「わんわん物語」を語る
ごきげんよう!
VTuberのかとりーなです!
ディズニー大好き人間の私がディズニー映画をご紹介する記事、今回は「わんわん物語」です。
犬目線で観る作品
さて、この作品の主人公はレディという名のメスのコッカースパニエルです。
彼女は所謂「良いところのお嬢様」で、飼い主であるディア夫妻からたくさんの愛情を注いで育てられました。
このレディがね、可愛いんですよ。
(「ディズニーキャラクターで誰が好き?」と聞かれた時に、「純粋にディズニーならレディ、ピクサー映画も含めて良いならマックィーン」と答える女)
最初は妻のダーリングへ、夫のジムがクリスマスプレゼントとして贈ったのが始まりです。
欲しいと言っていた帽子なんじゃないかと言いながら箱を開けると、出てきたのは大きな赤いりぼんを首につけた小さなわんちゃん。
「躾は最初が肝心だから」という理由で、寝る時はしっかり別部屋のレディのベッドへ連れていくのですが、何度やってもディア夫妻のベッドに来てしまうため、結局一緒に寝るというのが日常になってしまうんです。
愛し愛され育ってきた、可愛いお嬢様ですね。
近所の家に住む犬のジョックやトラスティたちとも仲良く過ごすレディ。
一方、住む家を持たずにその日暮らしで暮らす野良犬もいます。
野良犬を保健所へ送る警官から日々追われつつのらりくらりと生き延び、ついでに保健所行きの車に乗せられてしまった野良犬たちを逃して回っている彼の名はトランプ。
馴染みの家や店に立ち寄っては食べ物のおこぼれを貰い、気楽に暮らしています。
そんな正反対の存在であるレディとトランプによる恋物語が「わんわん物語」です。
つまり主人公は完全に「犬」なんです。
途中、ディア家でパーティーが行われるシーンがあるのですが、レディの目線なので誰が誰だか分かりません。
色とりどりな女性のドレスの裾、はたまた立ち話に興じる男性たちの足元。
こうも目線は変わるのか、と感じます。
階段は仔犬にはとても高い壁だし、ドアはドアノブで開けるのではなく下の小さな扉から入るものです
ちなみに原題である「Lady and the Tramp」ですが、Ladyはレディの固有名詞でもあり、そのまま「お嬢様」的なニュアンス。
そしてTrampは「放浪者」という意味もありますので、つまりこの物語は「お嬢様と放浪者の恋物語」という内容でもありますね。最高。
違いを受け入れることの大切さ
ディア家に赤ちゃんが生まれたことから、レディの境遇が変わります。
それまでは一身に愛情を受けてきた彼女ですが、赤ちゃんが生まれると話は別です。
いつもどおりジムと追いかけっこをしようとすると無視され、ダーリングが編み物をしながら使っている毛糸の玉を追いかけ回すと初めてぶたれ、ついにはふたりの会話の中で「レディの散歩」ではなく「犬の散歩」とまで言われる。
レディにとってディア家のふたりは大切な家族に違いはありませんし、ふたりにとってもレディは大切な家族です。
それは映画の最後までしっかりと描かれますし、お互いの愛情に変わりはありません。
それでも「人間」と「犬」である以上、どうしても差異は生まれます。
また、同じ「犬」同士でも「飼い犬」と「野良犬」の間には違いが生まれます。
幼い頃から大切に育てられた血統書付きのレディと、その日暮らしで過ごし人間(警官)に追いかけ回される生活をする雑種犬のトランプ。
2匹の間には大きな価値観の違いがあります。
ディア夫妻が赤ちゃんを迎えるために忙しく過ごし、レディへ割く時間が少なくなったとしても、ふたりへの信頼と愛情は変わりません。
それでもトランプは「赤ちゃんが来たら犬は外に出される」「赤ちゃんが来たら食事は赤ちゃんの食べ残しになる」と解きます。
それぞれの立場で考えや価値観が異なるのは、至極当然なことですよね。
それを果たして否定するのか、全て受け入れるのか、はたまた共存するのか…。
そこが大切なのではないかなと思います。
わんこは可愛い
ここまで書いておいて急に軽い言葉になってしまいましたが…でもわんこは可愛い。
この映画、冒頭でこの言葉が流れます。
「いや、うちの子は基本的にいつも振ってる」という方もいらっしゃるかもしれませんが、それはさておき。
そうなんですよね。
じゃあ何故尻尾を振らせることができるのか。
それはやはり「愛情」なのではないかなと思います。
この映画は立場の違う登場人物がたくさん出てきます。
物語は波乱万丈ですが、結局最後は「ディア夫妻とレディの間にある愛情と信頼」が大切になるのです。
そしてレディや近所のジョックやフロスティたちと、トランプの間で生まれる信頼もまた同じです。
立場や種族が違っていても、愛情や信頼に変わりはありません。
それを教えてくれる作品だと感じています。
2020年、「わんわん物語」は65周年を迎え、実写版も作られ、世間にレディのグッズが溢れました。
この作品が大好きにも関わらず65周年ということを知らなかった私は、突然の最推しの供給に戸惑い、「ついに世間がレディの可愛さに気付いたってわけね…」と後方腕組飼い主面をした記憶があります。
レディのその愛らしさ、育ちの良さを伺うことが出来る言動、それでもどこか凛とした感性。
何もかもが可愛いです。
まだ観たことがないという方は是非ご覧ください。
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