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1週間日記 バナナ皿の呪い

2024/07/20 (土) 「バナナ皿の呪い」
はれ一瞬雨
いらない物を売ろうと思い立って早1週間がすぎた。フリマアプリはやり取りが面倒なので買取業者に頼もうと思って、その買取業者を間違えたのに気づいた時にはもうダンボールが届いていた。キャンセルするのも面倒だし金額は気にせず送ろう、と最終決断をしたのが今日。ちなみにダンボールが届いたのはちょうど1週間前。催促の連絡が来ていたが無視している。購入品とその特典がわかるように付箋を貼って、そのうちに売るか売らないか迷い始めたりして、ただでさえ物が多くて物置みたいな部屋は足の踏み場もないほど荒れている。あとは要らない服と漫画と本を整理したい。服に関しては私としては値段がしたものの、ハイブランド等では全くないため大した金額にもならないだろうというのはわかっている。それでもそのまま捨てるにはやはり忍びないのだ。なぜならほとんど袖を通していないから。こうして不要なものに対する憐憫を抱いてしまうのをやめたい。
そういえば私は昔から物が可哀想、という感覚が強くてあまり物を捨てられない。一つ忘れられない事件がある。それがバナナ皿事件である。
実家の食器棚には家族分よりもはるかに多い枚数の皿が仕舞われていて、中でも直径13cmほどの平皿は使用頻度が高く10枚くらい重ねられていた。その中に一つ、他の皿より厚ぼったくて重たくて一回り小さい、バナナの描かれた皿があった。小学生のある日、夕飯時の準備でバナナ皿を含めた平皿を家族分出して並べた。バナナ皿は父親の席に並べた。特に意味はなかった。ただの皿だから。ところが後から来た父親がバナナ皿を他の皿へと替えていた。その頃の私は私だけ夕飯の支度を手伝えと言われるのも、父親がその時にソファで寝転がっているのも腹が立って仕方がなかった。そんな時にバナナ皿すり替え事件が発生し、イライラしたままなぜ替えたのかと怒った。それに対し父親はそれに腹を立て、じゃあこの皿捨てる!と玄関の外に出してしまった。記憶が薄れているからなぜあんなに怒りかえされたのかよくわからないが私はバナナ皿に申し訳なくて大号泣、幸いにも割られていたわけではなかったので夕飯後に皿を回収し、自分の部屋へと持ち帰ったのだった。
まだ使えるのに不要になった物を捨てる時、いつもあのバナナ皿が頭を過ぎる。その度に私はどうしても捨てるのを踏みとどまってしまう。そういえば今も実家の私の部屋にバナナ皿はあるのだろうか。バナナ皿の呪いはまだ解けない。

2024/07/21 (日) 「ホットケーキの幻惑」
はれ
日曜日にしては珍しく7時台に目が覚めた。というのも昨日寝た時間が早かったのだ。目が覚めると同時にホットケーキが食べたい、と思った。ホットケーキミックスを使わずに作ったこともあるがあれはホットケーキではなかったため、仕方なく着替えて徒歩1分の店に買いに行った。
卵と牛乳をよく混ぜた後ホットケーキミックスを投入しさっくりと混ぜる。その間熱しておいたフライパンを一度濡布巾の上で冷まし、弱火にして生地を流し入れた。ホットケーキ初心者の頃はこのレシピに書いてある工程を飛ばしていたが、一度レシピ通りにやるとこの工程がいかに綺麗なホットケーキ生成に重要なのかがよくわかる。理由はわからないがこの工程を飛ばすと表面が真っ黒になってしまうのだ。
表面に沸々と気泡が出てきたらフライ返しでひっくり返す。あたたかなきつね色に胸がときめく。2分ほどたってもう一度ひっくり返し、裏面の焼き色を確認して皿に盛った。
バターとハチミツをたっぷり乗せていざ食べるとそこまで美味しくなくてそれでこそホットケーキだなぁとうれしくなった。ホットケーキってそんなに美味しい物じゃないけど無性に食べたくなるの不思議。お店で出るホットケーキは美味しいのに。

