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:0061 サラダ記念日 感想
サラダ記念日はなぜタイトルになったのか
「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日
『サラダ記念日』はこの短歌から生まれた。この短歌以外にも素晴らしい短歌はいくらでもあるが、アメリカの人種が多種多様であることを「人種のサラダボウル」と言う。4年分の短歌をまとめたものとして『サラダ』はふさわしいと私は感じた。
実は『鶏の唐揚げ記念日』だったという裏話もあったように作品の表向きの印象のために現実のリメイクもしている。
音のきれいさ・展開の意外さのためなら、実感のある表現を維持しつつ現実通りでなくていい。現実で自分になにが起こっていたのかなんて、自分しか大事にできない。文筆はそれでいい。
「君」に今だけでも恋せよ
こんな恋愛もあるのかと読んでいた。
君の言う核戦争のそのあとを流れる水にならんか我と
男のひとは現実とかけ離れた派手な未来を妄想する。核戦争があったとして、それでも「君」と水になって生きていきたい女。大きな点(核戦争)ではなく、細い線(流れる水)について考えましょうと提案している。もしかしたら、「ほんと、男ってやつは。」と呆れているのかもしれない。
わたしの恋愛経験はうすい。そもそも興味がない。ベタ惚れしているわけでもないこの関係性は恋愛に慣れていないと書けない。だから「君」に恋している我やら吾やらには共感できないが、「君」や「我」の愛らしさは読んでいる今だけはわかる。
君のため空白なりし手帳にも予定を入れぬ鉛筆書きで
24歳の短歌集
「あなたの歌がいいから、本にしたい」。そういって長田洋一氏は、突然私のまえにあらわれたーー河出書房新社「文藝」編集者。以前「万智さんには、いつも幸運の風が吹いてくるね」と言った人がいる。
私の一人芝居に舞台をあたえてくださった長田洋一氏。舞台監督をつとめてくださった北羊館の中川昭氏。舞台美術の菊池信義氏。佐佐木幸綱先生から跋文を、荒川洋治・高橋源一郎・小林恭二の各氏からは推薦の言葉を、祝福の花束としていただいた。写真は田村邦男氏のお手をわずらわせた。
文筆は一人芝居。一人しか演じない舞台のためにたくさん動いてくださる方々がいる。じぶんで書いて宣伝して売ろうとしているわたしにはまだ上がれない舞台。初心を初心者に教えてくださってありがとうございます。
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