デザインコラム デザイナーであるその前に
家の中でも外でも、珈琲を入れるのが好きだ
ゴリゴリとミルで豆を挽く時間
湯をそそぎ、蒸らしているあいだの時間
ソソソ…と湯先のゆらぎをみながら注いでいく時間
この時間が好きだ
学生時代に喫茶店のカウンターにいた
色々な顔ぶれの常連さん達が入れ替わり立ち代わり…
忙しいけどマスターと一緒に珈琲を出していることが
いつの間にか誇らしげに思えていた
今はもうなくなってしまったが浜松の古い名店だった
今、ボクの珈琲をいれるたたずまいから
そんな望郷をうかべて珈琲をたしなんでいるなんてことは
うかがい知るコトは難しいだろう
知ってもらう必要もなく、そのままにしておいてほしい
時にデザイナーは
良かれという想いから
インサイト分析と称し
ユーザーとみたてた人達のそうした不可侵領域へ
土足で踏みいってしまうコトもある
そういう職業であることを忘れてはならない
デザイナーである前に
まずヒトを思いやるコトができるヒトであれ
ながく愛されるワークを生み続ける最低条件とも思うし
単純にただ一人のヒトとしてそうありたいね
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