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ガンダム初心者がジークアクスを見てきた感想※ネタバレあり

導入

なんかすごい映画がやってるらしい

Twitter(現X)ですごい勢いで「何もネタバレできなくて感想が言えない」「いいから早く見て欲しい」というポストが流れてきた。
どうやら新しいガンダムの映画らしい。劇場版というよりTVアニメの先行上映ぽい? キービジュアルの女の子が可愛いね。この子が主人公なのかな?
気になる。ちょうど日曜は暇だし行くか。

という流れで『機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-』見てきました。
この記事を書いている人間はガンダム知識ほぼなしのミリしらです。
初見の感想は栄養がある、というのがガンダム界隈にも適用されるか分からないけれど、面白かったのは確かなので備忘録として感想を残しておきます。

この記事は映画のネタバレを含みます。よろしくね。
また、全体的に名前を憶えられてないので「クール少女」など適当な呼び方をしています。


書いている人のロボ遍歴

ロボットにはあんまり興味のない人生を送って来た。

……と思っていたけれど、見たことのある作品を挙げていったらそこそこの数になった。真剣に見た作品もあれば、内容をほとんど覚えてないものもある。
エヴァ、ダイ・ガード、リヴァイアス、ヒーロー戦隊をいくつか、マジェスティックプリンス、ナイツ&マジック。平成版ミクロマンもロボットに入りますかね?
記憶を真剣に漁ったらもうちょっと増えるかも。

ここではロボット=パイロットが搭乗して操作するでかい人型兵器を指します。ガンダムはロボットじゃないとかよく聞くけどぜんぶ一緒くたにしているのでよろしく。
詳しくない人間からしたら甲斐犬もハイイロオオカミもコヨーテも全部犬!

小説も含めるともうちょっと履修済みロボット作品の範囲は増えるけれど、とりあえずこのくらい。これだけロボットものアニメを見ているのにガンダムシリーズには全然触れてこなかった。
正確に言うと、友人が凄くハマってて布教されたのでオルフェンズを2-3話くらい見た。
それ以外は、それこそSNSで受動喫煙したやつと、平成の頃にテレビでやってた「視聴者が選ぶ!国民的アニメ名場面ベスト100!」みたいな特番で紹介されてた初代ガンダムのシーンいくつかを知ってるのと、ネットミームになってるやつを見たことがあるかな……? 程度です。

前半部分の感想

ネタバレ出来ないの意味を知る

なんかキービジュアルと全然違う話が始まったが????
違う映画を見に来たんじゃないか、という不安を抱えつつ見ていると、序盤がネタバレできない、の意味が分かった。

ガンダム知識ほぼなしの私でも知ってる有名キャラじゃん。
んで、そのキャラが敵の拠点に侵入して、謎の新機体を奪って……? ついでにデッカイ船も奪うと……ほほう?
正史で主人公がやったことを敵側のキャラがやったら、というif歴史だなこれ、と理解できたのは昔見た「アニメ名場面ベスト100」系特番のおかげです。主人公がその辺に落ちてた機体に乗ったらなんか起動できちゃった、というシーンと、コロニーという巨大建造物が惑星に落ちてくるシーンと、殴られたシーンはちょっとだけ知ってるんですよ。その前後の話は全く分からないんでどうして殴られたのかとかは知らないです。

すごい勢いで知らない名前が出てくる

それが地名なのか星の名前なのか人名なのか組織なのか班別できないまま話が進む。すべてを理解するのは早々に諦めた。
ストーリーの中心になってるのは「仮面の人」と「部下のメカクレ」なのでそれだけ分かってればいいかな。
メカクレキャラが出てくると脳内でバーソロミュー(FGO)がはしゃぐので脳内がうるさいね。
昭和のキャラデザを今見るとすごい服装してるのがノイズで気になる。特にその仮面(もしくはヘルメット)なんなんでしょうかね。ほかにそんな仮面被ってる人いないけど?
なんなの? 異形頭と人間のハーフなの?
(直前に映画泥棒CMを見ていたので思考が逸れた)

そうしたら今度は顔の下半分を隠している人が出てきた。この世界のやんごとない感じの人たちって全部こうなんですか。そのマスクというかタイツっぽい素材の布、どうやって顔に張り付いているんでしょうね。ガンダム詳しい人なら「あいつじゃん!」てなるところでしょうが、詳しくない人間なのでどうでもいいところが気になる。敵なのか味方なのかもよく分からない。
陣営としては味方だけど政治的には対立、というかハーフ異形頭青年が出世するには邪魔なポジションの人、みたいな認識でいます。おっさんだらけかと思いきや、悪そうな立ち位置とはいえ重要ポジションに女性がいるのはいいですね。
でも「私が先に逃げたら士気にかかわる」みたいなこと言ってたのには「偉い人がさっさと逃げてくれた方が下っ端も逃げやすいのでは」と思った。政治情勢がなんかあるんでしょうね。

