"どうして山だったのか?" 健康を意識するようにな理由 その②
僕は生体検査のため入院となった。(2014.7月)みんなで山に登ってから1年後の事だ。その時は自分も病気にどんな名前がつくかわからない状況でとにかく不安しかなかった。
検査の内容を簡単に説明すると、右の鎖骨下リンパ節より組織を採取し病理を顕微鏡で調べる方法である。局所麻酔で行われ、迅速検査のために結果もすぐ分かる。若干の痛みや筋肉の痙攣を感じながら、検査を受けた。結果は"サルコイドーシス"と難しい名前で難病には指定されるものよく分からない病気だった。いわゆる、悪性新生物とは違い良性の肉腫だったのだ。
手術室で、その報告を受け一同安堵した。おまけで、その後僕は気胸になり、2泊3日の検査入院だったのが最終的に全身麻酔下で手術を行うほどのビックサプライズを受けた。
色々あった僕はその時の体重が今より5kg痩せており、決して健康的だったとは言えなかった。そして、少しだけ死に対する恐怖も感じた。いつどうなるか分からない自分のからだに対して、今を生きる時間をもう少し大切にしようと思うようになった。たまたまだったと思うが、そこにあったのが山でした。山に登ってちゃんと生きているって事を実感したいと思ったのです。
山に登る理由は人それぞれの数だけあると思います。ただ、僕は山に登ることをきっかけに体を作ったり、健康を意識するようになりました。例えば、食べるものを買う時は成分表を見たり、ランニングを頑張るようになったり。そして、山を登ることで心肺機能が強くなったり、自然環境を気にするようになったり、辛いことも忘れられたり、良い連鎖が生まれました。
山の面白いところは、生きることに真面目に向き合えるとことです。衣食住に目を向け、純粋に体を動かすために必要なエネルギーを摂取したり、自分の体の状況を理解しながら、行程を選択したり、天候や環境による変化を敏感にキャッチし危険のリスクを避けたり、生きていく上で大事な要素が詰まっていると思うのです。
そんな山に魅了され、健康を意識するような生活に発展していったのです。現在はタバコをやめ、お酒も控えるようになりました。少しずつ筋肉が増え、フルマラソンが走れる体力がつき、山の中を12時間くらい歩くことができます。最近はトレイルランニングに興味を持ち、いつかは100マイル(160km)のレースに出ることを夢見ています。
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