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Size Swap Escape / サイズを変える脱出ゲーム

こんばんは、白玉ユキトと申します。
itch.ioで「GMTK Game Jam 2024」というJamが開催されており、それに参加した「Size Swap Escape」に関する記事になります。

Jamのテーマが「Built to Scale」だったので、キャラクターの大きさを変えてパズルを解いていく脱出ゲームです。たぶん5分くらいでクリアできる。実は初めて作った脱出ゲームになります。プレイは↓

ジャムのメインページは↓

応募総数7000超え! 規模がでかすぎる!




テーマは「Built to Scale」

発表されたJamのテーマは「Built to Scale」でした。1単語じゃないのね! 公式ページのアナウンスで「テーマは厳密じゃなくてもいいよ! このScale
は縮尺以外に魚の鱗や秤でもOK」的なことが書かれていて、鱗も綴りが一緒か、なんて思ったりもしました。

で、Scaleを縮尺として使った場合にどんなゲームがあるかな、と考えていて、ふっと閃いたものをそのまま開発に押し込んだのが、今回の「Size Swap Escape」です。まあ、このJamは開発期間が4日間しかないしね。悩んでいる暇はない。


最初は2Dで考えていた

最終的に3Dになりましたが、最初は2Dで考えていました。横スクロールで壁や床の模様に入って、その模様がステージになって進んでいくゲーム。

でも、これだとScaleというよりも奥行きかな、とか思って、次に本や地図の中に入るようなものを想像しました。

そうすると、今度は立体のほうが面白いんじゃないか? という思考が生まれて、テーマパークでミニチュアの中に入って冒険するようなイメージに変わります。

しかし、これじゃあ開発しきれない、ということで、小さな箱に区切って、脱出ゲームとなりました。初期案の「床の模様に入って進む」という要素は入れたかったのですが、歩くのがくどく感じて省略しました。


脱出ゲームを作るに当たって

個人的に脱出ゲームはあまり遊ばないんですよね。気に入らない要素が結構あって。

画面の至る所をタップ/クリックさせられるとか、作者だけが解法を知っている謎解きをさせられるとか。扉と鍵、暗闇と明かり、みたいな1対1のアイテムを繋げていくのも、あまり楽しさがないと思う。

なので、そういった要素はざっくりと省きました。プレイヤーが行う動作は基本的に移動と拡大・縮小だけ。それぞれの動作に重みを持たせておけば、パターンにも問題はないはず。1対1の組み合わせはあるけれど、コインは目印として、その他はその場で解決するので、繋げていく作業は必要ない想定です。


体のサイズで何が変わるか

動作の重み、つまり一つの動作に複数の役割を当てることを、まずは考えました。そうすると、動作を一つ覚えておけば、いろんな問題を解決できます。マリオのジャンプは移動と攻撃の役割、みたいな話です。

「キャラクターの大きさが変わると何が変わるか」

一番分かりやすいのは、そのまま体の大きさですね。小さな穴には小さくないと入れない、そびえる壁は大きくないと超えられない。

次に質量が変わるというギミック。小さくなると軽くなり、大きくなると重くなる。質量が増えると力が増すので、物を壊したりもできるはず。

そして、意外な所で視界が変わるという点。視点の高さも変わるし、距離感も全然違う。小さい時には床がだだっ広くなるし、大きい時には小さいものが見えなくなる。例えば道路は上から俯瞰すると地図になるわけです。

こういうのをどんどん追加していこうと思っていましたが、上記で言えば、軽くなって飛ばされる、大きくなって物を壊す、は残念ながら実装できませんでした。真に驚くべきアイデアは持っていたが、Jamの期限はそれを作るには短すぎる。


画面作りをどうするか

ステージとキャラクター、どちらもシンプルなデザインのものが欲しくて。フラットなほうが認識しやすいですし、ごちゃごちゃしてしまうと、どこまでがゲームに作用するオブジェクトなのかが分かりにくくなるので。

そういうものを探していると、見つかりました。

元々itch.ioに公開されているそうで、じゃあitch.ioで開催しているJamだからちょうどいいな、と思いまして。

一通りステージを作れるだけのオブジェクトと、どこに出しても癖のないキャラクター。しかも、歩く・走る・ジャンプ・座る、などのアニメーションまで揃っていて、これ一つで完結できる優れものです。

まあ、扉と鍵はなかったのでコインで代用しましたし、床の市松模様や透明のマテリアルは自分で作りましたけど。それくらいは手間じゃない。


公開と結果発表を終えて

結構ギリギリだったけれど、何とか無事に間に合いました。期限の2時間半前です。

自分でプレイしても、なかなかよくできていると思うので、良かったら遊んでもらえたら嬉しいです。一応は英語ですが、ほぼ非言語で遊べます。

総合評価は3.310で、評価のあった7430作品中2060位でした。ひとまず30%以内ですね。楽しさ・創造性・スタイル、の評価軸があって、いつも通りスタイルが足を引っ張っています。このJamにテーマとの合致の軸がなかったのは、少し意外な所でした。

短い、というコメントをいくつか頂いたので、もっと内容を膨らませるべきでしたね。脱出ゲーム、初めてすぎて。動作の重みはもちろんとして、そもそものアクション数を増やすべきでした。そうすると、仕組みの幅が掛け算で増えますからね。まあ、何を増やすか、という話になるのですが。

アイテムの持ち運びで、コインを重りにしたり、爪楊枝を橋にしたり、等はすぐに思い付きますが、これだと1対1にしかならないですしね。色変化の要素を追加して、同じ色のオブジェクトにアクション出来るようにしても、これは制限が増えるだけでしょうし。もっと発想の幅を増やしたいです。

終えてみると、作品数が多すぎたせいで、全然知らない作品が上位を占めていました。いろんな発見がありそうなので、また後でプレイしてみようと思います。

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