【FF16】クリア後のゆるっとした雑感
イェーイ!!
未だに食欲が戻らない!!!!!
お元気ですか。私はまだまだ絶賛メンタルが沈んでる。楽しいですね。
前回の感想に書ききれなかったふわっとした物事なんかを綴っておく。
感想を書くということ
初見の感想は濁る前に書くといい
肘樹さんのnoteにもある通りなんですが、誰かの感想を読んでしまうとその言葉に引っ張られてしまう。
最初に感じた、自分だけの感覚というものはあやふやなもので、ちゃんと書き留めておかないとすぐに他人の言葉と混ざり合ってしまうから。
後で他の人の考察とか感想、解析などを読んで「なるほどな~」って思うのはもちろん楽しいけれど、一度自分なりにアウトプットをしておくだけで「自分の意見」という基盤が出来る。
そのあとだったら、公式のインタビュー記事とかアルティマニアとかを読んで「そうかここはそういう意味だったのか」とどれだけ意見が変わってもいい。
ともかく、最初の印象を保存しておくと後で見返したときに楽しいよ、所見の感想はそのいっときだけしかない煌めきだから大切にしたいね、という話。
ゲームから受け取るものは人によって違う
私は他のプレイヤーの感想をnoteとかSNSで見かけて、嫌な気持ちになることがある。
それは違うだろ、と感じるのは当然だ。同じゲームをしても受け取る人間が違えば受け取り方は千差万別になるわけで、それは当たり前。
だから、それを踏まえて「そういう意見/解釈もあるんだな」と一度客観的になることが大事、という自戒。
(SNS上で、自分と逆の解釈をしてる人に対して「目が節穴すぎる。公式の〇〇(イベント名とか歌詞とか)100回読み直してから出直してこい」とか言ってる人を見かけることがあるが、解釈は自由だからね(他人にそれを押し付けるのは駄目だと思っている派))
FF16はこれまでのゲームに比べて、言語化されていない情報がすごく多い。
それはキャラクターの表情であったり、指先のゆらめきであったり、声の調子だったり。
字幕に表示されるテキストを読んでいるだけとは段違いの情報をもつ”演技”がある。
それらの解釈に正解はない。
もちろん、開発側が想定した”この場面でこのキャラクターは不満を持っている”といった設定はあるし、それが正解ではある。
けれどそのシーンをみてプレイヤーが何を感じるか、キャラクターをどう解釈するかは各個人に委ねられている。
なので、そこを”不満そうにしてるけど実は嬉しい”とか”そもそも不満に見えない”とか解釈するのは自由だ。
話がごちゃごちゃしたけれど、他人の感想を読んでそれは違うと怒る必要もないし、共感したら自分の解釈を修正してもいいししなくてもいい。ということです。
対比される2つの兄弟
FF16をやっていて、ロズフィールドとルサージュの兄弟がすごく対比されてるな、と思ったので書き留めておく。
兄弟間での対比もあるので、そこも踏まえて。
クライヴとジョシュア
フェニックスを宿せず、努力してナイトの称号を得た兄と、フェニックスというだけでなにもせずにちやほやされている弟。
母から出来損ないと蔑まれる兄と、大事にされる弟。
ジョシュアは父親を目の前で殺され、頭から血を浴び、暴走する。
成長してからは、どちらも大きな組織のトップとなる。
兄は世界を変えるために。弟は、世界を脅かすものの正体を突き止めるために、奔走する。
お互いを想い合い、守りたいと思っている。
全編を通してロズフィールド兄弟の強い絆が描かれ、ジョシュアの死の際にはクライヴは狼狽し、嘆き、慟哭した。
(思えばクライヴは”愛する弟の死”を2度も経験したんだな……)
ディオンとオリヴィエ
妾腹の子ながらドミナントとして覚醒したため皇子として迎え入れられ、戦場に駆り出される兄。なにもせずにちやほやされる弟。
義母に卑しい血の生まれと蔑まれて軽んじられている兄と、溺愛されている弟。
ディオンはオリヴィエが邪魔だと思っているし、オリヴィエはアルテマインストールなのであいつさっさとキレないかな、と思っている。
アナベラをザンブレクを惑わす悪女だと断じたディオンによってオリヴィエは命を狙われるが、父に庇われその血を頭からかぶる。
