夢の続きを #002

父は言った。


「家系的に音楽的才能が出てくるはずはない。
そして、音楽で食っていけるのは 
氷山の一角の中の更に一角だ」


親父なりの心配、だったのだろう。


「それでも歌を歌いたいんだ。

 そしてやってもいないのに諦めるのは嫌だ。

 氷山の一角になれば良いんだろ?なってやるから」



そして18の夏、
布団1組/ラジカセ1台/CassetteMTR/リズムマシン

だけを持って
家賃3万2千円の風呂なし1間の生活を始めた。


京王線調布駅。西友裏。
今は壊されてしまい もうない。

バイトは 
BAR/道路工事/運送屋 を
3個掛け持ちしてた。

道路工事AM8:00~
運送屋 AM9~
BER PM17時〜

寝る間無いよね(笑

それでも良かった。

何故って 夢しかなかったから。