小説同人誌(文庫本)の自家製本備忘録
備忘録です!!!!!!!!
未来の私はどうせまた作り方忘れてるだろうから、これを見て復習しろのメモです。
読みにくい作成メモかとは思いますが、文庫本自分で作ってみたいなぁ、どう作ってんだろ。等々何かの参考にしてもらえたら嬉しいです。
◆事前準備
・印刷済み原稿(淡クリームキンマリ72.5kg A6)
・印刷済み表紙(カラーケント#200 A4)
・裁断機
紙面構成に関しては省略。
表紙はまだカットしないままで。原稿の糊付け後にした方が事故を防げるので一旦置いといてください。
裁断機は無くても大丈夫です。あると便利。
※作業中、紙は出しっぱなしにしておくと歪みます。適宜必要な分だけ取り出すスタイルで。
□絶対必要
・板 (10cm×18cm 厚さ5mm以上) 2枚
・でかいクリップ 2個
・木工用ボンド
・グルーガン
・アイロン
・半紙 (背幅+1cm程の短冊)
・カッター
・ハサミ
□合ったら嬉しい
・指サック
・クッキングシート
・平らな板
※板
→本を挟んで固定する時に使用します。クリップで挟んでも壊れなさそうな素材があれば木材以外で代用しても可。
※クリップ
→ホームセンターで購入した工具なんですが、100均で売ってるクリップでも良さげな気がします。ただ、出来るだけ強力なものを選んだ方がいいです。(作業中板がズレたら終わるので)
※グルーガン
→100均で購入しました。今も売ってるのかは分からないですが重宝してます。
※半紙
→ティッシュでも全然いい。ティッシュの場合は2枚重ねにした方が無難かもしれない。
※指サック
→無くてもいいけど、作業中のインク擦れを防ぎたいので両手の親指と人差し指につけてます。
※クッキングシート
→アイロンが汚れないためのものです。しゃらくせぇ!って気分の時は別に要らないと思う。
※平らな板
→無くてもいい。紙を平らにならす時に一応下に引いてる。が、少し板に厚みがあると原稿を平らにする時役立ちます(後述)
◆おおまかな流れ
原稿固定
↓
糊付け面に溝を入れる
↓
ボンドとグルーガン
↓
半紙乗せてアイロン
↓
端っこ処理
↓
表紙カット
↓
表紙と原稿を糊付け
↓
完成!
◆製本行程
原稿固定
上の状態にするためにまずは紙をならします。
原稿上部の切り口(以下、天)と捲る側の面を平らにするのが目標です。
下に敷いている板に厚みがあると天を揃える時に板の目印となるので若干楽です。空気を入れながら紙を動かしてならしていきます。
揃いました。
紙を動かさない様に気をつけながら板で挟み、クリップで両脇を留めます。
クリップの位置は邪魔にならない場所であればどこでも。
これで紙の固定は終わりです。
※この時に糊付け面が合ってるか最終確認した方がいい。過去の私はそれを怠って左綴じを1冊作る羽目になった。
溝を入れる
まずはカッターで溝を入れていきます。溝を作らないと製本後にページがばらけやすくなってしまうので、ここはしっかり刃を入れていきます。
大体1cmくらいの間隔で入れれば充分です。
その際、私は怖いので溝をVの字で掘っています。ここまでしなくてもグルーガンで補強するため、余力があれば~くらい。やれるならやった方が安心。
余談だが、カッターで作業してる際に右手の小指第二関節が擦れてかなり痛くなった。持ち方と固定の仕方のせいだと思うが、次の私は最初から絆創膏でガードしておいた方がいい。
また、ここの辺の作業はぼちぼち時間がかかる。
全体の作業を通して言えることだけど、作業中脳みそが暇なのでアニメを観るなりソシャゲ周回するなりした方が精神衛生上いい。
2023年の私はHELLSINGのOVAを観ていた。オススメです。よろしくお願いします。
※作業中カッターの取り扱いには充分気をつけてください。
糊付け
いよいよボンドを塗っていきます。
出来るだけ紙の凹凸にボンドを塗り込んでいくイメージで少量出しつつ押し付けていきます。ヘラを使ってもいいかもしれないけど、直接塗っていく方が個人的には楽です。
