THE NOVEMBERS "Everything"はL'Arc〜en〜Ciel "Farewell"を大々的にサンプリング!ドエルは聴いて!
※この記事は下のYouTube動画の台本のようなものです。ぜひ動画で臨場感を味わってください!
視聴者さんのコメントでお薦めされていたTHE NOVEMBERSのアルバム"ANGELS"を聴いていたら3曲目の"Everything"を聴いて驚いた!
バックでリフレインしているピアノのフレーズ、思いっきりL'Arc〜en〜Cielの"Farewell"やんけ!(ギターソロ前のベースが16分音符でソロを弾いているところのピアノのバッキングのフレーズ)
丸パクリすぎて流石にこれはやばいのでは?と思って検索したら本人たちがしっかり言及してた。
上のツイートにもあるように、正確にはサンプリングというよりもオマージュ。そもそも、"Farewell"はストレートな8ビートだが"Everthing"シャッフル気味の3連譜のビート。確かにキーは一致するがテンポも違うので自分達で手弾きして乗せているはずだ。(サンプリングは元々の音源をそのまま使うのが一般的)
現在も活動しているL'Arc〜en〜Cielの100万枚売れたアルバムの一曲目のフレーズを何事もなかったかのように堂々と使うこの感覚がすごい!
このツイートから分析するに、「楽曲に合うからこのフレーズを入れた」というよりはまず先にこのフレーズ(とビート)があって、そこから楽曲を組み上げていったようだ。
既存のフレーズにインスパイアされて新しいフレーズが生まれ、新しい楽曲を作り上げるという制作手法はまさにヒップホップのそれ。
THE NOVEMBERSが新しい価値観をもった、新しい時代の音楽家集団であることがわかる。
80年代、イギリスというラルクとの共通点
ちなみにツイート内で言及されているtears for fearsは1980年代にヒットを飛ばしたイギリスの2人組バンド。
ラルクも80年代のイギリスのバンドは大好物!似た血を感じる。
YouTubeの動画の英語がカタカナで書かれている感じとかも80年代っぽい。同じくイギリスで80年代からヒットを飛ばしていた2人組バンド"Everything but the girl"なんかを思い出した。
この帯の感じ。
下は後期のアルバム"Temperamental"。うろ覚えながら"Everything"の手書きの絵に似てたはず、と思ったが久しぶりに見てみると全然違った。
浮遊感のあるサウンド、芸術的な歌詞
ギターバンドのはずなんだがギターが聞こえない。この楽曲至上主義なスタイルはラルクに通じる
アルバム"ANGELS"のタイトルでもある「天使」というフレーズが散りばめられた歌詞
「天使が咳をしていた ただ苦しそうに」という掴みのフレーズ。
自分では把握できない、運命や神のような「大きなもの」の存在を感じ、諦観のような、諦めのような気分を感じながら、それでも自分がこの目で見るもの、この手で触れるものが「ただ嬉しい ただ苦しい ただ愛しい ただ悲しい」と感じる。
明るいのか、暗いのか。世の中や人間の感情はそんなに単純ではない。
ミドルテンポでシャッフル気味のビート、なのになぜか切なく、泣けてくるのは何故だろう。
ドエルにも聴いてほしい1曲!
ラルクもノベンバも好き、という人にとってはご褒美のような曲。
出会えてよかった。紹介してくださってありがとうございます!