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2020年2月の記事一覧
「愛と性と存在のはなし」第6回 〔愛と欲望の痛みと傷〕 赤坂真理
※連載第1回から読む方はこちら
すべてが性愛になる
前回、フレディ・マーキュリーとクイーンを描いた映画『ボヘミアン・ラプソディ』のことを書いた。
対比で思い出すのは、フランスの女性作家マルグリット・デュラスの少女期の自伝的小説『愛人 ラマン』だ。
いや、対比というよりは連想。
主人公に男女というちがいがありながら、不思議なほどよく似た手ざわりのものとして、わたしは両者を思い起こす。