メンターからの薫陶
私はKindle(Paperwhite)を愛用しています。ご承知のとおりKindle(キンドル)は電子書籍で、それを映す機器はコンパクトで字も大きく見やすいです。ただしモノクロなので雑誌などは不向きかも(画像も小さい)。Unlimited(アンリミテッド)とうサービスがあって、月額980円で対象の電子書籍(10万冊以上)が読み放題です。10冊まで同時にダウンロードでき、読み終わったら返却する。要点はEvernoteにメモってます。手軽な図書館みたいな感じ。新作やベストセラーは対象になっていませんが、そこそこ読めます。また電子書籍限定の本も興味深く、掘り出し物を見つけるような楽しみもある。今回、その中で印象に残った電子書籍を1冊ご紹介します。
「40歳でGAFAの部長に転職した僕が20代で学んだ仕事に対する考え方」(寺澤伸洋)。長いタイトルですね(電子の特徴)。この本、電子書籍限定ですが評価者が多かったので、以前から気になっていました。タイトルからしてばりばりの外資系ビジネスの内容かと思ったら、全然違いました。大学を卒業して17年間勤めた前職で学んだこと。当時上司だったNさんというメンターの教えが書かれています。
決して怒ったり怒鳴ったりせず、まず仕事を始める前に立ち止まって、適切に考える習慣をつけさせるNさん。「考えることは楽しい、と感じることが大事」と言うNさんの教えを、目を輝かせて聞く作者。このやりとりがなんとも爽やかで、またとっても羨ましい感じがしました。Nさんの教えの一部を紹介します。「悩むのではない、考える。心配ではなく、準備をしよう」。「話の粒度を揃えるのが大切。原因と結果の抽象度/具象度を合わせる」。「魚を釣ってあげるのではなく、魚の釣り方を教えてあげる」。「ファシリテーターは自分なりの結論を持っていることが重要」。「ホワイトボードを手書きでガンガン使おう」、などなど。うんうん、納得。そしてなにより人柄がいい。愛がある。
若いうちに、こんなメンターに出会えた人は本当に幸せです。能力開発方法の貢献度は、薫陶が20%(経験+OJT=70%、研修+自己啓発=10%)。出会いをただ運に任せても進歩がない。自分から尊敬できる人に接する、管理職の人は良い薫陶を意識する。でも中身のない薫陶は煩わしいだけで、むしろ迷惑です。よい上司、先輩、先生、師匠に巡り会いたいですね。
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