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2016欧州+ブラジルバレー観戦の旅44~MARINGA VS SADA CRUZEIROその2

リーグ開幕当初、
スタメンだった福澤選手、
中盤で控えに回ることが
多くなっていましたが
この日はスタメン!
友人から、前試合、
2セットビハインドからの巻き返しに
大きく貢献したという
頼もしいお話を聞いていたので
密かにスタメンを期待していました。

この日もレセプションに、
スパイクに貢献。
強打サーブをガンガン飛ばす
クルゼロですが、
レセプションで狙われても
崩されていない。
アタックは確かに
身長的に厳しいところもありますが、
バックアタックは天下一品!

会場から「Oh~」という
声も漏れるほど芸術的な攻撃。
ブラジルの観客が
認めていることを肌で感じました。

とはいえ、上位のクルゼロには
なかなか簡単には
セットを奪えません。

ウインタースは
カナダ代表での出場機会は減っても、
ここでの存在感は大きい。

ワラセも代表で
ミスが多いイメージだったけど
さすがにエースの品格。

ただ…上位と下位で
順位は天と地の2チームなのに、
試合展開が接戦だったのは意外でした。
たまたまクルゼロにミスが多いのか、
マリンガが波に乗っているのか…
普段の戦いを見ていないので
何とも言えないのですが、
確信したのは
流れを掴むか掴まないかで、
ブラジルリーグは展開が分からない。

正直、ディフェンスや
2段トスの精度、
ネット際の攻防、ラリーの質をみると
ヨーロッパより
荒い感じが見て取れます。
しかし、勢いという面ではブラジル。

そんなブラジルで
半年近くプレーしているからか、
福澤選手の
試合中の表情やしぐさからは
気持の強さ…魂が
常に表れていました。

こんなにも感情を
表に出す選手だったっけ…
ここ最近、日本の試合を
観ていないので分からないけれど、
そんなイメージは私の中に
今までなかった…

一つ一つのプレーにおける
気持の大きさや、
チームメートの好プレーを
心から喜ぶ気持ち、
それが全面に現れていて、
胸が熱くなりました。

プレーもだけど、コートで見られる
こういう感情表現が私は大好き。
それは背負ってきているものや、
覚悟大きさがないと、
出せるものではありません。

福澤選手にはそれがしっかり
表れていて、
プロリーグでプレーする一選手として
とても魅力的に映りました。

残念だったのは
この日はセッターが
リカルドではなかったこと。
敏腕ぶりを楽しみにしていたのですが、
見ることができず、
最後のセットアップに
とても不満が残る展開でした。

競り合う中、
セットが取れそうなところまでいき
焦りもあったのでしょう…
バタバタとした中で、
分かりやすいトスが、
福澤選手へ上がり、
シャットアウトで
セットを逃すという結末。

責任を感じる福澤選手。
いやー、あれは厳しいでしょう。
リカルドだったらどうだったのか…
ここはアタッカー一人が
責任を負うべきところではない!

と、言ってあげたい気分。
そんな姿を見た
チームメイトは彼を励ましながら、
ネット側まで行き、
試合終了の握手を交わしていました。

でも、ちゃんと気持ちを切り替え
試合後はファン対応をする姿。

試合中「フク!、フク!、フク!…」と
声援が上がるほどの人気。
いろんな人に声をかけられ、
写真を撮っていました。

ブラジルはホントに
負けてもファンサービスが素晴らしい!
イタリアやポーランドは
負けるとすぐに帰る選手も多く、
こんなしっかりと対応なんて
なかなかしません。
(もちろん、する選手もいます!)

こういう切り替えの気持ちが
試合中のプレーにも
大きく影響するのかもな…
ブラジル選手の心の広さ、
器の大きさには、
技術を最大限に引き出す
可能性を大きさを感じるのでした。

45につづく…

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