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再生

子供の頃、野村ヤクルトが好きだった。
野球をやってた訳でもなく、そのあと大人になっても特に見続けていた訳でもない僕が、今でもふと思い出す。

飯田、土橋、高津、池山、広沢、古田ら、いぶし銀のメンバーがスター軍団をコツコツ削って倒してく感じが好きだったんじゃないかと思う。

静かな反骨心。とでも呼ぶべきか。

学校で人気者でもない、運動神経も悪く、秀才でもない。反骨心を表に出せば馬鹿にされかねない僕のような存在が、インスピレーションを感じたのかもしれない。

華やかなプロの世界から離れざるを得なくなってしまった野村監督の3年間に光を当てる、本書の著者が時々垣間見せる番記者としての「矜持」。

スクープを抜き、ノムさんを怒らせてしまい片道2時間半かけて謝りに行く道中。
詫びるべきか、謝るべきか、忖度なく書く自分の持ち味を活かしたことは悪かったのか。
即断即決、実直に謝りに行った先、
「よく来たな。お前もコーヒー飲むか」
と1時間世間話をして一切記事に触れることなく笑顔で自室へ戻る野村監督。

不器用な男たちが本気でぶつかり合う粋なやり取りを経て、社会人野球監督からプロ復帰を描くラストは、特別野球ファンでなくても心の琴線揺れまくる。

本書で初めて明かされるエピソードの最中、こんな本を出版していたと小ネタを挟む著者が好き。

その著者、初めてお会いするスポーツ報知記者の加藤弘士さん。

昨年4度『真説・佐山サトル』イベントをご一緒してくださったノンフィクション作家 田崎健太さんと、『砂まみれの名将』出版記念イベントの司会をさせていただきます。
これは、指名してくださった田崎健太さん流の「田崎芸人再生工場」なのか!

「田崎監督」の想いに答えるしかねーだろ!

【5/26(木)OP18:30/ST19:00】
「砂まみれの名将」発売記念トークショー
野村克也の1140日

【出演】
加藤弘士(「砂まみれの名将」著者)
田崎健太(「球童 伊良部秀輝伝」「ドライチ」)
【司会】
エル上田 (エル・カブキ)


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