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民間人材の活用

公立中学校の運動部改革が話題になっています。土日祝日の指導を民間団体などに委ねる改革が進んでいる。部活動維持、教員の負担軽減が目的です。中学教諭の58%が1ヶ月の時間外勤務が80時間に達しています(2016年文科省調査)。その上に、土日の部活での「無償労働」が乗ります。有識者会議では「全国の中学で500億円のマーケットが無償労働で展開されている」と試算しています。部活動の顧問自身も、多くが民間委託を希望しているようです。大会や対外試合の引率も任せたい。しかしスポーツクラブなどの民間団体は経営・組織基盤が脆弱です。学校側が払える費用も少ない。問題山積みです。

中学が特に問題ですが、同様の問題は高校の部活にもある。年末年始の全国高校サッカー選手権でも上位校は私立ばかり。決勝に残った熊本県の大津高校は珍しく公立でしたが、部活動運営の資金繰りに大変苦労しているという記事が載っていました。中学に話を戻しますが、教員への負荷や地域のボランティアばかりに頼ってはいられません。スポーツ庁が改革に動いています。総合型クラブの体制強化、人材派遣会社の指導者契約、民間への報酬財源確保などを検討中。ただし、部活は技術を指導し、強くなればよいというものではありません。学校教育の一環として教育的なアプローチも重要です。課題は大きい。適任の人材がどこにいて、どうマッチングするか、仕事・ビジネスとしてどう成立させるか、教育理念との両立はできるか等々、いろいろと考えさせられるテーマです。

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