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多国籍な人材の集まる組織のおもしろさ【文化編2】

こんにちは。インバウンド(訪日)メディアで編集長をしている植松と申します。

今回は以前書いた「多国籍な人材の集まる組織の難しさ【文化編1】」の続きを、以下のような順にお話します。よろしく〜。

【中編目次】
時間に対する考え方の違い
大変なのは外部とのやりとり
これから現れるだろうと予想していること

時間に対する考え方の違い

MATCHAでは海外メンバーから「日本人は時間にルーズ」ということをよく言われます。

始業時間や会議のスタート時間には厳密なのに、就業時間や会議のゴール時間は守らないためです。

「たしかに」としか言えないのですが、何も日本人以外が厳密なわけじゃありません。

スタート時間はあいまいだけどゴールには厳密だったり、どっちにも厳密だったり、どっちもあいまいだったり。人によって千差万別です。

コミュニケーションの場合と同じく個人差も多いですが、やはり国籍における傾向を感じます。

変化と理解で組織が維持される

残業する、会議を延長することが一概に悪いとは言えないのですが、それぞれがそれぞれの計画で仕事を進めているわけですから、時間の間隔がずれているとお互いへの不満感につながります。

じゃあどうすればよいのか。

今回のテーマ(多国籍な職場で働く際の問題)を通じて言えるのですが「抜本的で決定的な解決策やルール、仕組みはない」というのが僕の今の所の考えです。

新しい文化や習慣を持つ国の人が加われば、その都度会社の仕組みやルールを微調整し、その時点での解決策を決めていく。

ようは模索中ということです。すっきりとした答えが出せずすみません。

でも大事なのは、「変化し続けること」と「相手の習慣の意図と理由を知ること」だと思います。

僕らも何が正解なのかわからないし、これからどんな国のメンバーが加わるのかわかりません。それなら会社としてのルールを先に決めてしまうのではなく、「変化すること」「今の仕組みはあくまでも現時点の答え」であることを明示したほうが、既存メンバーに理解してもらえます。どうせ変わるのですから。

また、これは日本人メンバーや海外メンバー問わず言っていることなのですが、「自分のやり方が正解だと思わない」ことが肝心です。

とくに、キャリアがあり、他社で実績を出してきたメンバーほど自分のやり方を普遍的な成功と思いがちです。

でもそのやり方はその国、その業界だからこそ通用したやり方かもしれません。他の国や人のやり方も別の正解であること、それがなぜ正解とされてきたのか、それをMATCHAで活かすならどの部分を変えればいいのか。

加わる側受け入れる側の双方がそう考えることが、よりよいMATCHAの解に近づく道だと信じています。

僕自身も海外メンバーの知見や経験、スタイルに感化され自分の考えを日々更新しています。本当にありがたい環境です。

大変なのは外部とのやりとり

MATCHA社内ではそのようなグラデーションのある対応でよいと思いますが、こと社外とのやりとりとなるとそうもいきません。

時間、マナー、ドレスコードなど、日本にはいくつものルールや慣習があります。当たり前に考え過ぎて、僕らもルールとも意識していないほどです。

例えばこちらの動画(←リンクになってます)をご覧ください。台湾人読者向けに作ったものです。このような振る舞いをすると、日本人なら人によっては不快に思われるかもしれませんね。

ではどうすればよいのか。

僕らは「MATCHAさんだからしょうがないな」と思われる会社を目指して乗り切ろうと思っています(笑)

クライアントや関係会社の方にも積極的にオフィスの中を見せ、社内の雰囲気、方針を感じ取ってもらう。その上で関係会社さんにもMATCHAのファンになってもらう。

業界内でのブランディングの一環ですね。

ただし、自分たちのやりかたを受け入れてもらうためには、MATCHAを好きになってもらうだけでなく、ビジネスパートナーとしても信頼していただく必要があります。

「ちょっと驚かされることもあるけど、実績を出してくれるMATCHAさんに相談しよう」

そう思ってもらえるような実績を出すべく、邁進してまいります。

これから現れるだろうと予想していること

今後はタイや韓国、インドネシア、アメリカなど、さらにたくさんの国の人材を採用していきたいと考えています。

すると生まれるのが「日本人対海外」だけではない、「海外対海外」のメンバー間の齟齬です。

僕たち先行メンバーは、日本人だけの状態から新しい海外メンバーが入る度に、その国やその人の文化に慣れていけば大丈夫でした。

ただ、これからジョインするメンバーは、いきなり超多国籍な環境に実を投じなければ行けません。ジャングルに放り込まれるようなもので、そのストレスは相当なものだと想像されます。

彼らが慣れていくための具体的なステップづくりと、既存メンバーに「自分たちと違う働き方の人がいても、一概に否定しない」という文化を受け入れてもらうことが、来たる問題に備えてまずはやらなければいけないことです。

また、具体的な課題としては、「宗教対応」も今後おきてくるでしょう。現在MATCHAにはムスリムのメンバーは1人しかおらず、お祈りスペースもありません。

今後はメンバーの宗教に応じた施設の増設が必要ですし、食事も自社で用意する必要があるかもしれません。するとオフィスの増床も検討する必要があるでしょう。

そのように考えると多国籍な職場とは、どうしても運営コストのかさむ職場だと言わざるを得ません。

その点について僕達がどう考えているのかを、次回はまとめとしてお話します。

それではまた。

植松

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