2024/07/22 (月) 「バグッバイ」
はれ
暑すぎる。気温計を見なくても体感ではっきりと35℃を超えているのがわかる。35℃を超えると風が涼しくないのだ。Yahoo天気によると37℃らしい。ああ暑い。この温度をどっかに溜めといて冬に持って行ければいいのに。冬の寒さをどっかに溜めといて夏に持って来られればいいのに。それだと夏が冬で冬が夏になってしまうのか、意味がない。RADWIMPSのフロントマン野田洋次郎が「夜明け告げる朝に夕焼けを見せたげたい」と歌っているのを思い出す。よーじろーはその後に「寂しげな冬にあの夏を見せたげたい」とも歌っている、四捨五入したらわたしも同じこと言ってるわ。冬からしても夏からしてもいい迷惑だろう。人間がいなければシロクマとペンギンは出会うことはなかったのに、氷の上と言う共通点のみでイラストでは同席させられたりしている。
そういえば冬には冬将軍という擬人化言葉?があるが春夏秋にはあるのだろうか、と思って調べてみたら特になかった。冬将軍はナポレオンがロシア侵攻の際にロシアの冬の寒さに苦戦したことに由来するらしいが春夏秋はナポレオンを苦しめることなどなかったのだ。今ナポレオンが日本の地に甦ったら冬より夏に苦戦するかもしれないが。
俳句の世界では冬将軍は冬の季語で、同じような意味で冬帝(とうてい)、玄帝(げんてい)と言う言葉があるらしい。そして夏には炎帝(えんてい)と言う言葉があるらしい。春秋にあるのかはわからなかった。冬将軍の対義語として夏将軍はなかったしそれっぽい語もなかったけれど「夏草や兵どもが夢の跡」のせいで兵は勝手に夏の印象がついている。ちょうど将軍と兵で対みたいだけれどここで言う兵は藤原氏一族のことのようではある。まぁなんでもいい、暑い、助けてくれ。

2024/07/23 (火) 「始めれば大体なんでも面白いが始めるまでが大変」
はれ
仕事の予定が狂に狂って外で1時間半ほど暇を潰さなければならなくなったため、タリーズだかドトールだけに入って(文字の色で見分けているためいつもどちらか記憶できない)ピーチフローズンティーとやらを手になんとなく始めた簿記の勉強を進めた。というか過去にも始めたのだが途中で飽きて放置していたので復習から始めた。途中というかほぼ最初だ。B/Sの一区切りで止まっていた。やり始めると面白いのに、筆記具を持っていないとかでなかなか続けられなかった。やはり勉強する際には手を動かさないと記憶に残らないのだ、古い人間かもしれないが。ピーチフローズンティーはかなり美味しかったが最後の方は寒すぎて凍えた。
帰り道にあるアパートにユーカリが植っている。ユーカリかどうかも曖昧だったが、検索した結果おそらくユーカリグニーかシルバードロップという品種のようである。多分。新芽というのか、小枝が天に向かって伸びていて、それを見た瞬間に何故か歓喜の歌が頭の中に流れ始めた。

2024/07/24 (水) 「見えなければ存在しないのと同じ」
はれ
コンタクトが曇っている。前のコンタクトは最終日が近づくにつれ乾きやすくはなったものの曇って視界が濁るなんてことはなかったのに、このコンタクトに変えてから2週間足りないくらいで替えることが多い。そして何故か朝つけた時には気づかないことが多い。したがって日中に気づいてそこから1日気になりながら仕事をする羽目になる。あまりにも鬱陶しいので午後からはコンタクトを外して過ごした。正直何も見えないがこの状態だと一つ良いことがある。他人の視線を気にしなくて良くなる。悪いことをしたいわけではもちろんない。ただひたすら他人の視線が気になって俯きがちなわたしにとって、ひどく楽な気持ちになるのだ。見えていないものは存在していないのと同じとでもいえば良いのか、世界としては存在しているがわたしから見た世界には存在していないので気にする必要が減る。相手がどんな表情をしているのか、わたしを見ているのかいないのかすらある程度距離があればわからないので、変に身構えることなく過ごせるのだ。ところでわたしはいつまで視線に囚われて過ごすのだろうか。だいぶマシになってきたとはいえそろそろこの呪いも解呪したい。

2024/07/25 (木) 「少女漫画を読んでいる時だけは私にも恋ができそうな錯覚に陥る」
はれ
定期的に少女漫画にハマっている。でも最後まで読めない。ラブコメしか読めない。ラブコメの名手、中原アヤ先生の作品はどれも掛け合いがテンポ良くて笑ってしまう。基本コメディしてるのに急に怒涛の胸キュン(死語)を投下されて悶えてしまう。最高。あんたが神だ…。ラブコンは実家に全巻揃っているし、その後のナナコロビンとベリーダイナマイトも買っていた。この2つは手放したが。そいやなんちゃら王子組みたいなのもあったよな…?本誌買ってないから多分単行本だったと思うんだけど記憶が曖昧である。とりあえず今アプリでダメなわたしに恋してください!を読んでいる。今更だが読んでいる。バカおもろい。そして悶えている。ニヤニヤ止められない助けてほしい。ほいで今調べたら中原アヤ先生の誕生日は3日後らしい、なんでタイムリー。

2024/07/26 (金) 「時代はわたしたちが作っていく」
はれ
今の職場に転職して3年が経ち4年目に突入しているが、最近やっとこさ同僚たちと雑談するようになった。わたしはあまりにも他者に心を開かなすぎる。雑談の流れで名刺交換の話になったが、仕事柄あまり名刺交換をする機会がないため正確なやり方がいまいちわからないという話になった。調べて実践してみたがいまひとつしっくりこず、そもそも業界的にあんまり気にしてる人もおらんだろうという話になって、さらにはこんなクソマナーはわたしたちが無くしていこう!時代はわたしたちが作るのである!と宣って終わった。適当すぎるだろ。

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