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【二桁億トレーダーを作った考え方④】初心者トレーダーの必携バイブル

あなたはトレード手法についてどう考えていますか?
トレーダーとしてどんな階段を上っていきますか?

初心者は、取引ごとの期待値についてあまり真剣に考えず、手法が期待値にどのように影響するのかも意識していないことが多いです。そのため、多くの初心者はギャンブル的なトレードを行っています。

トレードにおいては、利益を確定したからといってそれが必ず利益になるわけではありませんし、逆に損切りをしたからといって必ず損失になるわけでもありません。「何を言っているの?」と思うかもしれませんが、これからの解説をぜひお聞きください。

トレードは期待値によってのみ利益が生まれます。期待値がプラスであれば、利確や損切りを繰り返した後でも必ず利益が残ります。一方、期待値がマイナスであれば、いくら利確や損切りを繰り返しても必ず損失が発生します。

毎回のトレードで利確や損切りばかり気にしていませんか?実際に気にすべきなのは手法そのものです。そして、その手法には明確なルールが存在するかどうかが重要です。

ルールがしっかりと定まっていない手法でトレードを行った場合、勝因や敗因を明確に把握することはできません。その結果、続けていいのか、あるいは負けが続いているのでやめた方が良いのかを判断することも難しくなります。

システムトレードをイメージしてみてください。EA(エキスパートアドバイザー)をご存知でしょうか?もしEAについて詳しくない方がいれば、ネットで調べてみると良いでしょう。EAはシステムによって自動的にトレードを行い、毎回同じ手順を繰り返します。

EAを運用する際には、自宅のPC環境ではなく、VPS(バーチャルプライベートサーバー)を利用することが一般的です。その理由の一つは、EAが動作している間、常にPCの電源を入れておく必要があるからです。そして、VPSを使用するもう一つの利点は、それが自宅PCよりも安定した回線環境を提供することにあります。

回線が遅くなったり不安定になったりすると、EAが正確にルールを繰り返すことができなくなります。その結果、運用しているEAが本当に優秀なのか、そうでないのかを判断することが難しくなります。

幸運にも勝てるEA(勝てるルール)を見つけた場合、安定した回線環境(VPS)で運用すれば、毎回同じルールで取引を行い、右肩上がりで利益を上げ続けることが可能です。このEAの考え方が、トレード手法の基本となります。

裁量トレードの場合、「相場は生き物」と考え、ルールが必要ないと主張するトレーダーもいます。しかし、ルールのないトレードで得た成果はすべて不安定なものであり、結果的にはギャンブルになってしまいます。裁量トレードであっても、EAと同レベルの明確なルールが不可欠です。

初心者の方は、まずEAを触れてみることを強くお勧めします。ルールとは何か、毎回同じ取引を再現するためにどのような回線環境やPC環境が必要かを学ぶことが重要です。これらを経験したトレーダーとそうでないトレーダーでは、ルールに対する考え方のレベルが大きく異なります。初心者から脱却するためには、取引ルールとそのルールに基づいて毎回同じトレードを実行するための環境をしっかりと学ぶことが必須です。

ここで注意が必要なのは、EAがMT4またはMT5で取引を行うように設計されていることです。MT4やMT5の環境は、取引業者が提供するものであり、そのため、EAを利用した取引は業者の手のひらの上で行われていることになります。

優秀なEAが存在しないとは言いませんが、業者の手のひらに乗った状況でトレードを行うことには問題が生じます。FX界隈では、業者とトレーダーが利益相反の関係にあります。トレーダーの利益は業者の損失につながり、逆に業者の利益はトレーダーの損失となります。そのため、業者も優秀なEAを探し回っているのです。

さらに、EAの世界には「ヴァーチャルプラグイン」と呼ばれるものがあり、業者はこれを利用して勝てるルールを勝てないルールに変更することができます。このような事情があるため、EAにはまり続けることはおすすめできません。

あくまで、取引のルールや毎回同じ取引を行うためのルールについて学ぶ場としてEAを活用することを捉えてください。

ここまでの解説を通じて、勉強し経験してきたトレーダーは、ルールの大切さを学んだことでしょう。これにより、初めて消去法を用いることが可能になります。また、裁量トレードの難易度が非常に高いことを理解することもできるはずです。

裁量トレードでは、毎回同じルールを繰り返すことすら難しいという現実に気づくでしょう。さらに、裁量トレードは自分自身でマウスをクリックして取引を行うため、この一連の行為はEAをVPSで運用するレベルには達しません。クリックのタイミングが数コンマ秒遅れることもありますが、これはVPSでの安定した回線状況とは対照的です。実際、裁量トレードの環境では、ルールを毎回実行することすら難しいのです。

また、消去法を用いずに進めていては、真実にいつまでも到達することができません。「トレードノートを付けるべきだ」とよく言われますが、本当に重要なのは、EAレベルのルールを毎回正確に実行した結果、ダメだった場合にその情報だけを残すトレードノートです。このトレードノートは、あなたの貴重な財産となるでしょう。

初心者は必ずしもうまくいかないものです。これを読んでいるあなたも、もちろんそうでしょう。初心者ができることは、多くの失敗を経験し、その失敗を記録することです。そして、それらの失敗をできるだけ低コストで抑えることが大切です。


期待値と取引コストについて

手法(ルール)の期待値から取引コストを引いたものが最終的な利益となります。期待値から取引コストを引いた結果がプラスであれば利益、マイナスであれば損失となります。

取引コストは主にスプレッドを指しますが、スリッページにも注意が必要です。スリッページとは、ルールのシグナルが発生した際のレートで約定せず、異なるレートで約定してしまうことを意味します。このため、ルール通りの取引ができなくなります。

期待値に基づく考え方では、その手法の取引結果がプラスでもマイナスでも気にする必要がないことが理解できるでしょう。期待値がマイナスのルールで利益が出た場合、その取引を繰り返すほど結果は損失となります。一方、期待値がプラスのルールで損失が出ている場合でも、回数を重ねるごとに結果は利益になります。これは確率の収束です。

スキャルピング取引の一つの優位性は、この確率の収束にあります。スキャルピングは取引回数が多いため、早い段階でそのトレード手法に期待値があるのか、ないのかを判断することができます。

「スキャルピング禁止」という業者の声をよく耳にすることがあると思いますが、実は業者にとって期待値がマイナスになるスキャルピング取引は非常に都合の良い存在です。取引回数が多いほど、業者は利益を得やすくなるのです。

今日お話ししたことを厳守し、トレードに取り組んでみてください。ここでの内容は機械的なアプローチに関するものです。人間のあなたが完全に機械のようになるのは難しいかもしれませんが、トレードは数字の世界です。この世界では、機械のように冷静に判断し行動することが勝機を掴む鍵となります。

もちろん、今まで通りブレたルールの裁量トレードを続けるのもそれはそれで良いと思います。もし結果が良ければそれが最善と言えるでしょう。しかし、結果が芳しくない場合は、再びここでお話しした内容に立ち戻り、少し考えてみると良いと思います。

初心者は多くの失敗を経験し、それを記録することが重要です。また、低コストで失敗することも大切です。この二つができていれば、必ず何かにつながるはずです。

あなたのトレードライフに幸運を祈ります。

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