夢③2024/09/18
死んだ友人Aが夢に出てきた。
Aと向かい合っていつも勉強していた図書館のとある席に座ると、死んだはずのAがいつも通り目の前に座っていた。また会えた喜びと思い出したような悲しみでぐちゃぐちゃになって、しばらく目を丸くしたまま声も出せなかった。見かねたAは「そう、私死んだんだよね」と言った。
周りからは私が虚空に向かって話しかけている変人に見えるのかなと頭をよぎったが、そんなことよりもAとまた話せるのがすごく嬉しくて、でもいつかまた別れがくることも分かっていて、この貴重な時間をいかに大切にできるか、どきどきした。
図書館でしばらく話したあとに、2人でよく授業をサボって駄弁っていた河川敷に行って話した。Aのうでを触ってみた。普通に触れたからびっくりした。体温も違和感なく感じた。
もしAに会えたら、不謹慎かもしれないけど死因と死に方をずっと聞いてみたかったことを思い出して、嫌な思いをさせないように慎重に聞いた。
首吊りだと思っていたが、死因は腹部を包丁でさしたことの失血死だった。「うわー、、いたい」と言うと、Aは笑っていた。
次に、一番気になっていたこと、どうして死のうと思ったのかを聞こうとした。聞きづらいことを聞くので私が緊張してしまい、一度Aから顔を逸らして、もう一度目線を合わせようとAの方を向くと、Aはもうそこにはいなかった。向こうの世界に帰らないといけないタイムリミットなんだと思った。もう一度出てきてくれないかなぁと大きめの声で呟いてみたけど、Aはもう出てきてくれなかった。いつも通り、Aはとっくにいなかったことになっている世界だった。私は今まで話していた人が急にいなくなったことに対する虚無感ととてつもない満足感でおとなげないほど号泣した。
講義室に戻ろうと立ちあがると同時に目が覚めた。