気持ちがいいMVを見たい
はろはろ〜。
AiRBLUEとDIALOGUE+の楽曲はもとよりMVが大好きなんですが、もう語りたいが抑えられないので1番好きなMVについて語らせてください。
今回お話しするのはAiRBLUEのアルバム「Talk about everything」に収録されている「ミライキャンバス」のMVです。
アイドル、声優ってかわいいよね、かっこいいよねに甘んじている一般的なMVとは一線を画すクオリティをもったMVだと自信を持って言えるので、ぜひ女性声優ファンでない方も読み進めていただけると嬉しいです。
イントロへの導入 0:00〜
MVはモロクロからカラーへと色づく風景と電車の音を背景にグループ名「AiRBLUE」が画面中央に据えられたところから始まります。
この曲のテーマを提示している部分なんですが、この部分1番偉いところは一瞬の暗転と無音を経てイントロが始まるところです。
イントロの始まりのインパクトがあまり強くない曲なので、この一瞬の存在があるかないかでは楽曲への引き込み具合はまるで違うと思います。
1サビ最後 1:32〜
「キャンバスに」の歌詞がタイトルを回収する部分でタイトルが表示されます。
ちょうどダンスが決めポーズをとる瞬間に前で座ってる人と後ろで立ってる人の間にタイトルがハマり見栄えがいいです。
この部分で楽曲は、動き回っていたストリングスやピアノも1小節前に落ち着き、ドラムもキメのリズムを刻んで動きが止まって、メロディだけが動いている状態になります。
だから、ダンスもここで決めポーズで静止するものになっているんですね。
このシーンは、編曲、歌詞、ダンス、映像の全てが噛み合ってるからめちゃくちゃ気持ちよく感じます。
ラスサビの入り 4:01〜
落ちサビのソロのカットの合間に画用紙がひらひらと落ちて重なっていく映像が差し込まれ、ラスサビで床一面色んな色の画用紙の上で立つ映像がズームアウトされていきます。
一番の盛り上がりであるラスサビで動きのない映像を持ってくる胆力や否や。
ここのラスサビへの入り方は2拍目から遅れて伴奏が入ってくるいわゆる跳びポ(跳びポイント)があるタイプなんですけど、映像の切り替えもストリングスやドラムに合わせたものとなっていてラスサビに到着した時の説得力を映像が出してくれます。
ストリングスの駆け上がりに合わせて橋の上で並んだ16人にピントが合っていったり、1拍目は足下だけの映像を挟んでから2拍目で全体を見せるというふうに音楽と映像がしっかり噛み合っています。
ちゃんと作り込まれているから、ラスサビで動きのない映像でも物足りなさを感じさせないものになっています。
他にも、1番のソロのカットの画用紙の道は通ってきた人生を表しているんじゃないかとか、2番ではそれぞれの人生が交わったから画用紙の道が交差したってこと…?とかストーリー考察し始めるとキリがないので割愛します。
AiRBLUEとDIALOGUE+のMVはほとんど全てが安井塑宇さんが監督を務めています。
安井監督の映像は音楽に噛み合ったものが多く、見ていて本当に気持ちがいいです。
この「ミライキャンバス」もそうですが、声優が映っていない映像を効果的に使って見ていて飽きないMVをたくさん撮ってきました。
他の曲のMVも是非見ていってください。
話が変わりますが、皆さんはYouTubeでMVをバックグラウンドで流しながら作業したりしますか?
当然、そういうふうに作業用BGMにしてる人もいると思います。
では、逆にMVをミュートで見ますか?
こんなMVの楽しみ方をするひとはほとんどいないでしょう。
音楽があってこそ意味を帯びる映像、これがMVの当たり前になればもっと楽しいのになぁとファンでない人が見ても何も面白味のない有象無象のMVを見て感じます。