デカい金平糖を砕くくだり、部下たちは決死の作戦っぽさを見せてくるが、ハーフ異形頭は余裕でこなしそうなんだよな。
ところで部下のメカクレさん、すごく死相が見えてるんだけどこの後で死ぬんじゃない? と思っていたら生き残った上にめっちゃ出世してましたね。
後でパンフレットを読んだら正史では死んでる、のかな? やっぱ死相出てたんじゃん。
このメカクレ青年が上司に激重という程ではない、しっとりした感情を向けてるのでこの夏は薄い本がいっぱい出ると思います。私が知らないだけで正史では激重感情のやりとりがあったかもしれないですね。

ハーフ異形頭上司がなにやら暗躍しつつ、謎の機体と遭遇して謎の爆発が発生して行方不明。
というところで前半終了。ようやくタイトルが出た。

後半部分の感想

急に作画が変わって驚く

さっきまで昭和のキャラデザだったのが、突然令和の女子高生になった。
しっとりメカクレ青年はしっとりしたままヒゲダンディになって両目オープンに路線変更。あの日生き別れ(?)になった上司にまだ引きずられてる様子に、薄い本の大量発生を確信。
このおじさん、もうパイロットやらないんですかね? そのうち乗りますよね? 乗って欲しい。まだまだ現役でいける。

イキがいい元気な女子高生に、ワケありクール少女(ポンコツの片鱗が見える)の組み合わせには「さっきまで男男間のしっとり感情をやってたのに急にガールミーツガール始まったな」とキャッキャしました。
少女ふたり+ジャンク屋チームも面白いな、と見ていたら謎の少年もログインしてきた。頭の上にメカキャラを載せてるのあざといですね。
主人公、いろんな場面で思い切りが良すぎるんだけど、スマホ含めて荷物全部学校に置き去りにしたまま早退ムーブはさすがにちょっと。スマホぐらい持ち歩いた方がいいんじゃないか。でも母親が位置情報チェックしたら宇宙空間にいました、みたいな展開がなくもないので正解を引いているのかもしれないですね。わかんないね。

不遇な軍人がいるぞ

後半パートで出てきた、しっとりダンディの部下くん。
初陣だっていうのに、ニュータイプだからとよくわからん新システムを搭載した新機体に乗せられて、よくわからん機体と戦わされ、おまけに新システムは起動せず、コロニー内部に不法侵入しちゃった上に虎の子の機体は女子高生にかっさらわれ、挙句に現地警察には逮捕・暴行・取り調べを受けるのさすがに不遇過ぎる。不遇のオンパレード。絆創膏貰ったくらいじゃ釣り合いが取れないっすよ。
今後たくさん活躍して欲しい。もしくはやりたい放題やる上司に振り回されてほしい。できれば最終回まで生き残って。ガンダムシリーズのメインキャラ生存率ってどのくらいですかね。
映画終盤、お迎えに来た上司とバーでぶんどられた最新機体が出るクランバトル生配信を観戦する、という胃が痛そうな展開を迎えていたので今後も期待しています。一連の事態は誰が責任取るんでしょうね。艦長っぽいポジションに座ってた人かな。大変だね。ヒゲ上司は政治も出来そうだからがんばればなんとかなりそう。なんとかなれ。

素朴で雑な疑問たち

映画はとても面白かった。めちゃくちゃに面白かったし、続きが見たいと思っているので見に行って良かった。
キャラクターの名前が全然覚えられないので劇場を出たその足でパンフを買いました。通常版と豪華版があって、違いが分からなかったのでとりあえず豪華版を買う。大は小を兼ねるからね。

その上で「なんで?」と思ったことがいくつかあるので、列挙していきます。初見の人間の素朴な疑問、ということでご容赦ください。

軍用機のセキュリティがザルすぎる

まずこれ。
どうして道端に置いてある機体が、何の認証も持たない侵入者に動かせてしまうのか。コクピットに座っただけで起動できるとか、ザルすぎないか?
たとえ試作機だったとしても、生体認証なり、組織のIDカードなりで識別すべきじゃないですか。だって軍事機密の塊なんだし。
それを言ったら序盤の展開が全部台無しになるんで仕方ないんだけどちょっと突っ込みどころだな、と思いました。

そして、敵方から略奪してきた赤いガンダム、という経緯がありながら、後継機のジークアクスも正式パイロットでもなんでもない民間人に動かせてしまう、というのはやっぱセキュリティガバすぎる。過去の経験を生かせ。今回みたいな、周りに味方がいない場所でパイロットが外に降りるシチュエーションを想定していなかったというならちょっと甘いんじゃないですか。
いくらなんでもキーレスエントリーすぎる。
ジオン側は敵に乗っ取られることを想定してロックかけておくのを真っ先にやるべきでは? もちろんそれをやられてたら後半の展開が台無しなんですが。はい。