この際ボンドは出しすぎないように。横に垂れたら板と紙がくっついて汚れるため。
満遍なく塗れたらグルーガンの準備を始めます。
ボンドが乾くのを待つ必要はないです。
糊付け面が半分くらい塗れた時点でグルーガンを温め始めてもいい気がします。ただ私が使ってるやつは電源入れた瞬間から樹脂スティックが溶け始め、かつ樹脂が垂れ流しの状態になってしまうので、一応ボンド付けを終えてから電源付けてます。
※この後アイロンも使用するので、アイロンの電源もつけといた方がスムーズ。
そこまで神経質に樹脂をマシマシで塗る必要は無いですが、全体的に糊付け面をカバーするように意識しています。
※グルーガンを使用することにより、完成後文庫本を捲る際に背面が柔らかく湾曲します。
アイロンで紙を定着
グルーガンでの作業を終えたら半紙を上に乗せます。
上下の余りが均等になるよう中心意識で置く。樹脂の影響でだいぶ凸凹ですが、この後アイロンの熱で溶けて平らになるので大体でいいです。
※半紙は接着面を固定するために乗せるので、幅は背幅よりも少し大きめにしてください。今回の場合は背幅11mmなので20mm幅に切っています。
その上からクッキングシートを乗せて、アイロンをそっとかけていきます。アイロンの汚れ防止です。
この時あまりアイロンを紙に押し付け過ぎるとY字に背面が広がってしまうため、まずは樹脂の表面を撫でて溶かし広げていくイメージで行なうと仕上がりがいいです。
背面が平らになってればOKです。
ここからは仕上がりに関係する細かい作業になってきます。
端の処理
まずは左右の端を切っていきます。
紙が出来るだけ目立たないようギリギリを攻めます。この時樹脂が飛び出てたらそれごとハサミで切ります。
端の紙を切る際は角が飛び出さないように斜め切りで角を落とすと仕上がりが綺麗です。
アイロンをかけた後は紙を摘むように折っていき、背面の広がりを矯正します。火傷に注意。
樹脂が両脇にはみ出てしまった場合もアイロンを紙に沿わせて広げます。
熱が冷めたら板を外します。
この後はまだ浮いたままになっている半紙の端を糊付けしていきます。
端の紙を開くように軽く折り、半紙側にボンドを付けていきます。
この際直接ボンドのノズルを紙に付けて塗っていくのではなく、適当な紙等をヘラ代わりにして薄く塗り広げていってください。
※紙からボンドがはみ出ると本が汚れてしまうため。
両面の処理が終わったら原稿の糊付け作業終了です。
表紙のカット
表紙デザインした時点でカット目安のとんぼを付けてたとしても、糊付け後にはなーんか1mm減ったり増えたりしてることがあります。
ケント紙1枚犠牲にする覚悟で実物を紙に当て、折り曲げてサイズを測っていきます。
今回はとんぼが正しかったようです。
ちなみに今回背幅が思いっきりズレて悲しみに暮れていたので、次からは確認の1枚を忘れないで欲しい。
表紙もズレた。
ズレの悲しみと向き合いたくないから、事後修正出来るように今度から手間でも四辺カットにしようかな……
※この辺は完全に力技なので、折り目なんぞ付けずとも正確にカット出来る方は絶対そっちの方が確実です。
定規を極力使いたくない物臭人間なだけです。
測り終わったらカットしていきます。
表紙と原稿の接着
表紙を原稿に合わせて先に折っておきます。
このくらいしっかり折ります。ただ爪を立てて折ると紙に傷が残ってしまうので、指の腹で潰しながら丁寧に折って下さい。
その後、原稿側にボンドを塗っていきます。その際先程貼り付けた半紙の部分までボンドを塗ると接着がより安定します。
表紙が汚れないよう左右に雑紙を挟み、背面を下にする形でしばらく放置すれば完成です。
お疲れ様でした!!
終わり終わり!
メモとして残しておくんですが、ケント紙はインクが結構滲みます。細部までこだわったデザインの場合は別の用紙の方がいいです。