父殺しをしてしまった衝撃に固まるディオンにその事実を突きつけ、さっさと殺されてこい、父殺しのディオン……という最悪煽りで兄の暴走を引き起こす。
対比する効果
似た属性を持つ人物を対比することで互いの状況が際立つ。
光と闇を並べれば、光はより燦然と、闇はより陰鬱に目に映る。
というわけで、深い愛と絆で結ばれてるロズフィールド家と、絆なんてものはこれっぽっちもないルサージュ家の対比がいい。
これを繋げてるのが作中屈指の悪女アナベラというね……。
強くてニューゲームってどんな感じかな~、と軽い気持ちで2周めをやって、エルウィン死亡イベントで頭から血をかぶって暴走してフェニックスになるジョシュアを見て、うわーーー!!!! オリヴィエと対比させてるーーーー!!!! と興奮した。
ジョシュアは兄から守ってくれと託された愛する父が殺されたことでフェニックスとなった。
オリヴィエは兄から庇った父の死を兄に突きつけて兄をバハムートとして暴走させた。
ジョシュアの健気さ、幼いながらに突きつけられた絶望と使命。
オリヴィエの不気味さ、幼い顔に似合わない歪んだ笑みとこれまでとは打って変わった饒舌さ。
両方あることでどちらも引き立つ良い演出。後味は悪い。それはそう。
ゲーム内の言葉について
日常で使わない単語が出てくる
画面上の字幕、あるいはセリフとして使われる言葉におそらく意図的に古めかし言い回しや、分かりづらい言葉が混ざっている。
今ぱっと例は出てこないんだけれど、例えば場面転換後に画面左側中央に出る「──同刻」みたいなやつ。同刻は聞いたことはあるけれど、”後刻”はあまり聞いたことがなかった。
あとはどこかの砦のことを指して頑砦?(がんさい? がいさい?)みたいな単語が使われていた記憶。
あとは「首(おびと)の賢者」とか。日常では首を”おびと”って読まない。
プロローグで「戦場」を”せんじょう”ではなく”いくさば”って読むのもその一環かも。
また、ゲーム中の言語を翻訳した方の記事を見るに、単純に英語を独自アルファベットで置き換えただけでなく古英語を使っている箇所があるようで、すなわちゲームの年代を”現代からみた過去”、”古い神話の時代”というニュアンスを込めるためにわざと難しい言い回しをしているんじゃないかな。
意図の推測
つまり、このゲーム(物語)は最後に登場した本「ファイナルファンタジー(著者:ジョシュア・ロズフィールド)」に描かれている物語ですよ、という示唆に思える。
子供でも読めるようなおとぎ話かと思っていたけれど、現代の我々が御伽草子をスルッと読めないように、あの世界でも「ファイナルファンタジー」は読むのがちょっと大変な本なのかもしれない(結構な厚さがあったし)。
でも挿絵がいっぱいだったら子供はそれだけでも読んでて楽しいかもね。
その他気になるポイント
トイレがない
ゲーム中でトイレに類するものを見かけなかった。
そりゃあ、他人の家の中を隅々まで見たわけではないのでどこかにはあるんだろう。
でも隠れ家にすらそれっぽい場所がなかったんだけどみんなどうしてるんだ。まさかベンヌ湖に全部垂れ流しなのか。
いやベンヌ湖の水を浄化して生活用水とか飲用水にしてるんだからさすがにどこか別の場所に捨てに行ってるとおもうんだけども。
堆肥を作るにしたってアレだけの人数の人糞は植物園じゃあ使い切れないだろうし。
黒の一帯のどこかに置いておけば勝手に有機物が分解されて干からびてくれそうではある。
風呂はあった
ダリミルにはでかい公衆浴場があったので、風呂の文化はある。
少年時代のクライヴとか、ディオンとかはお肌つやつやピッカピカなので上流階級は風呂を使ってると思う。
隠れ家は風呂はないけどたぶん濡らした布で体を拭いたりしてるんだろう。
15世紀くらいのヨーロッパを参考に世界を作ってたらしいので、おそらく隠れ家のあたりは乾燥してて冷涼であり、あんまり風呂の必要性がないと思われる。
人種的に大衆が少なくて丸洗いの必要性を感じてないとか、情勢がそれどころじゃなくてみんな汚れてても気にしないのか。
という与太話・他! でした。
今日はアルティマニアを買ってきたので分厚さに慄きながら読んでいきます。