決めつけの背景

決めつけの背景

初めまして、UYUNIの中の人です。

今回、初めて書かせてもうものは人のコミュニケーションに関する内容です。みなさんは誰かに自分の能力や考えを決めつけられた経験はありませんか?伝えたいことが上手く伝わらなくて、もどかしいさを感じた場面はあるはずです。ここでは私の経験してきた事を踏まえたものになるので自己紹介がてら、「決めつける」ということについて考えてもらえたら、幸いです。

1.決めつけられた経験と決めつけることについて考えるようになったきっかけ

「決めつけ」、私はキャリアコンサルタントの養成講座に通うようになってこの言葉についてよく考えるようになった。きっかけは授業でクライアントの価値観などを決めつけるのは良くないと教えてもらったことだが、カウンセリングの技術向上ために日常の生活から話し相手の考えを決めつけないように気を付けていると、自分がどれほど相手の考えを決めつけていたかに気づく。よく考えれば、対峙している人間の考えは100%理解することは難しいし、分かった気になるのは相手のことを理解するうえで障壁にしかならない。このことは私に限ったことではないと思う。私は大学の部活の顧問の教授から4年生になったばかりのころにどういう業界の就職を希望しているのか聞かれ、自分の希望を答えたところ「もっと自分がどうなりたいかよく考えなきゃだめだ」と言われた。私は非常に不快に思った。どうせお前は深い考えもなしにそれを希望しているのだろうと言わんばかりの口調であった。元々その教授のことは嫌いであったが、私は怒りのあまり「では、いまここで私がどんなことを考えているか全て話しますか。3時間ほどかかりますがよろしいですか。」と答えた。まさに決めつけられた気分だった。
相手のことを完璧に理解することは難しいと分かっていても、相手を決めつけてしまうのはなぜなのだろう、私はそこで過去に原因があると思い、振り返ってみた。

2.バックグラウンド

私は幼いころからホッケーを始め、今年で14年目になる。ホッケーを通じて学んだことは、私に大きな影響を与えている。私は中学生のころに所属する部活でキャプテンを務め、学校では学級委員を3年間務めた。何かとリーダーの役割を担うことが多かった。その頃の部活で、私が自分自身で掲げていた目標は、部員、特に同級生とはよく会話をし、意見を組みとって全員でチームを作り上げるというものであった。私はその目標に向かってチームのことをよく考え、行動していた。そのかいあってか、顧問の先生や関係者の大人には「いいチーム」だと言っていただくことも多かった。その頃の私は素直に嬉しく感じていた。さらにその年の世代の日本代表のキャプテンとして選出され、そこは寄せ集めの選手たちに対して所属するチームと同じように、一人一人の話しをよく聞いて回り、中学生であっても日の丸をつけることの意味をチーム全体で考えそれをプレーで体現しようと目標をたてた。そしてその代表チームの監督は「お前をキャプテンにして良かった」と言っていただいた。本当にありがたい言葉であった。
 このように中学生の私は「聞く」ことを意識して行動をしていた。そしてその行動が嬉しさや充実感につながっていた。高校に入学してからはリーダーの役割を担うことは無くなったが、元々人と話すことが好きだった私は、中学生のころよりもその人が発する言葉一つにも強弱があり、人によってニュアンスも全然違うことに注意して会話をしていた。高校は中学のころよりも、一人一人の価値観が確立してきて、個性が強くなったという印象がある。部活でもそれを感じることは多くあり、中学のチームとは雰囲気が全く違うチームになった。ホッケーはマイナー競技で中学の頃のメンバーとあまり変わらず、高校の部活に入部する。それなのにもかかわらず全く別のチームのようであった。中学のチームのように「いいチーム」とは大人からみたら言えないチームだったかもしれない。しかし私たちは高校3年生の時に国民体育大会で優勝する。中学のチームは国民体育大会のような全国大会で良い成績を収められなかった。私は優勝した瞬間はとてつもなく嬉しかったが、複雑な気持ちになった。私がリーダーではない方が良い結果がでるのではないかと思った。私がとってきた行動は正しかったのかどうか疑問が生まれた。
私はその疑問を抱えたまま大学生活を送ってきた。高校の部活のメンバーはバラバラな進路に進んだ。大学ではコミュニケーション能力に自信があった私はこれまでの経験を活かし、友人など大学に入学してから広い交友関係を築いてきた。友人からも「コミュ力あるよね」と言われた。大学ではホッケーに熱中するというよりかは、遊ぶことも、部活をすることも、勉強することも全てに全力を注いできた。

3.発見、気付き

大学4年生になり就職活動の時期を迎えた。私はそこで優勝した時に抱いた疑問の答えを得ることになる。現在内定を承諾した企業の最終面接のとき、私はいつも通り、今回書いているレポートのようにエピソードからなるコミュニケーション能力の高さや「聞く」ことのアピールし、自分を売り込んだ。しかし面接が進むにつれ、私を深堀りされたときその面接官は「中の人さんのコミュニケーション能力が高いのは話すということが得意で聞くことはそれに比べて能力的には低い気がする。」と言われた。私はなるほどと思った。私は中学時代からずっと聞いているようで聞けてなく自分の話を押し通してきていたのだと気付いた。振り返ればそのような場面がいくつも蘇ってきた。冷静に分析すると私の行動には運よく結果がついてきていた。中学は監督や先生などからの評価、高校では国体優勝その結果たちはわたしの成功体験として蓄積され、あたかも自分が正しいと思い込み、決めつけていたのだ。

4.経験という名の物差し

私が今抱える課題「決めつけ」これは自分の過去経験から判断しているものであり、私と対峙している人の話をその経験だけで判断し決めつけることは違うのだと分かった。もちろんそのことがすべて間違っているということではないと思うが、自分がこれから社会人として生活し、成長していくためには必要な気づきであると思う。さらに、このことに気づいてから思うことがある。大人程決めつける傾向があると感じた。友人の親との関係の話を聞いたとき、友人がやりたいことをいくら親に説明しても、理解してもらえず、友人からしたら「何を知ったようなこといっているのか」という気持ちになる。結局人間は自分が培ってきた経験からなる物差しでしか、物事を測れないのかと思ってしまう。

5.傾聴することから次のステップへ

私はこれまでの経験から「聞く」能力が足りてないことがわっかった。すなわち「傾聴」する能力である。決めつけることの何が問題かというと相手の本当に伝えたいことが聞き取れない点だ。これはキャリアコンサルティングを行う上で、絶対やってはいけないことであるが、講座に通うだけでは傾聴する能力は磨かれないと感じた。私はこれからの日常生活で傾聴を意識して生活していきたい。そうしていけば私の抱える課題は解決していき、より良いキャリアコンサルティングができるはずだ。この講座で学ぶことや傾聴する能力は自分が実際に働いてから生かせることでもある。信頼関係の構築から始まるキャリアコンサルティングは私が来年からする営業の仕事で大いにいきる。取引先と信頼関係を構築し、取引先が抱える問題を傾聴し解決を図っていく。キャリアコンサルティングはカウンセリングの要素が強いが、ペーシングやチェイントーキングなどは有効的に使える技術だと思う。
「決めつけ」、この課題は私の過去からうまれた課題である。この課題が生まれるべくして生まれた課題であると感じた。「聞く」「話す」の2つのうち「話す」方に力を注いできた私にとっては必然的である。さらに、これからの私の未来にとって解決に導く努力を怠らず、いずれ私にとっても話す相手にとっても傾聴することはプラスに働いてくれるだろう。これからも様々なことを学び、気づいたことを受け入れ、自分に吸収していきたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?