INORANのニューアルバム"ANY DAY NOW"が良い!"想"以外ピンと来てなかった勢にも刺さるチルでアダルトなクラブミュージック
※本記事は下のYouTubeラジオの台本のようなものです。ぜひ動画で臨場感を味わってください!
ロッキンなINORANのソロアルバムに辟易していた私のような人間にはピッタリ!
ファーストソロアルバム "想" の衝撃
ファーストソロアルバムの"想"はめちゃくちゃ聴きまくった。DJ KRUSHなども参加。ヒップホップやトリップホップなどの要素を散りばめた、良い意味でBGMとして機能するアルバムだった。
LUNA SEAなどのビジュアル系を嫌っていた友人にあのアルバムを聴かせて「かっこいいね!これ誰?」と言われて嬉しかった記憶がある。
当時のLUNA SEAの中でもINORANはいぶし銀なキャラクター。寡黙でライブでは一言も発さない。ギターは延々と同じフレーズをループしている。曲もミドルテンポであまり展開のないミニマムな曲が多かった。そんなINORANが好きだった。
こんなソロアルバムが作れる人がLUNA SEAをやっているんだ、というバンド本体の凄みも再認識できた。これは他のメンバーのソロも同様だが。
その後のINORANはどんどんロックな方向に進んでいき、私の好みから離れていった。ただ、私の好みではないというだけで、音楽としては評価していた。決してJ-Rockと簡単にカテゴライズできるようなロックではなく、海外のインディーロックシーンと呼応するような音で、必ず毎回チェックはしていた。
"ANY DAY NOW" は"想"以来の衝撃!
そこで今回の"ANY DAY NOW"。しのごの言わずに全曲トレーラーを聴いてみて欲しい。
アルバム"想"で私にヒップホップやトリップホップの良さを教えてくれたように、"ANY DAY NOW"ではEDMやトロピカルハウスなどのダンスミュージックの良さを教えてくれる。
"想"の頃のように本人の歌唱でずっこけることもなく、このアルバムでは全編英語で表情豊かに、時にエモーショナルに歌い上げている。しかもとても自然にバックの音と溶け合っている。
基本的には歌ものだが、家の中でもドライブでも聴ける、朝でも夜でも聴ける音楽。
INORANの凄みを見せつけてくれた快作!
ロックバンドのギタリストが自分のホームグラウンド的な音楽から遠い距離にあるアルバムを自分一人で作り上げたというのは本当にすごい。しかも51歳!INORANの才能の底知れなさを感じる。
全10曲34分というコンパクトさも良い。これは長く聞ける愛聴盤になりそうな予感!まだ聴かれてない方はぜひ聴いてみてください!