2016欧州+ブラジルバレー観戦の旅75~オーロラ観測後編
筋雲のような白いオーロラは
徐々に肉眼でも見える
蛍光色を放ち始め
その幅をどんどん広げてゆきました。
一筋だったのが折り返すように
2つの直線となって浮かび、
箒で掃いたように広がってがっていきます。
おーーー!
これはもう完全に
オーロラだー!!
ツアー客全員が空を見上げ
カメラや携帯でとにかく空を
必死に写していました。
オーロラってこんな風に動いたり、
形を変えたり、
変化するものなんだんな…
オーロラ知識の浅い私は
この動きに驚き!
うっすらと白い影が見え始めてから
ここまで2,30分間をかけて
こんな風に変化してきて、
今更ながらオーロラの魅力に気が付くという…
いやー、すごい!
ホント、すごい!!
もう、これだけでも十分衝撃だったのに、
なんと、ここから
パワーアップするのですから
びっくり仰天!!
目を疑ってしまうくらい
急激に動き始め
こんなにも激しく動くなんて、
全く予想していませんでした。
地上近くにあったオーロラは、
上へ上へと広がってゆき、
頭のてっぺんまで到達しました。
広がったかと思うと
まるで蛍光色のカーテンが
風に揺れるようにゆらゆらと波打ち、
美しい軌道を残します。
その場にいた全員が思わず
「おーーーーっ」と
驚きや感動の声を上げてしまうほど!!
私も一緒になっておーーー!!っと
心の声が漏れ出ていました。
見る見るうちに変化していくオーロラ
これは、写真に撮るより
肉眼で見るべし!!
次にどんな形になるのか
どんな動きを見せてくれるのか、
カメラ越しではなく生で見ておきたくなり
カメラを手放します。
黄緑の何枚ものカーテンが
空いっぱいに広がって、
視界に入るところだけでなく
頭上にも。
真っ白な雪の積もった湖面に、
淡い黄緑色のオーロラ。
優しく揺れる光のカーテンは
この世のものとは思えない
幻想的な空間を作り出していました。
1分、2分くらいでしょうか…
自然現象とは思えない
美しいオーロラの天体ショー、
プロジェクションマッピングなど
創られたエンターテイメントに
慣れてしまっていても、
この感動は全く別もの。
写真で見るのとも
映像で見るのとも違う
肉眼で見る立体的なオーロラは
その場で感じるパワーもあり、
全身が光に包まれることで
自分自身に力がみなぎるような
そんな感覚をも抱きます。
(うーん…言葉ではうまく言い表せない…)
とにかくどう伝えていいのか分からないくらい
芸術的なものでした。
素晴らしいオーロラを目の当たりにし、
またこの大きな動きが来るかと
期待するツアー客。
しかし、寒さは氷点下二桁…
ロシアの‐30℃を経験していても、
この動きのない待機は
寒さが体に染み渡ってきます。
耐えられず途中ギブアップし、
コテージに避難。
温かいジュースで体を温めてから
もう一度、オーロラを待ちました。
しかしあれ以上のものは見られず、
大人しいオーロラが少し出現しただけ。
んー、まだまだだな…
最初にいいものを見てしまい、
感動が高まらなくなってしまうという
なんとも贅沢な状況。
それだけあのオーロラの動きが、
素晴らしかったことを実感します。
しかし、添乗員さん曰く、
あれはまだ、アメージングではないですねー。
もっとすごいのもありますよー!
そういわれると、
そのアメージングオーロラというのを
観てみたくなるのでした。
が、深夜0時。
タイムリミットととなり、
バスに乗り込んでロヴァニエミ市内へ戻る時間です。
帰りのバスで聞かせてくださった
添乗員さんのお話によると
この10日間、
ずっとオーロラは見られておらず、
今日は10日ぶりの出現だったそう。
しかも、明日も天気は良くなさそうで、
恐らく確率は低いだろうと…。
!!!
それを聞いて
あのオーロラがどれだけ
貴重なものだったかを再認識したのでした。
たった一日だけ、
フィンランドリーグ観戦の合間に来たにしては、
ラッキー過ぎる出来事。
天候の神様に
感謝してもし足りません。
ここでオーロラが見られたから
この先どんなに雨に打たれても、
どんな雪に降られても、
なんでも許せる(笑)!
多分、オーロラ観測は
フィンランドにバレー観戦を見なければ
計画することもなかっただろうし、
日本人選手が
フィンランドリーグでプレーしていなければ
見に来ようと思うこともなかった。
いろんなタイミングが重なって
実現したこの観測は、
私にとって奇跡のようなものでした。
深夜0時半、
ロヴァニエミ市内のホテルから
宿泊先の家へと帰る
心配だった20分の散歩道も、
雪のせいで明るいのと
オーロラの感動で
恐怖心がどこかへ
飛んで行ってしまいました。
ふと見上げた空には
なんとオーロラが再び!
感動のアンコールを見せてくれました。
76へつづく…
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