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思考様式の変遷

人間は、学ぶ生き物。

そうでなくとも、少なくとも私は、学ぶ生き物だろう。

「学び」は、つまり「真似る」ということだ。つまりそれは「なぞる」ということだ。

これらは今年学んだ中で、自分の価値体系に組み込むべきものだと感じたものだ。

(虚無主義)フリードリヒ・ヴィルヘルム・ニーチェ202003

ニーチェからは、虚無主義を学んだ。この世のあらゆるものには意味がないと。戦争も、悲哀も、懐疑も、スーパーも、アイスも、人間も、爪楊枝にも意味がないのだ。

意味がないからこそ、「価値」を見付けなければならない。「力への意志」というものに突き動かされ、生を高揚させるために必要なものを獲得するために。

(陰翳礼讃)谷崎潤一郎202003

谷崎潤一郎からは、「陰」の大切さを学んだ。

漆における陰翳、家における陰翳、人間における陰翳、観光における陰翳、美醜における陰翳。さまざまな陰翳の重要性、マイナーだと思われているものに含まれている価値を、谷崎潤一郎は教えてくれた。

(他者を助く)レフ・ニコラエヴィチ・トルストイ202004

トルストイというおやじからは、「他者を助けることが真の幸福」につながると学んだ。

動物的な欲求を充足させるのではなく、社会的な欲求の充足を、他者を助けることによって行うことが、意味の無い人生に価値を見いだすことが出来ると。

(夢幻泡沫)マルクス・アウレリウス・アントニヌス202004

パクスロマーナの五賢帝、両アントニヌス帝の後者である、マルクス・アウレリウス・アントニヌスからは、「人生の儚さ」を学んだ。

いつ死のうとも気にすることは無いという、ストア派の思想を貫いた彼の思想。執着することの醜さと、死ぬことの必然性を信じて疑わなかった彼の真摯な信仰心には、見習うべきものがあると思った。

(現象学的還元)エトムント・グスタフ・アルブレヒト・フッサール202007

フッサールの現象学的還元からは、物事の根源を知るのではなく、本質を識り、真理では無く調和を求めるべきだと学んだ。

世界の真理ではなく、認識の構造を確信させている要素を学び、共通了解が可能な部分と、そうでない部分を認める、差異を容認することの重要性を身に染みて感じた。

(時間の間主観性と虐殺器官)中島義道202008

中島義道からは、時間の非必然性と、言葉の罪について学んだ。人間の認識が、都合をよくするための道具でしかない、時間もまたその被害者であること、そして言葉を学ぶことによる有限性と無限性を、知ることが出来た。

疑うことの価値を、改めて学ぶことが出来た。

(父親殺し)樺沢紫苑202008

樺沢紫苑からは、「父親殺し」の意味や価値を学んだ。

私は、何時れ父親を殺さなければいけないこと、その父親を乗り越えなければいけないこと、或いは殺すべき父親を見付けなければいけないということを学んだ。

人生のテーマとして探求すべきものだとも思った。それほどに「父親殺し」は必要とされるものなのだと感じた。

果たして、私は父親を殺す事が出来るのかと、大いに考えなければならないなぁ




さて

これからも「巨人の肩の上に乗る」ことが必要になるだろう。私は、私以外の要素で成り立つ、「私」ではない存在なのだから、他人に学ばねばならない。その為に、本を読みつづけよう

まだ、教養の「き」の字にすら達していないから。



今日も大学生は惟っている。



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