どうして宇宙で近接戦闘してるのか

あんなだだっ広い宇宙で、宇宙の中ではゴマ粒サイズの人型兵器で殴り合いとか撃ち合いしてるのなんで? という疑問にはパンフレットに書いてあったミノフスキー粒子なるものが関わっているみたいですね。
なんか通信とか索敵とかを妨害するから近距離で戦うしかない、みたいな。

……超遠距離から光学機器で観測&長距離射撃とか、小惑星に擬態した爆弾置いておいて近づいたら起爆するとか、そもそも戦闘空間を巻き込んで広範囲爆撃とか、しちゃだめ? だめか。そうか。

だってミノフスキー粒子がさぁ、と言われるとすごく「言い訳」っぽく感じるのでまだガンダムのフレーバーと和解はできなさそう。

艦橋が無防備すぎる

出てくる戦艦の艦橋があまりにむき出しすぎる。大気圏内じゃないんだし、宇宙で肉眼で確認するのはいろいろ危ないと思うんですよね。外部カメラの映像を、船体の奥に守られた艦橋のモニターに映し出すんじゃだめなんだろうか。
序盤でハーフ異形頭さんに狙われた艦橋も、あんなに飛び出してたら「狙ってください」っていてるようなもんじゃん。もっと守ろう。人命を大事にしよう。

暦の読み方がしゃらくさい

これは素朴な疑問というかもういちゃもんなんですけど、「0080年」を「ダブルオーエイティ」て読むの、めちゃくちゃしゃらくさくないですか。
なんなのその前半のダブルオーは。暦が4桁続くことを確信してるから? 西暦が2000年続いてたし新しい暦も4桁前提でいいっしょ、というノリなんですかね。
そのわりに、「人類がコロニーを作って半世紀が過ぎた」みたいな文言が出てきて、意外と歴史が短い。半世紀って50年じゃん。すぐだよ。そんな大昔ですみたいな言い方されても。もっと300年くらいかけなくて平気?
※このあたりはTRUMP年表(すぐ何千年前とかいう)に感覚が引っ張られている弊害です。

そもそもあんな広い(どの程度広いのかは分かってない)宇宙の中で戦争して、1年で終結するのもすごい。そんな短期間で終わるもの? 移動だけで何か月もかかったりしないの? 大丈夫? とちょっと心配になる。時間感覚が長いエルフの気持ち。

宇宙空間でグラフィティは描けるのか

コロニーの外壁に謎の少年が描いたグラフィティがあったけれど、スプレー缶って無重力かつ真空条件下でも使えるんだろうか。スプレー缶は赤いガンダムの手では持てないサイズだから、宇宙空間専用のペイント用機械とかがあるんだろな。思い返すと、払い下げられた機体よりでかいサイズだった気がするので使った塗料の量もすごいんじゃないか。あんなにお金なさそうなのに大丈夫か。無性に少年の経済状況が気になってきた。

ハロが自由

ガンダムシリーズのマスコットキャラ的なものだと思ってるんですが、今作のハロ、その日出会ったばかりの少女に懐きすぎじゃないか。飼い主というか持ち主の社長を放っておいて、勝手についてくるわコックピットに潜り込むわ、結構やりたい放題なんですがいいんですか。どのくらいの知性を積んでるんだろう。

コロニーの殻が薄い気がする

居住区域からめちゃくちゃカジュアルに宇宙空間に出るけど、もっと厳重に隔離されててもいいと思う。外殻があっさり壊れそうで怖い。

主人公の攻撃に躊躇いがない

バトル経験なしの普通の女子高生のはずだが、斧で首を飛ばすのに躊躇がない。「攻撃されること」には萎縮してるけれど、ロボ戦で相手を攻撃するのは平気っぽい。あれ相手死んでると思うんだけどそういうの気にしないタイプか。いちいち気にしててもテンポ悪くなるもんな。

あのバーって

終盤でしっとりヒゲ上司と不遇部下が飲んでるバー、自国の息のかかった店(貸し切り)ですか? なんか機密情報を気軽にしゃべってる気がする。
生配信もあっさりモニターに出してくれるし。マスターがケガで退役した軍人(ヒゲ上司の元部下)とかだとアツいですね。

おわり!

とりとめもないまま初見の感想を書き連ねてきましたがこれで終わりです!!

しっとりヒゲ上司と不遇部下の行く先が気になるので(ついでに行方不明になってる人も)アニメが始まったら見てみようと思います。

では。

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