漢字の音読みの促音化(小さい「っ」の変化)について考える
韓国語勉強している私ですが日本語を調べつつ勉強しているよ、と言うことで日本語の話します
日本語の漢字の音読みのうち2文字で構成されているものは 2文字目が「い・う・き・く・ち・つ・ん」のどれかになる
このうち、「き・く・ち・つ」については促音化(音読みが「っ」に変わる)が発生する
1.「き・く」について
か行において促音化する
学校 がく + こう ー> がっこう
石器 せき + き ー> せっき
積極 せき + きょく ー> せっきょく
さ行+た行+は行は変化しない
学習 がくしゅう
石炭 せきたん
赤飯 せきはん
例外として「百」「六」は後ろがは行でも促音化し、2文字目の漢字が半濁音(ぱ行)に変わる
六回 ろく + かい ー> ろっかい
六百 ろく + ひゃく ー> ろっぴゃく
百回 ひゃく + かい ー> ひゃっかい
百杯 ひゃく + はい ー> ひゃっぱい
中には変化しないものもある
的確 てきかく (辞書を見ると てっかく と発音する人もいるようだが、あまりいない気がする)
激化 げきか (げっか と発音する人もいる)
育休 いくきゅう(これは 育児休暇 の略で新しい言葉だから促音化していない可能性がある)
2.「ち・つ」について
か行+さ行+た行+は行において促音化する
日記 にち + き ー> にっき
日誌 にち + し ー> にっし
出勤 しゅつ + きん ー> しゅっきん
発達 はつ + たつ ー> はったつ
は行については促音化してさらに2文字目の漢字が半濁音(ぱ行)に変わる
発表 はつ + ひょう ー> はっぴょう
出品 しゅつ + ひん ー> しゅっぴん
中には変化しないものもある
術式 じゅつしき (使用頻度が少ない熟語だから変化していないのかもしれない)
3.「う」でも促音化が起きるパターン
合「ごう」、納「のう」、法「ほう」などでも促音化が起きることがある
うで終わるものは韓国語の読みだとパッチムが「ㅂ」になるものと、「ㅇ」になるものがあるが、
これらの例外が起きるものは「ㅂ」になる漢字にあたる
例えば、合は昔の日本語では「がふ」と表記されていた
「ふ」の音はhが抜けて「う」に変化し、「au」が「ou」に変化して「ごう」になったのである
合格 がふ + かく ー> ごうかく
これらはか行+さ行+た行+は行で促音化が起きることがある
合作 がふ + さく ー> がっさく
合戦 がふ + せん ー> がっせん
合併 がふ + へい ー> がっぺい (半濁音変化)
でも、合戦は促音化しても、これは同じさ行なのに促音化しない
合成 がふ + せい ー> ごうせい
合法 がふ + ほう ー> ごうほう
がふ ー> ごう に音が変わった後にできた熟語だからなのだろうか、謎である・・・
4.まとめ
このように日本語の音読みには促音化という事象が広く見られる。
促音化したほうが発音しやすいため変わっていったのであろう。
洗濯機(せんたくき)は 洗濯 + 機 の合成語のため促音化していないが、
最近は せんたっき と発音する人が増えてきている。
時代とともに促音化する単語がより増えてきそうであり、今促音化していない熟語も促音化していった発音が使われるかもしれない。
参考:
https://tsukuba.repo.nii.ac.jp/record/6089/file_preview/13-61_Kano.pdf