。
セルビア代表マニアとしては、
相変わらずこういう場面に反応。
これもひとつの楽しみで仕方ないのです。
でも試合後この2人のうち
どちらかが笑わなくなるなんて切ないな…。
スクラが1戦目を
ストレートで勝利したとはいえ、
この敵地では簡単に勝てるとは
全く持って思えず、
頑張って声援を送ります。
だけど、恐怖の会場…
スクラサポーターエリア以外
ほぼ100パーセントレソビアの応援。
場違いな応援をする不届きものは
後ろからどつかれるんじゃないかと
スクラに拍手を送る度にひやひや。
特に第一セット終盤、リシナツが珍しく
審判の判定不服を申し立てた時。
周囲のリシナツに対するブーイングは
鳴りやむことなく
会場一体となって彼を責めてきました。
ひゃー、刺されてしまいそう!
ブラジルもイタリアも熱くなるのは一緒だけど、
でもここまでの恐怖を感じることはなかったな…
国民性かブーイングも楽しみながら
笑いを交えて応援するような
雰囲気があっただけに
お遊び感のない超真剣なポーランドは
まさに「戦場」に思えました。
恐るべしポーランドファン。
温厚なリシナツも、この時ばかりは
「あー、もういいよー」と
両手で振り払う仕草で反応してしまい、
これに、さらに会場が炎上。
彼の身がとても心配になるほどでした。
それだけファイナル進出というのは
バレー好きなポーランド人にとって
重大なことなんでしょう。
でも、
居心地の悪さを感じながらも
私だってここでひるんでは
バレーファンのプライドが許しません。
叩かれてもいい!
刺されてもいい!
覚悟を決め両手を目いっぱい上に上げ
拍手を送り続けました。
この日はクレクが大大大活躍!
こういう逆境こそ燃えてしまうタチ?
恐るべしサービスエース5本!!
3週間観戦から離れている間に
完全復活したクレクがここにいました。
その活躍のおかげで試合は第4セットで決着!
最終セットを待たずして
2セット目をゲットしました!
このレソビアを下してファイナルに進めるなんて
もう、夢のよう!!
まさかスクラがファイナルに進めるなんて
正直思っていなかった(笑)。
セリエのファイナルだけでなく
ここでもファイナルの夢が
実現することに喜びを隠しきれず、
この先の予定を変更し最後まで
ここで見届けることを決意したのでした。
52へつづく…
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