#066服の名前の話
「皆さんはファッションを楽しむ上で服や靴を名前で選んだりしますか?」
最近一晩で全ての記事を一気読みしてしまったnoteのクリエイターの方がいます。
今回はその人の↓の記事を読んで考えた服の名前は悪なのかについて書きたいと思います。
結論を先に言うと個人的な価値観として、あると便利だけど特に名前のないモノと一次情報になりえる名前に価値があると思っています。
詳しく書きていきます。
最低限の服の名前
2023年現在服のアイテムは出尽くしてしまっていてコート、ジャケット、パーカー、ジーンズ、スラックス、スニーカー、革靴など全てのアイテムに対してそのモノを指し示す最低限の名前がもれなくあります。
この名前がない状況を想像するとコミュニケーションが成り立ちません。
例えば
入社式では「スーツ」を着てくるように
と言いたくても名前がないと
入社式では「ウール製の襟が折り返しているボタンが二つついた上着と同じウールでできた左右折り目のついたズボン」を着てくるようにとなんとも回りくどい!
また指し示す名前があるからこそ筆者の持っているライダースジャケット×テーラードジャケットみたいな掛け合わせやジャケットの様なコートのジャコットという造語も成り立つわけですからこの最低限の名前はあっても悪ではなくむしろ必要だと思います。
名前は拡散装置
では次により具体的な名前とは。
これは↑のアメカジ撲滅運動の方の記事にも出てくるエアマックスやリーバイス501などの製品名やチャンピオンのリバースウィープなど製法名、またゴアテックスなどの素材名だったりブランド名もこの中に含まれると思います。
筆者の持っている服、靴で具体的な名前があるモノを挙げていくと
・チーニーのケンゴン(革靴)
・ディラン(フレアパンツ)
・リック×コンバース(スニーカー)
・シェーヌダンクル(指輪)
・プリマロフト(コート、マフラー)
・FOXUMBRELLA(傘)
です。
このような具体的な名前はアメカジ撲滅運動の方がおっしゃる通り厄介で名前のせいで本質が見失われやすくなる恐れがあります。
筋トレで例えるとトレーニングを続けていると段々と種目と回数を消化することに意識がいって肝心の筋肉への刺激に対する意識が後回しになり効果が薄れるという話があります。
アームカールやラットプルダウンなど種目に付いた名前を消化する満足感で筋肉に刺激を与えるという本質を見失うということでしょう。
そもそもトレーニングを考えた人は「アームカールするぞー」ではなく「この動き上腕二頭筋が疲れるなぁ」と筋肉に刺激を与える行為にフォーカスして効果のみを見ます。
そしてこの効果を拡散するために名前を付けます。
このことでわかるのはなんにせよ名前のない、名前の付く前の段階が本質に一番近いもので重要だということです。
名前に縛られない
↑の筆者が持っているアイテムの中で一番一般的ではない名前のものはディランというフレアパンツでしょう。
これはCELINEのパンツでディランというのはボブディランから付けられています。
CELINEでは他にもカートと呼ばれるカートコバーンから付けられたジーンズもあり筆者も少し前まで持っていました。
筆者はカートコバーンのファッションはなんとなくイメージできますがボブディランのファッションはよくわかりません。
もちろんわからなくてもこの情報社会ですから検索すればすぐ出てくるでしょう。
ですが知ってしまうと引っ張られる気がするのであえて調べないようにしています。
このように名前で選んだわけではないアイテムには名前に左右されないよう情報を遮断して縛りなく使うことが筆者は好きです。
一次情報の名前
CELINEにはパッと見で由来のわかる名前の他にもウェスリーやジャクノなど由来のわからない名前が付いているアイテムがあります。
またCELINEに限らずRICK OWENSのポッズなど売れているブランドは通じる人には通じる名前をアイテムに付けています。
これらの市民権のない名前は大衆に持っていることをドヤるにはあまり有効ではありません。
要するにコスパが悪いです。
しかしエアマックスや501だって出た当初は名前だけじゃ何を言ってるかわからなかったはずです。
だって名前の中にスニーカーやジーンズを匂わす言葉がないじゃないですか。
今の当たり前は昔の非常識、つまりエアマックスやリーバイスも出た当初はウェスリーやポッズといったコスパの悪いものだった可能性があります。
とすればウェスリーやジャクノ、ポッズやヴェラなど今現在、市民権のない名前は出だしのエアマックスや501と同じく一次情報に近いポジションにあってそれは未来のエアマックスや501になりえるかもしれないのです。(価格的に無理な気もしますが)
そして最初の方で述べた様に服の名前とはコミュニケーションを円滑にするために有効ですから市民権のないコスパの悪いこの名前を今現在共通言語として使える相手は貴重ですので大事にしたい関係です。
まとめると一次情報は本質に近いので本質が重要ということは一次情報も重要、つまり名前のないモノと一次情報になりえる名前に価値があると筆者の中では結論づくというのが今回の記事で言いたかったことです。
最後に筆者の所持している名前のあるアイテムはエアマックスやリーバイスのようなアメカジ好きが好きな市民権のあるものは少ないと思うので決して撲滅しないでください。